ソー・テイン工業大臣は60歳を超えているとは思えないほどパワフルで、忌憚のない意見交換をすることが出来ました。日本の歴史が大好きで、特に明治維新から第二次世界大戦にかけてはよく研究されています。「日本の若者にもっと自国の歴史を勉強するように指導してくれ」と言われてしまいました。





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「憲法改正などについて提言しました」



また、民主主義と市場経済についての知見も深く「ミャンマーの民主化は絶対に止めるべきではない。これほど大きくなった水の流れを無理やり止めようとしたら、むしろ決壊して、大変な事になる」と強い決心が見て取れました。



実は、同大臣はテイン・セイン大統領との面談の時にすぐ横に座っていた方です。つまり側近であるという事(もしくは序列が高い)を示しています。このような改革派を右腕にしているということは、大統領の民主化への本気度を感じさせます。



夜の会食はマウン・ミン外務副大臣とでした。ここでは普通の会話を楽しむことに徹したおかげで、最後の方はかなり打ち解けることが出来たと思います。日本の国会議員は選挙があって大変なんですよと話をしたからか、帰り際に「松田さんは次の選挙も出て下さい。きっと勝つでしょう」と励まされてしまいました(笑)




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さて、翌朝は6時にホテルをチェックアウトし、バスでヤンゴンに戻りました。飛行機が1日1便しかなく、昼のアポに間に合わせる為です。5時間の高速移動で、トイレ休憩がとれるサービスエリアは一か所しかありませんでした。




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「朝焼けの中を走りました。とても幻想的で美しい風景」




昼の会食・会談はアウンサンスーチーさんが率いるNLD(国民民主連盟)スポークスマンのニャンウインさん・オンチャインさんと。



オンチャインさんは前政権に「学生を不当に扇動した罪」と「NLDの勝利宣言書を書いて発表した罪」(実際1990年にNLDは総選挙で圧倒的勝利を収めましたが、軍によって揉み消されました)で合計17年の刑を言い渡され、2005年に出所するまで8畳ぐらいのスペースに6人で閉じ込められていました。外に出られるのは一日一回、水浴びをする時の15分だけ。NLDの仲間や幹部の多くが監獄で亡くなられたそうです。



この二人の情報によると、スーチーさんは現政権には期待を持っているようです。しかし、どの世界でも同じですが、改革派の大統領に対しての反対勢力がいるようで、そこを心配されていました。私は反対勢力の名前を聞き出そうとしましたが、明確には教えてくれませんでした。しかし、改革派の名前の中にはやはり工業大臣が入っていました。スーチーさんの大臣評価も「とても前向きで、よく勉強している」だったそうです。



もう一つ、裏話を。
スーチーさんの大統領評は「とても優秀で、改革の歩みを信用したい」ですが、大統領の奥さん評は「とてもとても優秀で大統領より強い」だそうです。つまり、奥さんが民主化に前向きな姿勢を示している以上は、改革の歩みは止まらないのではないでしょうか(笑)




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「左がオンチャインさん、右がニャンウインさん」




会談の後はミャンマーで唯一の「国立リハビリテーションセンター」の視察を行い、ODAの状況を確認してきました。もっともっとこのような病院を建て、体が不自由な方が一人でも多く社会復帰できるようにお手伝いをしたいと感じました。




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「患者数の推移などを確認」




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「脳性麻痺の子供たちのリハビリ」




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「交通事故で片足を失った子供の義足トレーニング。声を掛けると、かわいい笑顔で『頑張るよ!』と答えてくれました」