政府は東日本大震災の復興費用として5年で13兆円(1次・2次補正予算の6.1兆円除く)を想定しています。
これに1次補正に回した年金資金の穴埋め分2.5兆円と、B型肝炎対策費の0.7兆円を加えた16.2兆円を確保しようとしています。
当初は「増税11.2兆円+税外収入5兆円=16.2兆円」にしようとしていましたが、昨夜の会議で「増税9.2兆円+税外収入7兆円=16.2兆円」にしようという案で決まりました。
次のステップとして、これをベースに、野党(野田総理の言う野党とは自民党・公明だけのことですが)との密室での話し合いをすることになります。
そして、国会で国民にオープンに話し合われる時には既に「決定された」事が、劇を見せるように執り行われるのです。
国会の場で真剣勝負を挑んでいるのは裏で手を握っている民・自・公以外のしがらみのない少数野党だけという事になります(つまり、基本的にはみんなの党だけです)。
さて、今回の民主党の修正案で特筆すべきは「JT株をすべて売却する」という決定です。
それによって1.5兆円もの財源が生まれます。そして、JTは完全民営化されることになります。
みなさんも、この案には賛成なのではないでしょうか。そもそもあれだけ体に悪いと厚生省が注意を発しているJapan Tabacoの権利を、天下り先確保やたばこ増税をしやすくする目的で持ち続けるのは自己矛盾もいいところです。
皆さんにぜひ知って頂きたいのは、一番 最初にJT株の売却を提言し、アジェンダ(優先順位の高い公約)にもしっかりと記載してきたのはみんなの党だという事です。私自身も2010年7月の参議院選挙の際、演説で何度も訴えてきました。
しかし、その時の民主党の答えは「考えられない」の一言でした。
たった3週間前も安住財務大臣は報道ステーションに出演し、「一部売却は考えられるが完全売却はない」と言っています。
しかし、我々の主張から学んだ民主党の議員もいるので、最終的には「完全売却」まで話が進んだのです。
「最近のみんなの党は存在感が薄い」と言う苦言を聞きますが、先日のブログにも書いたように、議員立法やこのような提言を今後も出し続けていきます。マスコミには取り上げられませんが、政治リテラシーの高い皆さんを通じて、ご理解を深めていければと思っています!
PS その他の民主党案にある税外収入の「子ども手当見直し」「公務員人件費」「高速無料化」などもすべて、我々が訴え続けているものです。JT株完全売却以外はまだまだ手ぬるいので、引き続き政府を動かすために頑張ります。