皆さんはブータン(BHUTAN)という国をご存知でしょうか。
インドと中国の間に位置し、人口は70万人、面積は九州と同じぐらい。
3年前に4代目国王(前国王)が自ら先頭に立って民主化を実現した珍しい国です。



そのブータンの国会議員を招いた晩餐会が参議院議長公邸で行われました。



この国の特筆すべき点は、GDP(国民総生産)の代わりにGNH(国民総幸福量)を正式な指標として取り入れているところでしょう。
これも前国王が、「経済成長を過度に重視する考え方を見直し、従来見落とされがちだった民意、伝統、自然環境などにも十分な配慮を払う」という理念で導入したものです。




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昨夜はTwitterでブータンの国会議員に対する質問を受け付けましたが、思っていた以上に多くの質問が届き、日本人のブータンに対する関心の高さに驚きました。



「ブータンの国民は日本人に対してどのような印象を持っているのか?」という質問もありましたが、答えは「とても良い」でした。
ODAや技術協力もあるのでしょうが、その最大の理由の一つに「ダショー西岡京治さん(故人)」の存在があります。



西岡さんは農業の専門家でしたが、ブータンで荒地開墾などの農業振興に尽力し、同国で生涯を閉じられた方です。その功績が認められ、生前には国王から民間人に贈られる最高の爵位「ダショー」を授かりました(唯一の外国人受爵)。



3週間前に台湾を訪問した時も感じましたが(台湾ブログご参照下さい )、お金よりも、たった一人の人間の貢献で、国全体の印象が作られることが多々あります。



私の母が生前、アフリカやアメリカで、「公太、もっと堂々と振る舞いなさい。あなたは日本の大使なのだよ」と繰り返し言っていた事を思い出します。