こうたくの脱腸
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福津市立図書館講演会 〜思い出〜

11月23日。

福間津屋崎子ども劇場主催講演会にて、

福岡県は福津市立図書館へ。

コロナ対応にて限定40名。

マスクでお互いの表情が読めない分、子供達の警戒心を解く為とにかく今まで以上の身振り手振り色んな言葉を間髪入れず投げ込むわけですが、マスクで酸素薄くおじさんは息も絶え絶え。次回からに酸素吸入器を使おうかな・・・。

 

そんなこんな

今回のライブペイント。

頭の外に目と鼻を描き始める少年。

こうたくの特徴[メガネ]

着々と顔が崩壊していく。

迷いなく筆を進める子供達。

 

今回の素材/
こうたくさん(頭)+葉っぱ(体)+自転車(腕)+電車(足)

住処/クレープの中

 

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おえらNo.287【ひけりなま君】

ショーケースの上で踊ってたら足が滑ってクレープの中に落っこちたら生地がツルツルで痒くなってたまらず顔がバラバラに!
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ここまで顔のパーツが飛び散ったのは初!毎度何が起こるか分からない不安と狂喜のライブペイント。読み聞かせから始まり120分ノンストップ。福津っ子は好敵手でありました。
高学年の子達も遊びに来てくれて良かった。小さい時に読んでましたという大学生が手伝いに来ていた。感謝!
福津の皆様、また再会する日までお達者で〜。

奇譚談(7)『山の鬼が呼んだ ②』

〜『会えるかも!?妖怪ずかん』発売記念特別企画〜

 

<前回のあらすじ>

東北に向かう途中の山奥で偶然に立ち寄った村の神社に参拝した僕。しかし小さな祠を拝んだ途端に山の全ての音が消え去る不思議な現象に見舞われたのであった・・・。

 

 

〜奇譚談(7)『山の鬼が呼んだ ②』〜

 

不意に死んだように音が無くなった山の中にポツンと僕1人。

恐れをなして鳥居を潜り逃げようとしたその時、背中に違和感を覚えた。

 

(誰かに、見られている・・・)

 

視線をハッキリと感じた事など今までに無かったが、不思議とそれが『視線』だと分かった。僕はその出どころを見つけようと恐る恐る振り返り、見回した。

 

居た。

 

本殿の真後ろ。何かとてつもなく大きなモノが居た。「居た」と言っても、それは目には見えなかった。透明だ。しかし、塊があった。

 

(・・・いやいや、これは勘違いに違いない)

 

試しに本殿から目を背け鳥居に向き直り、

そしてもう一度本殿に振り返った。

 

(居る!デカい!!)

 

もし立ち上がれば三階建の高さはあろう、大男だった。その巨体が何故だかわざわざ背中を丸めて屈み込み、本殿の格子戸の隙間に指をかけて闇の中からじっ〜とこちらを見つめているのが僕の脳に見えていた。

 

(はいっ、ウソ!)

 

いま起こっている現実を一旦ウソにする事にした。

心が負けてはいけない。敢えて本殿に向かって突進してみた。そして格子戸から中を覗いた。お祭り用の小さなお神輿が収納されているだけで、他には何も無かった。何の変哲もないただの御社だった。由緒書きの御祭神『鬼』の文字だけがとてもひっかかった。

よし。確認、終了。

鳥居に向かった。再度、振り返る。

 

(やっぱり、居る!!)

 

とりあえず元気よく挨拶をする事にした。

 

「こんにちはっ!福岡から来ました、よしながと言います!!日本国子供達の感性を育てる絵本業を生業としています〜!!!」

 

山に大きな声が響き渡った。

 

本殿の大男は相変わらず僕をじっと見ていた。

 

礼儀もつくした。挨拶もした。きっと問題無いよね!自分に言い聞かせ、ようやく鳥居をくぐり長い階段を転がるようにして下りた。その間、アブ達は一度も寄ってこなかった。

 

(あれは虫除けの神様だったのかな・・・)

 

無事に車に乗り込み、村を後にした。

山間の日暮れは早い。

僕は小さなフロントガラスの安いレンタカーを選んだ事を後悔しながら、一路東北を目指したのであった。

 

 

つづく。

 

 

『会えるかも⁉️妖怪ずかん』あかね書房

著/よしながこうたく & ようかいガマとの

妖怪監修/【日本物怪観光】天野行雄氏

1,500円(+税)

>Amazon

奇譚談(6)『山の鬼が呼んだ ①』

〜『会えるかも!?妖怪ずかん』発売記念特別企画〜


 

不思議な話がある。

 

36歳、真夏のある晴れた日。

僕は仕事の為、下道を使って車で東北に向かっていた。とても長い山道で、連なる山々は恐ろしく高く、そして深かった。

ふとカーナビを見るとそんな山中に面白い名前の村を発見した。日暮れまで時間もあったので行ってみる事にしたのだった。本道を外れ、幾つもの急坂を上った山の奥深くにその村はあった。昔話に出てきそうな日本家屋10棟程が肩を寄せ合うように建ち並び、段々畑が美しく、道祖神がポツンとあって、古き良き日本の村だった。

 

小一時間ほど散策して車に戻る途中、民家の横に山の上に向かう階段を見つけた。地図を見るとどうやら神社があるようだった。見上げたが鳥居すら見えず、階段は緑の中に吸い込まれていた。

(ここまで来たからにはこの土地の神様にご挨拶をしていかねば!)

旅の好奇心も手伝って、階段を上り始めた。

 

しかし人があまり来ないであろう真夏の山の中。アブや謎の虫達が羽音を立てて間断なく襲ってくる。僕はムキになって首に巻いていたタオルを頭の上で振り回しながら駆け上がった。息を切らし、かなり上った木立の中でようやく鳥居が出てきた。更に奥の階段を上ると、そこには小さな本殿があった。由緒書きを読むと御祭神には『鬼』を祀ってある珍しい神社だった。

見るものも見たので、とりあえず一通りの参拝をしてサッサと帰ろうとした。

 

その時、本殿から右奥の山の斜面の上、杉の根元にとても小さな祠が2つ並んでいるのが目に入った。(こういうのが実は本体だったりして!)近寄ってみると、祠の上には100円玉が1枚ずつ置いてあった。(なんだやっぱり誰か拝んでるんだなあ。これは有難いものに違いない。ではご一緒させて頂いて・・・)ブゥ〜ン、ブゥ〜ンと虫が集まってきたので、僕は身体中をベチベチと叩きながらも、手早くその上に100円玉を1枚ずつ重ねて置き、柏手を打った。

 

その瞬間。

 

手の鳴る音と共に、

森の全ての音が消えた。

「しーん」という音なき音のみを残し、今の今まで煩かった虫の羽音が消え、木々のざわめきも、風も無くなり、突如として全てが微動だにしない真の静寂の森へと変貌したのだった。

 

(しいまったあ!!間違えましたあああ!!!)

 

僕はマズいものを拝んでしまったんだと気づき、超絶怖くなった。逃げねば。しかしここは見知らぬ東北の山。車までも超遠いい。

(落ち着け!ビビっては負けだ。ビビってない感じを出すんだ!)

自分にそう言い聞かせ、踵を返して階段まで悠々と歩いてみせた。

そして階段を下りようとすると、

今までに感じた事のないものを背中に感じた。

 

(誰かが・・・僕を見ている!)

 

何故か確信をもって分かった。

それは『視線』だ、と・・・。

 

 

つづく。

 

 

『会えるかも⁉️妖怪ずかん』あかね書房

著/よしながこうたく & ようかいガマとの

妖怪監修/【日本物怪観光】天野行雄氏

1,500円(+税)

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