白井明大(しらいあけひろ)さんの 「日本の七十二候を楽しむ」 この本で、日本の旬のものを一緒に学びましょう。
日本には四季があり、二十四の気という季節があり、七十二もの候という季節もあります。
昔の人は、そうした季節の移ろいをこまやかに感じとって生活していたのでしょう。
その35 大暑(たいしょの次候: 土潤いて溽し暑し 「つちうるおいてむしあつし: むわっと熱気がまつわりつく蒸し暑いころ。」
新暦では、およそ七月二十八日~八月一日ごろ
候のことば 八朔(はっさく) 朔日(さくじつ)とは一日のことですが、旧暦の八月一日を八朔といって、そのころとれはじめる早稲(わせ)の穂を、お世話になっている人へ贈る習慣がありました。
田の実の節句ともいわれ、意味が転じて田の実を 「頼み」 と、農家にかぎらず、日頃の恩にお礼をする日になったそうです。
旬の魚介 あなご よく脂ののったあなごは、夏のスタミナのもとです。 関東では煮あなご、関西では焼あなご、と東西で食べ方が異なります。
握りでは、関東の煮あなごはとろける触感、関西の焼あなごは香ばしさが自慢かな。
旬の野菜 枝豆 ビールに枝豆があれば、夕涼みに一杯いけるもの。 旬はもちろん夏です。
枝豆といえば、秋10月の丹波の枝豆が一番かな。
旬の行事 蛍狩り 水辺や野の暗がりに、蛍の光が浮かんでは、舞い飛ぶさまをながめると幻想的な思いがして、すっと暑さが引くようです。
ねぶた祭 扇形の灯籠に武者の絵が描かれ、夜の城下町を練り歩く弘前ねぶた。
ヤーヤドーのかけ声やお囃子(おはやし:笛・太鼓・小鼓)が威勢よく響きます。
- 紫式部の時代から詠まれている 蛍 をたまには、見に出かけましょう。