SSTのセッションを進める役割を「リーダー」と呼びますが、
リーダーはセッションを進めるだけが役割ではありません。
セッションを進めながら、練習する人のコミュニケーション技能を
その場で観察し、アセスメントして、よりよい練習となるように
強化すべき行動を見極めていくことも大切な役割です。
グループでセッションをする場合には、グループ全体の動き、
グループの力動も活用しながら進めることも求められます。
そしてセッションには台本がありませんので、
どう進むのか、その時になってみないと分かりません。
ですので、リーダーを支えることがとても大切なのです。
いろいろな支え方があると思いますが、その一つが
スーパービジョンです。
スーパービジョンと聞くと、怒られそう、深く突き詰められそう、
あるいは、突き上げられそう…といったネガティブなイメージが
あるかもしれませんが、私の実施するスーパービジョンは、
そういう要素を一切取り入れません。
スーパービジョンは、スーパーバイズを受ける人にとって
役に立つものでなければなりません。
ですから、痛みや傷を与えるものであってはならないと考えています。
それに、どんなに上手くいかないセッションだったとしても、
それでもリーダーは精一杯やっているのですから。
私は、そうやって精一杯取り組んだ部分をしっかりと肯定し、
そこを入り口に、少しずつセッションを紐解いていきます。
イメージは、スーパービジョンを受けることで、
その人がまた一つ、豊かになれる姿になる、そんな感じです。
その豊かさは、ある人は「技術」、ある人は「頑張った自分」、
ある人は「共有できる喜び」…様々だと思います。
私自身も、スーパービジョンの後に、スーパーバイジー(受ける人)が
笑顔が多くなり、エネルギーが高くなった姿を見るのが本当に嬉しい
ものです。
受ける人のためのスーパービジョンがもっともっと広がると
いいなと思います。
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