ソロプレデター維持を達成できたことで、
どうやってプレデターとれたの?
と聞かれるようになったので説明していきたいと思いますが、一般的なプレイとはかけ離れた内容であり、常識的な文章量ではない文章量になるので数回に分けて書いていきたいと思います。
ということで一回目は基礎知識と思考精神編ということになります。
話の中で前提となる部分なので、ちょっとボリューミーになります。
基礎知識
ここではゲームというもの全体についての基礎知識を扱っていきます。
☆ゲーム理論
マルチプレイヤーの意思決定の問題や行動の相互依存的状況を研究する学問。
前提として軽く勉強しておくと便利。
・エダクティブな解釈とエヴォルティヴな解釈
プレイヤーはゲームのルールを熟知しており十分に理性的に行動した結果として均衡に到達するという場合エダクティブである。
しかし、APEX LEGENDSをプレイしてわかるとおり、多くのプレイヤーは目的が同じではなく、目的への到達の仕方に対して美学をそれぞれ別にもっているためエダクティブとは言い難く、長期に渡って低い利得を生む戦略が淘汰されより優れた戦略が選別されていく進化論的な過程の結果として均衡に到達する、つまりエヴォルティヴな解釈を前提とする。
この
長期に渡って低い利得を生む戦略が淘汰されより優れた戦略が選別されていく進化論的な過程
があるため、それを出し抜く戦略が可能になりうる。
☆プラスサム・マイナスサムゲーム
プラスサムゲームは参加者全員の利益と損失の合計がプラスになるゲーム。S17は比較的プラスサムの性質が強く、継続的にプレイすることでマスターランクへの到達は比較的容易であったが、競争は加熱し、35万ポイントを超えないとプレデターに到達できないほどだった。
逆にS21はプラチナでもエントリーコストが60RP、順位で言えば3位に入ってやっと+5ポイントという厳しいマイナスサムゲームに連続5位以内ボーナスが0~30ポイント付くという形だったのでそれぞれ別の戦略を取る必要があり、特に後者はソロランクにはむいていないシーズンと言える。
☆メタゲーム
メタというのはゲームにおいて特定の人物や状況に対して有効な戦略のことをいいます。
特定の状況に対しての言及でなく自分がメタゲーム・メタと使用した場合、それは環境メタのことを言っています。
たとえばエーペックスレジェンズで言えば、ブラッドハウンドなどのリコンが強力な環境の場合、リコンされても撃退できるようにあくまでアグロ寄り(積極的な戦力寄り)なレジェンドを使用することでマッチの多くのプレイヤーに対して有利を取る、といった戦略です。
思考
☆認知バイアス
認知バイアスとは、意思決定をするときに、先入観や経験則、直感などに頼って非合理的な判断をしてしまう心理傾向のこと。
基本的には悪い結果に結びつく原因を軽視し、成功体験を重視することで実際の数字よりも良く誤認してしまうことでゲームの結果が下振れてしまう人が多いのでいくつか上げていく。
・事前確率無視
事前に与えられた適切な情報を無視すること。
たとえば自分のチームのトラッカーやバッジからチームの戦力を確認したり、チャンピオン部隊のランクからマッチ全体の戦力がどの程度の幅を持っているのかを確認したり、降下の際の残り部隊やどこに降下したのかといった情報を無視し、マッチをプレイしたとする。
その結果、初動被せを受けたり漁夫をうけたり、マッチの中で自チームのランクが下の方だったことに気づかずに交戦をしかけてしまったりしても、”しょうがないもの”として考えない場合など。
・フレーミング効果
”生存する”ことを”戦闘を回避している”と言って無謀な戦闘を行ったり、同じ意味を持つ情報であっても焦点の当て方によって評価が違い、それが有効な戦略かどうかとは関係なく意思決定を行う場合がある。
・正常性バイアス
事故など被害が予想される状況下でも、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、「今回は大丈夫」などと過小評価したりしてしまう人の心の特性。
たとえば敵に発見されている状態で逃げてきたばかりなのにゆっくり物資を漁ったり他の敵に交戦をしかける場合。
追ってきた敵にポジションを取られ有利に襲われる可能性も追ってきた敵に挟み撃ちにされる恐れもあるけどそのおそれを過小評価し、忘れてしまう場合がある。
・アンカリング
ある事象の評価が、ヒントとして与えられた情報に引きずられてしまうこと。
たとえば有名な動画投稿者の動画で”高いところが有利”という情報をみたことで”どんな状況でも高い所が有利”であると思いこんでしまう場合。
☆感情バイアス
感情的要因による認知と意思決定の歪み。より理性的な結論を想定することが可能であるにもかかわらず、過度に楽天的、あるいは過度に悲観的な結論を導きだす傾向である。
エーペックスのランクマッチで言えば、成功体験を重視しとにかく戦って勝てればストレス解消にもなるし対面の練習になるから初動からでもどんどん戦わないといけないといった思い込みなど。
これらの他、誤謬についても説明の上で抵抗感を覚える原因になると思われるので軽くwikiで見ておくと便利だと思います。
精神
基本的には10000時間程度、10年くらい一生懸命取り組むとなんでも達人くらいになるといわれています。
バレエの様に成熟した界隈であれば小学校から睡眠時間を削って毎日レッスン、レッスン料は月に数十万円、他にも海外の大会に出たりとかなり気合を入れて取り組まないといけなかったり、逆に人口がすくない競技ではその日に出て優勝!ということもあります。
牛さんも以前早食い大会で優勝しましたね✨️
この時は町田のラーメンフェスティバルでその日に突然とんこつラーメンの早食い競争をやるということがわかって、時間までに戦略を練りました。
つまり、ランカーとして長年活動していた経験から、”そのまま参加する”わけではなく、戦略を練って参加したわけです。
一応事例として紹介します。
戦略を練った過程
現状把握
・すでにラーメンを食べていたため、胃の中に麺が入っている状態
・ラーメンは当然アツアツの状態で提供される
・お酒など丸呑みで大量に飲み込む練習はしてある
対応
・トイレに行き、リバース(お食事中の方すいません💦)
・口、胃を冷やし、火傷をしないように自販機で買ったウーロン茶を一気飲みしてからの参加
結果
麺も汁もほぼ丸呑みで圧勝
こんな感じです。
2つの言葉
この章の最後に、ゲームのランクをカツカツにやる人の心構えとして2つの言葉を紹介しておきます。
”じゃんけんに本気になれないヤツに背中を預けられない”
例えば音ゲーの大会、三曲設定の機種だった場合決勝は1vs1でお互いに有利な曲を選び、1勝1敗になり、三曲目はじゃんけんで勝った人が選ぶという可能性があります。
仮に三曲目をどうするか事前に明確にされておらず、
・直前に負けた人が選ぶ 25%
・ギャラリーが選ぶ 25%
・運営が選ぶ 25%
・じゃんけんで選ぶ 25%
という確率だったとします。
ここで、
☆相手プレイヤーの得意曲・苦手曲を知っていて確実に勝てる選曲が自分にはできる場合、運に任せた5分5分な勝負から25%のじゃんけんのうち、自身が勝つ場合の12.5%の勝率を上げることができます。
あるいは、事前に運営にレギュレーションの確認の連絡をしておくことで、ギャラリーが選ぶとわかった段階でギャラリーに自分のファンや仲間を沢山呼んでおき得意な曲を選ぶようにお願いしておくなどの方法でさらに勝率を上げることもできます。
五分五分の決勝も3割近く”自分がほぼ確実に勝てる”試合に変えることができるというわけです。
そしてじゃんけんを訓練して絶対勝てるように動体視力や出し方などを工夫することでより上げることができるでしょう。
そういう”運にまかせている可能性”を現実に自分ですこしでも潰していく努力”、これがランカーに必要な素養になります。
”努力の才能”
もう一つの言葉が努力の才能です。
たとえば中学でなぜか全然勉強していないヤツがめっちゃ勉強できたり、めちゃくちゃ音ゲーの上達が早いやつがいたり。
そういうのはたとえば小学校の頃から毎日15分なり30分なり読書をしていて読解力や想像力が高かったり勉強の習慣がついていて、”テスト勉強としては特別には勉強していなかった”ということだったりします。
音ゲーの上達では幼少期にピアノの経験があったり、別の音ゲーを一生懸命練習した経験があって別機種でも流用できたり。
そういう”才能を作る努力”は10年後の自分を見通してなにかに打ち込むことでどんどん才能を作っていけるもので、そのジャンルでは実らなくても別のゲームだったりジャンルで活かすことのできる”才能の種”になります。
必要なのは才能が今あることではなく、才能をつくるために努力を厭わないこと、つまり”努力の才能”が必要ということです。
ここまでの話を前提として、次回から具体的な方法について検討していきます!