kouseisogoのブログ

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 中国総領事 薛剣(せつけん)が世界を席巻し、今 姿をくらましている。勿論、ヤツの場合は悪い意味でのそれであり、だからこそ世間に顔を晒せないのだ。読者はすでに経緯をご存じのはず。

 

 で、この男 あの呆れ果てた「暴言」を世界に拡散したのち、11月24日スコッと任期満了となって消えた。そのツケは帰国後、これから払う事になる。(いや、帰国したのか否かさへ今のところ定かではない) 何せ総領事の分際で、一国の首長を殺すなどという超過激な発言をしたのだから。まともな国民からは相手にされない。中国を「野蛮な国」として全世界へ貶めた罪 ── 習近平主席は激怒している、収まりがつかぬくらい。

 

 高橋洋一の「帰国後チベットに放逐云々」との予測は過去の「前例」に基づいた推測である。中国ではトラブルや汚職で死刑になった大使もいるし、辺境に飛ばされた要人は多い。中国は広いから辺境行はほぼ世間との隔絶を意味する。これらの前例は薛剣本人も当然知っているはず。ならば満了後、オメオメと帰国するのだろうか? そのまま日本か他国に亡命する方が利口なのかも知れない。

 

 ここで「前例」として記憶に新しいものを1件紹介しよう。中国外交部元報道官の趙立堅(ちょうりっけん)。彼は2020年6月に報道官着任、記者会見の席上で随分と強気で好戦的発言を繰り返してきた。日本を平気でコキ下ろす、米国に「中国がコロナ発祥との証拠を出せ」などと噛みついた。アフガン戦争の際にはオーストラリア兵が現地市民や子供を虐殺する合成写真を示し激しく非難、モリソン首相を激怒させた。その減らず口は枚挙に暇がないほど。だが彼にしてみれば中国の「戦狼外交」路線に沿った「通常運転」を踏襲し続けていただけなのだ。

 

          

2023年僻地に飛ばされた趙立堅報道官 その後の消息が判明した

 

 趙は更迭された。理由は分からない。どうも過激な発言だけではなさそうにも思える。一説には彼の妻が「ゼロコロナ政策」を批判したからだとの話も。妻は北京の集会でマスク無しの姿写真を公開されている。また趙本人に汚職があった可能性もある。

 

 飛ばされてしばらくすると、彼に関する数枚の写真と簡単な説明がSNSに公開された。それは作業着でペンキを塗っている姿 ── ベトナムと国境を接する広西省で「境界標」に彫られた〈中国〉の文字をみずから赤く塗り染める趙の姿である。かっての毒舌で鳴らした報道官が北京から遥かな辺境地でペンキ塗りをしているのだ。(写真左)

 

 

        

  

 写真右は〈大清國欽州界〉と彫られた石碑の横に立っている。同石碑は1885年、当時の清政府とフランスが締結した天津条約によって定められた両国境界線を示すもの。紺色の作業着を着て、国境付近で現場仕事に従事する趙の姿に元報道官の面影はない。どうやらこの服が彼の制服、つまり一作業員となったようだ。いずれの写真もしっかり辺境地である。

 このような前例から、高橋が薛剣の処遇を予想しているのである。

 

       *      *      *

 

 ところで今回暴言男の薛剣発言、習近平の激怒には伏線がある。先の高市-習初会談で、高市総理が中国の問題点を次々に列挙して見せた事。習は驚き慌てた。会見中にトイレに立つふりをして席を立ったりもした。そして会見後、設定役の王毅(おうき)外相を呼び付け、こっぴどく叱ったのだ。「事前にしっかりと相手の発言内容を限定させておけ!」と。普段日本には尊大な態度を見せる王毅は、習の前では「借りて来たネコ」のようだったという。

 

            

  王毅外相 私的な場では日本人と和気あいあいの親日家。しかし、カメラの前では常に対日強硬派のポーズを取っている。大のゴルフ好きだが、あいにく習主席はゴルフ嫌い。なので中国では気を使っている。日本人からもらったゴルフ・クラブのセットがご自慢。

 日本要人らと習主席・王毅を交えての懇談の席での話。その場をなごませようと日本要人が王毅とのゴルフ話に花を咲かせようと語り出したとたん、王毅は血相を変えて日本語で話を遮った。後日、その要人は語った。「あれほど慌てた様子の王毅さんは初めて見た」と。

       
 

 薛剣は王毅の部下にあたる。その部下が習のツラに直接泥を塗り付けたのだからたまらない。習の激怒は、単なる汚職や反抗などの比ではないという。ひょっとしたら国家侮辱罪か何かで(罪は何とでもなる)形だけの裁判にかけられ、投獄されるかも。まあ死刑はないだろうけど。

 趙も威勢よくコメントしている時、まさかこの先ペンキ屋になろうとは想像だにしていなかったろう。 ── 哀れと言うも なかなか愚かなり ── 

 

 なお、趙を含む中国の報道官は27人である。(現職を含む)外交部に限らず他部門にもいるが詳細は分からない。我々にとって有名なのは華春瑩(かしゅんえい)だろう。河野太郎親中外務大臣がファンとしてツーショットを撮っていたね。

     

      華春瑩           河野太郎外務大臣と

 

       
     邢広梅             宋樹立


   

 左は海軍報道官の邢広梅(けいこうかい)。何と海軍大佐様である。お気を付けあそばせ!(って、桜井よしこさんかよ) 右は宋樹立(そうじゅりつ)。医者であり法学博士。柔和な受け答えには記者達に定評があった。現在医科大で教鞭をとっているとか。

 現在の報道官も女性で毛寧(もうねい)。この女、よせばいいのに11月20日のSNSでは日本語で投稿し日本を非難した。竹田恒泰が日本語の間違いにツッコミを入れている。

 

   

   毛寧報道官       彼女の日本語による非難投稿

 

 「『有事』の対義語は『平時』である」 ごもっとも。更に「『日本自らに事を招く同然だ』もおかしな表現」 そうそう、中国らしい怪しげな通販の文句にこんなのがあったね。更に竹田は続ける。「中共が尖閣の権利を主張する以上、中共のいう台湾統合には尖閣が含まれるため、日本は本質的に無関係ではありません」と論理的矛盾も指摘。

 読者からも非難の声。

 「ネイティブチェックなんて基本中の基本なのに、その程度のことも出来てないとか正直驚いたな」

 「外交部報道官が校正、校閲をされるという…w」

 さよう、この報道官 日本語をロクに知らぬようだが、ちょっと背伸びをした為に恥をかいてしまったの図である。これは間違いなく失態。さあこの女も飛ばされるのかな?

 

       *      *      *

 

 最近、習近平のやる事為す事八方ふさがりである。特に経済オンチの彼は中国経済を立て直す事ができないでいる。相談できる相手もいない。そんなイラ立ちもあってか、このところ経験豊富な軍幹部が次々と粛清されている。直近では9人の幹部が軍籍・党籍を同時剥奪の上、追放された。理由は汚職。ある者は投獄され、またある者は僻地に放逐である。当然、財産は没収だ。こんな処分を数多く見て来た他の幹部は、早くから米国など海外に子息を留学させ家族を移し 自国ではせっせと蓄財に励むのだ。これでは賄賂が絶えないのも無理ない。いよいよ危ない時には自身が亡命する。

 割り当てられた軍備予算40兆円が幹部に中抜きされて末端に渡る。その額は半分になっている。この為、各部署で費用が不足し不具合が続出している。地下ミサイル収納扉は錆びついて開かない。燃料が「水」で薄まっている。ミサイル自体の性能も低い。以前、台湾近海で軍事演習を行った際、発射したミサイル9発のうち5発が日本のEEZ圏に着弾した。最初は日本に対する威嚇かとも思われたが、その後の調査では「どこに飛ぶか分からない」ほどの低性能である事が判明した。何せ燃料に水混入なのだからね。

 軍艦のエンジン主軸シャフトは低品質で造られる為、じきにヒビ割れ・変形が発生。空母の公海立ち往生もそれ。予備バッテリーまで水を被って使用不能って、数十mの津波を被った福島原発じゃあるまいし。

 戦闘機のエンジンは耐久性が無い為、過半数が「整備中(交換)」である。技術的に欧米エンジンなみの耐久性が得られないのだ。また予算不足でパーツ類も容易に買えない。

 パイロットの飛行時間は日米より約2割少ない。(あくまでデータ上、実際は更に少ない可能性も) 彼らはそのまま台湾に亡命する恐れがあるから、余分な燃料は一切積まない。以前は年間で平均1~2件の中国パイロット亡命があった。(台湾観光ガイドの話)

 

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 人民軍は今、まともな作戦が実施できない状態だという。おまけに軍首脳陣が次々に粛清されては、作戦自体が組めないだろう。

 かような粛清続きで、習の周りには胸襟を開いて語る同志が不在となった。習はもともと人民軍とのつながりが希薄だという。孤独な習の軍部への指導力は日に日に弱まっている。新任の幹部9人はやけに張り切っているようだ。軍部独断の「暴発」の臭いがする。それを裏付けるかの如く 南沙では、100隻の船で中国民兵集団が集結。偵察のフィリピン軍機に光と熱のシャワー「フレア」を発射して威嚇。通過しようとする外国船には模擬戦闘を仕掛けた。日本近海には空母遼寧を繰り出し、「訓練」と称して戦闘機を発艦。(日本に無断で。緊急用ホットラインは応答せず)スクランブル発進して来た自衛隊戦闘機に火器管制レーダー照射をした。

 

       *      *      *

 

 歴史上の王朝が亡びる時、天災と相まって経済や軍事的混乱が相乗する事で、弱体化が等比級数的に進行して潰えている。我々は現在まさにその歴史を目撃しているのだ。コロナ禍の都市封鎖とそれによる経済打撃、北京首脳の無策ぶり、軍隊の混乱・国際法無視の蛮行、そして趙や薛剣が犯した愚行の数々は、中国破滅への定行進化を暗示している。

 「口は災いの門」とはよく言ったものである。やたら大口を叩いた代償として己の半生を台無しにするのだから。彼らは国家から指弾され、その家は世界から糾弾される。そして今、日本人は「もういい加減にしろよ」と怒りや睥睨を伴う目で見ているのだ。口を開けばウソ八百、その上傲慢過激にして下品な「行儀の悪い北京の口」を二度とホザけぬよう望んでいる。

 

 終わりに 薛剣自身が最後に書いたSNSの文句を引用させてもらう。

 「薛剣よ、覚悟はできているか」