当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、10月改正では各地で廃止や減便が見られた地域が多く見られておりまして、この要因も利用者低迷に加えまして、乗務員不足や「2024年問題」によります働き方改革など、様々な理由でそうなった地域が多く見られております。
佐賀県内では、JR九州バスの「嬉野線」のうち、南側の嬉野温泉バスセンター~彼杵駅間、そして嬉野温泉バスセンター~牛の岳間が廃止となっておりまして、10月からはコミュニティバス・乗り合いタクシーによりまして移管されるにも至っておりまして、交通弱者のために足の維持は確保されているようであります。
その他にも、福岡県内では西鉄バス筑豊の西鉄後藤寺~添田駅~めんべい添田町工場間や、旧西鉄バス宗像の赤間~海老津間なども廃止となっておりまして、こちらもコミュニティバスなどで維持される所もあるようですが、やはり一般のバス路線が廃止と言うだけでも残念ではないかとも思う所ではありましょうか。
そして、今回ご紹介します、佐賀県内の昭和自動車(昭和バス)の唐津市内の路線でもあります「鏡線」に関しましても、残念ながら9月でバスの運行が廃止となっておりまして、10月からは予約制乗り合いタクシーでの運行に変わっております。今回は、廃止前~廃止当日まで、その「鏡線」の姿を収めておりましたので、皆様にご紹介してまいります。
今回ご紹介します、昭和バス「鏡線」とは・・・
大手口バスセンター~東唐津~唐津東中高前~鏡~鏡山小学校前~宇木~半田(はだ)~広田
間の路線を表しておりまして、以前は大手口~宇木、大手口~広田の2系統に分けて運行されておりましたが、後に一つの路線として運行されるに至っておりまして、過去には大型車両も運行されておりましたが、後に上の画像1・2にもあります中型車両(佐賀200か・157、日野KK-RJ1JJHK)、そして廃止前の時点では今回ご紹介しますように小型車両で運行されておりました。
また、この区間には佐賀県内でも一番とされますマンモス校であります、画像の鏡山小学校も区間に上げられておりまして、その鏡山小学校発着系統も今年3月末までは存在しておりました。
(佐賀県内一番のマンモス校でもある鏡山小学校)
しかし、4月からは宇木・半田方面へは画像のように他社のスクールバスで運行されるようになりまして、一番の頼りであります学生さんの利用もほとんど見られなくなった事もありまして、結果9月末で路線バスの運行は廃止されるに至っております。尚、廃止前の時点では平日の朝・昼各1往復ずつの2往復しか運行されず、やはりスクールバス運行の影響が出ていたのではないかと思われます。何と言いましても一般利用もほとんどおらず、それだけ学生さん頼りであった事も伺えるのではないかとも思いますので。
(小学校スクールバス、中央観光バス(唐津市)運行、三菱エアロミディ)
さて、ここからは廃止前に収めておりました「鏡線」の姿をご紹介してまいります。まずご紹介しますのは、廃止5日前に収めていた、宇木・広田行きの姿を2箇所で収めていたものであります。
今回は、まず鏡山小学校入口バス停付近にありますスーパー前より収めておりましたが、ちょうどこの時は小学校の帰宅時間と重なっておりまして、上の画像にもありますように帰宅する学生さんの姿が多く見られておりました。
この後、画像の小型車両であります日野ポンチョ(佐賀200か・932、SKG-HX9JLBE)がやってまいりました。この便は大手口バスセンター14時30分発の便で、2往復しかない事からいわゆる最終便にあたりますが、残念ながら乗客は見られませんでした。
この後、宇木地区にあります宝満神社前バス停にやってまいりました。ここは、その通り宝満神社もバス停向かいにありますが、それとともにかつては小学校(分校)の校舎であったと言われております宇木公民館もバス停の所に見られております。
(宇木公民館)~かつては小学校の校舎であったそうです
さて、そんな宝満神社前バス停の時刻を見ますと、ご紹介しておりますように本数も平日2往復しか運行されておらず、非常に少なくなっていた事がわかります。尚、右にも青枠でやはり2往復の時刻が見られますが、これは宇木経由であったため一旦宇木バス停まで行きまして、それから戻る形となっている事からそう記載されていたものであります。それにしても、斜めになっている所が見にくさを感じますが、利用客が少ないとなりますと時刻表を見ない事にもなる分、そこまでは気にならないと言う印象でもありましたでしょうか。
また、その下には代替手段であります、タクシー事業部運行によります予約制乗り合いタクシー「チョイソコからつ」に関しましても記されておりますが、このバス停を含め「鏡線」廃止区間のバス停は全て残るようになりまして、引き続きバス停は乗下車場所として再利用となります。尚、使用車両は小型のセダンタクシーとの事でありまして、10月以降はそうしたタクシーで足を維持しております。
さて、この後後述の宇木バス停より広田行きが宝満神社前バス停を通過して行きます。やはり乗車する方の姿はありませんでしたので、当然の事ながらそのまま通過となります。やはり一人でも乗客の姿があればと言う所ですが、利用者がないと言う所からも、学生さん頼りであった事が伺えるのではないかと思います。
(この後広田バス停へ)
この後、私は広田行きが発車した後の、経由地でもありました宇木バス停へやってきておりました。ここは画像のように待合室あれば折り返し場も設けられておりまして、広田行きや広田発唐津行きもここで折り返しておりましたが、こうした所からもかつては発着地でもあった事が伺わせております。ちなみに、逆パターンとして唐津発広田経由宇木行き・宇木発広田経由唐津行きと言う系統も過去には存在しておりました。
ここからご紹介しますのは、廃止前日の9月29日撮影のものであります。上の画像では宇木バス停の姿をご紹介しましたが、こちらは「鏡線」の末端となっておりました広田バス停であります。やはり、平日の朝と昼の2本しか存在せず、それだけ利用者が少ない事をも伺わせる所ではありましょうか。
宇木バス停は専用の折り返し場が設けられておりましたが、広田バス停は、画像にもあります交差点の所の広い部分で後述の形で折り返すようになります。実際に、その部分が広い事がお分かりいただけるのではないかと思います。
さて、9時に大手口バスセンターを出たバスが40分少々で広田バス停にやってまいりました。この時の運行も日野ポンチョの佐賀200か・932でありましたが、画像のように反対側車線に入りまして、大回りしながら前まで来まして、この後バックして入る事にもなります。
(前に出て、この後バックします)
(バックして入ります)
バックが終わりまして、今度は9時50分発唐津行きとして発車を待ちます。この時には、「SUNQパス」を所持して来られていた、県外と思しき方が1名いらっしゃいましたが、それ以外地元の乗客の姿は見られませんでした。
そして、9時50分、広田バス停発唐津行き1便目が発車しました。それにしても、9時台で1便目ですから、学生さん利用があった頃からしますと、唐津行きの始発便が遅くなった事が伺えるのではないでしょうか。それだけ一般利用がメインとなってしまった事もわかる部分ではないかともいますので。
最後にご紹介しますのは、運行終了日9月30日撮影の唐津行き最終便となります2便目の姿を、鏡山小学校入口バス停付近の辻交差点で収めておりました。この時は、小学校と向かいにあります中学校も終わっておりまして、多くの学生さんが学校から帰宅する中での撮影でもありました。
広田バス停を15時20分に発ちました唐津行き最終便、かつバス運行最終便が、約20分後の15時40分過ぎにやってまいりました。この時も、使用車両は日野ポンチョの佐賀200か・932でありまして、この路線専用であった事が伺わせるのではなかったかと思います。
この後、唐津行き最終便が辻交差点を右折します。が、窓を見ましても運転士の方以外乗客の姿は見られず、まさに空気輸送ではあったようです。恐らくはこの後の唐津東中高前バス停までは利用者が見られなかったと思われますが、やはりこうした姿を見ましても寂しいなとさえも思ってしまう所ではありました・・・。
(残念ながら乗客は見られぬまま、鏡方面へ)
尚、この便をもって、バスの運行は終了となりまして、先述のように10月1日からは予約制乗り合いタクシー「チョイソコからつ」の運行に変わっております。まさに小型バスから小型のセダンと変わる事にもなりましたが、利用者を垣間見れば仕方ない所ではありましょうか。
今回は、昭和バスの佐賀県唐津地区の廃止区間であります「鏡線」の廃止数日前→最終日までの模様をご紹介しましたが、先述のように頼りになります学生さんがスクールバスを運行するため利用しなくなりますと、バスの運行終了につながってしまう部分は致し方ない所ではなかったでしょうか。実際に撮影画像からもわかりますように一般客の利用する姿が見られなかった所からも、この区間での減少が見られていた事も伺える所ではなかったかとも思われますので。それでも、こちらもご紹介しておりますように予約制乗り合いタクシーとして引き続き足は確保されておりますので、今後は利用者を維持する事を望みたい所ではあります。