盲ろうの世界をフムフムする | 小夏のなまけもの日記

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宝塚と落語とさださんと食べることとかわいいものが大好きな主婦の日常をお知らせします♪

 


先月、神保町に行った時に東京堂書店で、この本の版行記念トークイベントがあることを知りました。

 

はたらく動物ということで、盲導犬のベイスと盲ろう者で唯一の盲導犬ユーザーの門川さんと著者の金井さん。

あと私が昔から好きなモデルでエッセイストの華絵さん3人と1匹のイベントです。

 

とても興味があるので、その日に直接申し込みをしました。

 

チラシには記載はないので、手話通訳がつくのか問い合わせのメールをして、盲ろうの通訳介助をしているろう者の友達に「こんなイベントがあるよ」とラインをしました。

「行きたい」と返事がきて、手話通訳についての返事を待ちました。

すると…

 

「…主催者の人員、経費の都合から今回はご用意できませんでした…」と返事がきました。

 

え~っ?!そうなの???

「トークイベントのテーマでもあり、他にも聴覚に障害があるお客様からお問い合わせをいただいておりますが、今回は対応することが困難でした。重ねてお詫びいたします」

 

なんだかなあ…

ろう者の友達も問い合わせのメールをしていました。

友達は、個人的に通訳を依頼するということになって、終了時間を問い合わせないと…と話していたら書店からメールが届きました。

「…主催の版元に再度依頼、協議し、現在会場側での手話通訳の手配を進めております…」

 

やった~

すごく嬉しいです。

もう感動して、すぐありがとうございますの返信をしていたら友達からラインの着信音が鳴りました。

友達にも同じ内容のメールが届いて、私に連絡してくれました。

 

聞こえない人への配慮が当たり前の世の中にならないといけないと思いますが、現実はなかなか難しいです。

 

しばらくして、友達から東京新聞にイベントの告知が載っていたと写真付きでラインが…

「…(手話通訳あり)とあるのに問い合わせ先が電話番号のみになっていて、まだまだだな~と」

本当にそうです。まだまだです。

 

当日…

友達と待ち合わせをして、神保町の書店に向かいます。

 

入口で、「聴覚障害者なんですが、手話通訳はどちら側につきますか?」とスタッフさんに伺うと

「向かって右側です。空いている席にお座りください」と言われました。

あ、あ、あ…やっぱり配慮が足りない…

聴覚障害者の席が、確保されていない。

空いている席の前方は、もう真ん中の並びしかありませんでした。

 

見渡してみると盲ろう者で、通訳と一緒に来られている人もちらほらおられます。

 

いよいよ始まりました。

盲ろうの門川さんは、大阪から来られています。

生まれつきの弱視で、4歳の時に聴力を失ったそうで、自分の声で話されて、今回は、指点字の通訳で、会話をされておられました。

「盲導犬は、英語で指示をするのだけれど関西弁でも通じます」と話され、「行こか」と言うとベイスが慌てました。

 

この本の作者の金井さんは、「世界はフムフムで満ちている」という本も出されておられるので、今回のイベントのタイトルが「盲ろうの世界をフムフムする」となったのですね。

 

私は、まだ金井さんの本を読んでいないのですが、ぜひ読んでみようと思いました。

小学生日記から読んで知っている華絵さんは、思っていた通りの凛とした素敵な女性でした。