ONE PIECE 75 (ジャンプコミックス)
尾田栄一郎
集英社


少年ジャンプ52号で尾田栄一郎さんの「One Piece」第768話「あの日の引き鉄」を読みました!

767話はコラソンの死とローが死から解放されるまでが描かれていましたが、今回は時間軸が現在に戻っています。すなわち、ドレスローザでのローとドフラミンゴの戦いに。

ローは思い出します。コラソンの、「あいつは自由だ!」という言葉を。ローは思います。「コラさん…俺が自由になる時は、あんたの思いを遂げた時、ドフラミンゴを止めた時だ」と。

ローは「ルーム」を使って自分とドフラミンゴを自分の自由になる空間に閉じ込めます。そして戦いながらドフラミンゴに問います。「俺は今日初めてお前が天竜人だと知った。モンキー・D・ルフィ、「D」をどう思ってる?」と。ドフラミンゴは何かしら動揺しているようです。

ドフラミンゴも戦いながら、お前には関係ない、「麦わらはじゃあ、運命に導かれて「神」の血を引く俺の首を取りにきたって言うのか、バカバカしい!」と叫びます。

「ある土地ではDの一族をこう呼ぶものたちもいる。神の天敵」

コラソンの言葉が蘇ります。ある土地とは、ドフラミンゴとコラソン=ロシナンテが暮らしていた、天竜人の都・聖地マリージョアを指すのだということに、ローは気づいたのですね。そして言います。「おれもDだ」と。

遠く「旧王の台地」で戦局を見守るリク王たち旧ドレスローザ勢、ウソップ、ワのクニのサムライきんえもんとカン十郎、それに海軍大将・藤虎たち。リク王の娘で千里眼のヴィオラが戦局を説明します。

王宮ではローとドフラミンゴの戦い、ルフィは階下に落とされたと。さらにトレーボルもいます。工場ではセニョールピンクがフランキーと、ピーカの石像ではピーカがゾロと、ひまわり畑ではディアマンテがキュロス・レベッカと、3段目はグラディウスとキャベンディッシュ、バルトロメオ、ロビンが、2段目ではラオG、デリンジャー、ベビー5、マッハバイスがコロシアム軍団と戦っています。

ここに名前がローマ字で示されていますが、ドフラミンゴはDOFLAMINGOと書かれているので、D・FLAMINGOではなさそうです。(ドフラミンゴがDの一族ではないかとネットではかなり言われていました。)大部分の戦局はもうみな満身創痍で、決着のときは遠くない、とヴィオラはみます。

王宮内ではトンタッタ族のレオたちがマンシェリー姫を捜し、王宮のある台地前では革命軍のサボたちが市民を安全な場所へ、と指示しています。コアラはどこに走っているのでしょうか。

この戦いの中で気になるのが、ベビー5が戦っている相手の八宝水軍のサイに、「あなた今…何て…」と言っている場面ですね。

ベビー5と言えば「頼まれたらイヤと言えない性格」で、「必要とされてる」と思ったら何でも貢いでしまう、というキャラ設定になっていますので、何かサイに頼まれたと勘違いした、という説がネットにありましたが、私はここのところ「HUNTER×HUNTER」を読んでいたせいか、「ベビー5は実はサイの妹だった」という出生の秘密に迫る話なのかと思ったのですね。ベビー5はコードネームだと言っていましたので、本名は別にあるはず。だから誰か海賊の娘が幼いときに攫われた、と言うことでもおかしくない気はします。

ベビー5は人気のあるキャラクターですし、ドフラミンゴが没落しても生き残らせる工夫をしてるんじゃないかという説がネットにありました。それはよくわかりませんが、気になるところですね。

ヴィオラは、「ドフラミンゴを討ち取れなければ、鳥カゴの中の運命は変わらない」と言います。藤虎も黙したままです。

一方王宮で戦い続けるローとドフラミンゴ。「お前がD?隠し名か…!」と驚くドフラミンゴ。ドフラミンゴは半ば我を忘れてローに斬り掛かります。「コラソンはお前に何を吹き込んだ?Dなら俺を止められるとでも?天敵なんざ迷信だ!」と。

ローはついに注射(インジェクション)ショットをドフラミンゴの腹に決め、ドフラミンゴは血を吐きます。「コラさんも百も承知だ。名前ひとつでお前に勝てりゃ世話はない。それはきっかけだった。俺は優しいコラさんがあの日引けなかった引鉄を、代わって引きにきただけだ!」と叫ぶのでした。

乱戦は続いていますし、何よりルフィがどうなっているのかよくわかりません。ローとドフラミンゴは決着近し、という雰囲気になっていますが、それもまたどうなるか。ヴィオラの言うように、この戦いの決着がすべての死命を決する。そうなると、ルフィがこの場に現れないということはあり得ないと思うのですが…

というところで768話は終わりです。ローがどのようにしてオペオペの実を使いこなせるようになり、どのようにシロクマたちと出会ってハート海賊団を結成したのかとか、知りたいことは沢山ありますが、まあ確かに今の戦いには直接関係ないですよね。

もうすでに次の伏線が引かれ始めている感じがしますが、これから先の展開も楽しみです!