進撃の巨人 6 [初回特典:Blu-ray Disc ビジュアルノベル「リヴァイ&エルヴィン過.../ポニーキャニオン
¥6,825
Amazon.co.jp


『進撃の巨人』BD6巻特典のビジュアルノベル、見終りました!今回は3本も入っているのであまり長くないかと思ったのですが、充実していました!


最初の「ぬばたまの夜の森に、あかあかと燃ゆる」はリヴァイのモノローグから始まります。女型の巨人との巨大樹の森の中での戦いのときにリヴァイがエレンに「選べ、自分を信じるか、調査兵団組織を信じるかを」と問う、その問いかけをめぐっての心理的掘り下げがなされているという感じでした。リヴァイがエレンの本質を見抜く見抜き方、エレンの自己認識、そしてリヴァイ班のメンバーがエレンと過ごす日々の中でのエレン評。それぞれ「深い」ものがあります。


『進撃の巨人』というマンガ・アニメ・スピンオフその他の複合的な作品の中のどういう位置づけなのかよくわからなくてあまり期待していなかったのですが、思ったより良かったです。リヴァイという人間の本質、エレンという人間の本質について認識が深まった感じがします。「外伝」というのはそういうものであるべきだなと思いました。


これは割合短く、すぐ見終りました。ちなみに「ぬばたまの夜の森に」というフレーズは、ウィリアム・ブレイクというイギリスの詩人の引用です。


2話目は「悔いなき選択」で前のエントリで述べた通りです。この作品もそうだけど、特典は半分スピンオフ的なのだけど、それぞれ役柄の本質が分かるようなものとしてつくられているようです。


そう考えると、「ミカサ外伝」ももう少しその視点で見直してみたほうがいいかもしれないと思いました。ミカサ外伝では「起こらなかった話」が書かれているのがどうかと思ったのですが、ミカサは寡黙で半分狂気と幻想の中にいるようなところがありますからその幻想性をもっと感じながら読むべきだったかもしれないと思いました。『悔いなき選択』はエレン編よりは長いですが、それほどではありません。


3話目、アニが主役の「Wall Sena, Good-bye」。これは相当長大でした。ある程度の長さのエピソードが15まであります。終わるか、終わるかと12くらいから思っていたのになかなか終わらないのです。このビジュアルノベルはBDゲームの形式を使っているのですが、私はゲームというものになじみがないので、やり方が分からずうまくセーブが出来ませんでした。それで何回かに分けて見直したときに早送りするのにすごく手間がかかったのです。トータルで4時間くらいかかった気がします。しかもFast Modeでした。


でもそれでも全部見たというのは、それだけのことがあったからですね。今までのビジュアルノベルの中でもう一度見返すとしたらどれかと言えばこの作品が一番見たいと思います!


まず、これが本編からの独立性が一番高いです。本編のストーリー展開とほとんどからむところがないので設定と絡むところだけ気をつけてはいるけれども、そのほかは自由に書かれている感じがします。アニはエレンほど、「物語の奴隷」ではないですから。。


アニが女型の巨人となってエレンたちと戦う前の日の話、という設定。私はアニというキャラクター、女性の中ではミカサの次に好きなのですが、そのアニが「まともな」憲兵団員としてある事件にかかわる調査を実行します。詳細はネタバレになりますので書きませんが、スピンオフ作品としてマンガにしてもいいのではないかと思いました。


リヴァイほど人気があるわけではないですからちょっと厳しいかもしれませんが、期待したいと思います!