この土日は熱が出てずっと家に引きこもっていた。コロナに罹ってから10日周期で原因不明の発熱がある。多分、これはコロナの後遺症なんだろう。

そんな状態だったので、図書館から借りてきた大活字本『八甲田山死の彷徨』を50年ぶりに読んだ。

今改めて読み返してみると、実に緻密に取材して書かれた、小説と言うよりドキュメンタリーだ。中でも青森第五連隊の遭難の描写は壮絶で、息をつかせない。

合わせて借りた『八甲田雪中行軍120年目の真実』も読んだ。

映画『八甲田山』では三國蓮太郎演じる山田少佐はこの行軍で生き残り、病院に収容されたがその数日後に拳銃で自殺した。

しかし、この本では、陸軍によって入院中にクロロフォルムにより殺害されたのではないかと推理している。(実名は山口少佐)

八甲田の惨劇があったのは明治35年、二年後の明治37年二月に日露戦争開戦。八甲田の弘前31連隊の兵の多くは日露戦争で死んだ。

凄まじい時代だ。