そういえば、1973年に放映された『仮面ライダーV3』47話で戦前の上流階級用と思われる建造物がロケ地として使われていましたので、せっかくですのでこちらも記録としてブログに残しておきます。こんな細かいことに気づいて喜んでいるのはこの50年間で私だけかもしれませんが。(笑)

 

撮影時にはすでに戦後30年近く経っているのですが、こういう鉄筋コンクリート建造物は解体するのにも相当費用がかかるので、このように放置されていた例も多かったと思います。

 

白を基調とした車寄せ付きの立派な建物で、昭和8年築の旧朝香宮邸と雰囲気が似ていることから、昭和初期に当時の皇族・華族もしくは資産家が建てたものと判断しました。門もちょうど車が一台通れるほどの幅があり、来訪者は自家用車を持つ一定以上の身分のある人々だったことがわかります。右側に大きな表札があったようですが、この時点で既に撤去されていました。

 

面白いのはこのような洋風デザインの建物に瓦が使われていて和洋折衷になっていることです。私は初めて見ましたが、当時流行していたのでしょうか。

 

ただもう長らく誰も住んでいなかったようで、壁も庭もすっかり荒れ果てていたのは残念でした。戦後に財産もしくは爵位を失い没落してしまった家だったのかもしれません。

 

う〜ん個人の邸宅にしてはちょっと大きいような・・・?

 

わざわざそんなところに乗らなくても汗

 

内部も少し撮られていました。わかりやすくノビているのは山口暁。(笑)

 

大広間でしょうか、床は白黒の大理石が交互に敷かれていて昭和初期のアールデコの雰囲気が漂います。もとはかなり美しかったでしょう。

 

こんなところでロケなんかしたら貴重な建造物がと一瞬焦りましたが、撮影時で既に無人でこれだけ荒れ果てていたのですから、今はもう取り壊されている可能性が高く、こうやって映像に残されただけでもよかったのかもしれません。特に特撮ドラマは異次元的な雰囲気を出すためにこういう古い建物をロケ地に利用していたと思いますので、探せばまだまだ見つかりそうです。