フォトブック『戦前日本のジュエリー』の「リング編」に続き「帯留め編」が漸く完成しました。前回よりも24ページ多い72ページでよりしっかりした冊子となりました。日本における貴金属品位検定制度の流れがわかるように刻印をしっかり写していますので、お手持ちのアンティークジュエリーの資料としてご活用いただけましたら幸いです。定価は1,800円で販売場所は前回と同じく結antiquesさま、販売日は10月初旬あたりを予定しています。詳細が決まりましたらまたこちらでお知らせしますのでよろしくお願いいたします。

 

久しぶりにネクタイピンの紹介です。村松萬四郎商店製の細工のよいピンです。真珠はおそらく半円真珠でヘッドの縁の部分にはプラチナが張られており、すっきりと上品に仕上げられています。針の部分に造幣局の品位検定印「四角にイ」がありますので、このピンは昭和5年に製作されたものであることがわかります。

 

中央が少し盛り上がるように立体的に造られています。

 

全体です。

 

裏側です。

 

表面には昭和初期に流行した浅彫りの細工が施されています。

 

刻印です。左から商店マーク、国旗、菱形に750、四角にイの刻印が並んでいます。このように造幣局の品位検定印が打刻されているピンは初めて見ました。

当時の装身具を見ると、戦前の日本人の方が今の人よりもずっとスタイリッシュで上品だったように思えてきます。

 

共箱ではないかもしれませんが、このような箱に入っていました。