大正時代に造られたオールドミキモトの高級ペンダントです。かなりの上流階級の持ち物だったと思われます。特別なイベントやパーティーでの正装用ドレスに合わせて着けられたものでしょう。15金のベースに真円真珠、芥子玉、カリブルカットサファイアが留められています。長さは長丸カンを含め約5.0センチ、横2.0センチ。

 

 

内側のパーツは揺れるように造られています。

 

横から見たところです。少しうねりをつけて立体的に造られています。

 

裏側です。

 

トルソーにかけてみました。大正時代のかっちりしたドレスに合う大きめのサイズです。手元にK18のチェーンがなかったのでWGチェーンに合わせています。

 

ペンダントのアップです。当時の彫金は本当に素晴らしいですね。これだけの細工は手間がかかりすぎて、今では技術的・費用的に再現することは難しいでしょう。

 

刻印です。若干見えにくいですが「K15」に「貝にM」とあります。

 

大正元年から6年の間の御木本真珠店のカタログ『真珠』に、同デザインのペンダントが掲載されています(写真は「MIKIMOTO SINCE 1893」からの抜粋です)。