中国木材日向工場の第1期完成披露式 | 河野しゅんじのブログ

中国木材日向工場の第1期完成披露式

中国木材日向工場の第1期完成披露式。国内外から約600人が参加し、盛大に開催されました。


7年前に、地元の森林・林業関係団体等と進出に向けた協定を締結。私は、副知事の立場でその調印式に参加しました。その後、為替レートや市場動向等を背景として、なかなか進出決定にまで至りません。何とかならないかという思いで、知事に就任した4年前、本社に当時の堀川社長を訪ね、進出を決定していただくよう直談判を行ったこともあります。様々な追い風を背景として進出が決定したときのうれしかったこと。ありがたいことに、日向工場の構想も当初のものから拡張いただきました。一方、決定してから竣工に至るまでのスピード感、凄いと思いました。さすが国内トップの製材メーカーです。
こうした、これまでの経緯が脳裏をよぎり、万感の思いで迎えた今日の披露式です。


中国木材は、私の生まれ故郷、広島県呉市の企業。今日の鏡割りでも、呉市のお酒「千福」が使われました。これを見て、またじ~んと感動。この千福の酒樽作りが、中国木材の原点だそうです。






記念式典の前に、製材工場、乾燥加工工場、バイオマス発電所等を視察させていただきました。
まずは、想像をはるかに上回る規模に驚きました。国産材としては、国内最大規模の製材工場だそうです。次から次へと丸太が運ばれてきて、整然と機械での製材工程が進みます。凄い!










関連工場も含め、中国木材では、乾燥機を900台所有しておられるとのことで、国内では断トツ。
大規模にオートメーション化された製材施設、大量に生産して蓄積される製品、集成材や乾燥材による高い品質の製品など、国内トップの製材メーカーの一端を目の当たりにすることができました。



 




また、大径木の製材ラインも整備。伐期を迎えた大径木が増加する一方で、その製材が可能な機械は県内に5か所のみ。さらに、林地残材や曲がり材など、これまで使われることのなかった材木を活用するための未利用材加工ライン(下の写真)もできています。




 



外材との厳しい競争の中、バイオマス発電による収益に支えられながら、これまで使われなかった木材も含め、トータルで国産材を活用する仕組みができあがりつつあります。本県の豊かな森林資源を生かした資源循環型産業の貴重な一翼を担っていただくことになります。

現在まで124人の雇用が生まれ、地元からも約80人。将来的には300人体制になるとのこと。
堀川会長の言われる「日向モデル」として、森林・林業・木材産業のモデルとなり、地方創生のモデルとなりうる取組です。
国土交通省では、中国木材の日向市への進出を、東九州道や細島港等のインフラ整備に伴うストック効果が表れた具体例として取り上げていただいています。(以下の写真は、徳山日出男技監のお部屋の前、待合室に掲示された全国の事例。下段左の12番が細島港。国交省2階ロビーにも同じ掲示が。)







堀川会長による締めの挨拶。今日は短めでした(笑)。木の話になると、熱く語り続けられます。その強い情熱と、経営者としての指導力、決断力、とても素晴らしいものがあるといつも感心しています。
堀川会長、社長をはじめとする中国木材の皆さんや、国、日向市をはじめ、ご尽力いただいたすべての皆さんに深く感謝申し上げます。