先祖供養と三界万霊供養 | 光明の生活

光明の生活

実相無漏の大海に、五塵六欲の風は吹かねども、隨縁真如の波の立たぬ日は無し。まあそんな感じです。

南伝仏教、つまりスリランカなどの上座部の慈悲の瞑想では「生きとし生けるものが幸せでありますように」と繰り返し思う、念ずるそうです。
上座部は近年、向こうの諸師がいらっしゃって日本に広めているので、現代語で布教説明されているので解りやすい面があります。
 
日本仏教で「生きとし生けるものが幸せでありますように」と思わないのかと言われれば、そんなことは無いわけです。
「三界万霊」への供養、これが同じ意味を持つことになると思います。
勤行で「願以此功徳~」と唱えたり、「乃至法界平等利益」などど唱える時があります。これも同じ意味です。
 
三界とはざっくり「全世界」の意味です。
万とは「諸々」とか「いっぱい」「全部」位の意味です。
「霊」とは普通の霊の意味のほかに魂(意識)の意味もあります。
だから三界万霊と言えば、一切衆生と同じ意味です。それの幸せを祈るのですから、意味は「生きとし生けるものが幸せでありますように」とざっくり同じ意味になります。
 
ギスギスした心でいると幸せを感じられません。「生きとし生けるものが幸せでありますように」と祈ることで、自分も幸せを感じることができると思います。それが三界万霊供養です。

ご先祖の供養というのは、特定の親兄弟に対する供養ならば、その親兄弟と自分との関係を思い出して、意識無意識に思い出を整理する功徳があると思います。
辛いこともあったと思います。それを自分の中で薬にする。経験が薬になったときに、貴方の経験はいわゆる「成仏した」わけです。
 
先祖代々の供養ならば、貴方の体はそのご先祖から引き継いで貰い預かったものであることを思い出しましょう。
そのあなたが幸せになることが、自身供養。自分を供養することであり、その大本のご先祖を供養することです。
それを知るために先祖代々のご供養をしていただくわけです。