就職をした年の初ボーナスで、両親にプレゼントを贈りました。
父には西陣織のネクタイ、母には真珠のブローチ。
初ボーナスですから大した額ではなく、贈り物もそれほど高価なものではなかったと思う。
喜んでくれたでしょうか?
たぶん嬉しかったんじゃないかと思います。
両親とも口に出してそういうことを言ったわけではないけど、初ボーナスでプレゼントをもらったこと自体が嬉しかったんじゃないかなぁ。
けれど今にして思えば、そういうプレゼントよりも、もっともっと沢山の会話をしておけば良かったという後悔があります。
両親の生きた時代は、戦中戦後の激しく世の中が動いた時代です。
その頃のことを、もっと聞いておくべきだったと悔やんでいます。
まして父は3年間のシベリア抑留という過酷な体験をしていましたからね。
極寒の地での苛烈な捕虜生活から生還したからこそ、私という命が生まれた。
来週、お墓参りに行く予定なので、そんなことをボソボソとつぶやいてこようと思います。