息子のコウマ@14歳染色体異常で自閉症。
療育用の作文の宿題に取り組む姿を見て・・・記録。
(らいおんより おおきな どうぶつには ぞう や きりん が いる。)
これと同じ形式で作文を作れという指示だった。
幼稚園児でも、書けそうな作文。
つまらなさそうに問題を読んで・・・
ニヤリと笑って中学二年生の息子は、こう書いた。
(音より 速い 粒子には 光 や 重力 が ある。)
正しいのか。
正しくないのか。
多分、この短い文章へのジャッジには膨大な知識が必要で・・・
私にはわからない。
ただ、
「重力って速いの?」と聞くと。
光と同程度の速さになるけれど、真っ直ぐ進まないことが違うんですよと。
「重力って粒子なの?」と聞くと。
粒子であるという説が濃厚ですよ非常に興味深い所ですと。
・・・
私が聞いたことで、自信を失ったのか、療育用の作文としてふさわしくないと思ったのか・・・
(音より 速い ものには 光 が ある。)
無難な文章に書き直してしまった。
あぁ。また。
無知な私が息子を潰してしまったのだな・・・
そう思うと、ちょっと悲しくなった。
最近、息子の方が圧倒的に私よりも知識が豊富だと思うことが増えた。
ネットで調べながら話しても、わからないことも増えてきてしまった。
息子が、とんちんかんな母の受け答えに顔をしかめることも増えた。
しかし、彼は外で学ぶ場所がない。
こういうことを、学ぶ権利は彼にはない。
「こういうことは、障害者として生きるには無駄な知識なので、外では語らずにお家で好きなだけ遊んでください。」
「そんなことより、もっと特別支援学校や、福祉施設にちゃんと受け入れてもらえる準備をしっかりしてください。」
例外になることなく、こういう子用のこういう子が行くべきところに。
親として、責任を持ってしっかり導くことが義務。
その圧力はもう、避けられないところまで来ていて・・・然るべき準備を進めているわけだけれど・・・
「健常児は、あなたのお子さんなど、及びもつかないほどに賢いのです。あなたのお子さんがわかることくらい当たり前に知ってます。」
何度も、耳にタコができるほどに聞かされて・・・もう、充分に思い知ったけれど。思い知らされたけれど。
本当にこれでいいのかなと・・・他でもない私自身が息子を潰しているのではないかと。
とほほ・・・私は、今時の子供が当たり前に知っていることも分からないのか。
こんな親で、ごめんね・・・
でも、本当に?なにか、おかしくはないか?
問うても、然るべき子は然るべき所へとしか答えは返ってこない。
素直に従えば、居場所を失い。
素直に従わなくてもまた、居場所を失う。
時々途方に暮れてしまうのだ。