【意見交換会を開催しました】

昨夜、県立高校削減問題を考える会の事務局会議の枠を超え、平城高校の卒業生や保護者として奮闘されたみなさんや宮本県議・山村県議・太田県議・今井県議・北村市議も参加して「拡大会議」が行われました。  

「県立高校適正化実施計画」(私たちは「県立高校削減」計画と呼んできましたが)に反対する運動は7月3日の県議会本会議の「議決」で終息したのではなく、問題の当事者と「考える会」の共同の運動として新たな階段をのぼったことを実感した会議でした。

「拡大会議」と言っても何人が出席できるかの人数は事前につかめず、当初事務局が用意したレジュメや資料は12部ほど。ところが、すぐに資料は不足してコピーに走ることになりました。最終は21人の参加。

事務局長の吉本さん(奈教組委員長)が運動の経過報告と中間総括を報告した後、文教くらし委員会や本会議で奮闘した宮本県議や平城高校卒業生で保護者でもある鳥見さんからこの間の経過や今後の運動の展望も含めて話をしてもらいました。

鳥見さんは平城高校の7期生。卒業生・保護者の署名運動や県議会対策の中心を担った方で、鳥見さんが語った新たな4本の請願構想には思わず唸りました。運動を出発させた思いは母校である平城高校の存続の願いからでしたが、調べ、考え、対話する中で荒井県政や教育行政、県議会の刷新へと運動を展望していったというセンスと誠実な人柄が魅力的でした。

鳥見さんの話の中で、平城高校は、住民が土地を提供して設立したという歴史的経過があるということ(いわば「平城ニュータウンの高校」)、卒業生などの多額の寄付によって平城高校の施設や運動場などの整備が行われてきたということとはとても大事な指摘だと思いました。当事者である周辺住民や平城高校卒業生・保護者の声を無視する教育行政の姿勢の問題があらためて浮き彫りになり、怒りが新たになりました。 

今日の拡大会議では、現役の平城高校生の保護者の方や塾を経営されている方の発言も貴重でした。

「教育委員会や議会が勝手に平城高校を無くそうとしているのを知って、平城高校に通う私の子どもは『奈良が嫌いになった』『こんな奈良には住みたくない、県外に出たい』と言っている。少子化対策のための適正化などと言っているが、まったく少子化対策になっていない。」「『議決』後、悲しい気持ちになるので友だちの間でも敢えてこの問題にふれることをしていないようだ。

来年の平城高校の入学希望者の人数はどうなるのか。これから学年毎に人数が減っていく(募集停止していく)中で、部活はどうなっていくのか。教科の担当の先生を確保して授業はできるのか。教育委員会は万全な対処を約束したが、本当に対処できるのかなどと考えるとまた腹が立つ。」「平城高校の保護者のわがままであるかのように言われるのが悔しい。奈良県のやり方はおかしいということを全国の人に知ってもらいたい。」「中学生もかなり動揺している。行きたい、行ける私立高校が奈良県にはない。

貧困の連鎖を断ち切るという課題からも逆行している。」・・・まさに全国的に見ても「前代未聞」の理不尽な奈良県の行政と政治の異常な有様と共に、当事者のこうした率直な思いや怒りをもっと多くの県民に知らせていかなければならないという思いを強くしました。

「考える会」の吉本事務局長は、より共同の運動を県内全域に呼びかけ、この間の経過や問題の背景や本質、怒りの共有、今後の運動の展望を語り、学び合う「第3回シンポジウム」の開催を提起しました。

昨夜集まった高校生の保護者や卒業生のみなさんとも連携をとりながら早い時期に日時や会場、内容などをお知らせできるように準備をすすめていきたいと思います。 乞うご期待!