こんにちは
先週末に友人と劇団四季美女と野獣を観劇してきたのですが、1週間たった今も反芻するほど素晴らしい作品でした…私はディズニーの中では「アナ雪」が1番大好きで、美女と野獣に特別な思い入れはなかったのですが、第1位にしても良いかも…!と思うほど良い観劇体験でした
で、何が良かったかというと・・・
野獣ちゃん!!!!
ヒロインはベル…なんですけど、真のヒロインは野獣ちゃんでした笑。野獣ちゃんの推しポイントを3点に絞って説明します笑
①野獣ちゃんカワイイ
野獣ちゃんがベルを食事に誘うのですが、つれなく断られてしまう。少しずつ丁寧に誘うけど、YESと言わない。最終的には・・・
「よろしくお願いしまーっす!」
サラリーマンかって感じで頼むんですよ~ほんと爆笑で、超カワイカッタ・・・傷の手当てをする際も、アーサー王伝説をワクワクしながら聞いているときも、リアクションが全部カワイイ・・・癒し!もう本当にキュンです・・。きっとベルも「カワイイ人ね」って思ったはずなんです。「カワイイ」って「不完全・変わりようがある」ってことだから、野獣ちゃんの人柄が「この人と関わってみたいな」と思わせたんじゃないかなあと思いますすべての根源は野獣ちゃんの可愛げにあり
②野獣ちゃんカカワル
そんな野獣ちゃんは孤独です。
自分一番ゆえに、他者にかける優しさもなく、魔女に獣にされてしまう。とばっちりを受けて調度品の姿に変えられてしまった家来達は野獣ちゃんをチヤホヤするけど、裏では「自分は悪くないのに!」と思ってる。おまけに「バラの花が散る前に愛されなさい」とかいう公開ムリゲーを押し付けられ、野獣ちゃんは孤立・孤独もいいところです。だから「うぉー!!」と吠えて、闘争する
そんな野獣ちゃんですが、「出てけー!」と癇癪を起こし城を逃げ出したベルが狼に襲われた時、一生懸命に追い払います。今まで他者のことを気遣いもしなかった野獣ちゃん、ついに「カカワリ」を習得。感無量
ベル救出シーンの前に挿入される「If Icant' love her」。
ブロードウェイ版ミュージカル用に作られた、第一幕を締めくくる素晴らしいミュージックです。
歌詞(意訳)が「彼女に愛されなかったら終わりだ」なのですが、違和感を感じて調べてみると、和訳でだいぶ意味が変わっているようです。確かに原文を直訳すると、「もし彼女を愛せなかったら終わりだ」。つまり、「こんなダメな自分で誰かを愛せるんだろうか」という不安の歌です。
野獣ちゃんは不安を抱えながらも、「彼女を助ける」という選択肢を取って、「愛すること」の一歩を踏み出したということになります。ものすごい大きな一歩です。
この時、ベルも野獣ちゃんも双方のことを「好きではない」。ここがミソだな~と思いました!「好きとか嫌い」じゃなくて、「人として」助けなくちゃと救出しあったところに「愛とは好き嫌いを超えた能動的な行動」という本質を見出すことができます。拍手喝采・涙ダバダバですすごい・・すごいよ野獣ちゃん・・・!
③野獣ちゃんカワル
ベル救出をきっかけに、野獣ちゃんとベルの交流が始まり、野獣ちゃんはどんどん変わっていきます。ベルへの贈り物を考えたり、食事の態度を変えたり、どんどん「獣」から「人」のように変容していきます。
また、今回の観劇で気付いたのですが、野獣ちゃんとベルの共通点は「孤独」だったんですね・・。ベルは野獣ちゃんとは違って美しいですが、町では「変わり者」と言われ「変わってる」ことに引け目を感じています。本とパパが大好きで、他の人と関わろうとしない。ここじゃないどこかを夢見ている。野獣ちゃんが闘争による孤独だとしたら、ベルは逃走による孤独を感じているんだな・・と思いました
野獣ちゃんの変化とともに、ベルも変化していきます。ブロードウェイ版ミュージカルのために書き下ろされた挿入曲「A Change in Me」も素晴らしい見せ場でした。この歌の中で、以下のように綴ります。
「本物の人生が始まっているの」
「もう子供の頃の夢手放してもいいわ(ここではない場所に行くことが夢) 」
「今の私が好き 変わったの何かが」
ベルの中には、野獣ちゃんとの交流を通じて生まれた「新しい、好きな分人」がいて、野獣ちゃんとの交流を通じて「自分が好き」な状態になったのねと解釈でき、本当に胸が熱くなりました。平野啓一郎さんの分人主義の中で、「好きとは、対象を通じて生まれた分人が好きということ」という一説がありますが、まさにその通りだし、一人では成しえない奇跡だよね…と思いました。
野獣ちゃんもベルも、双方のカカワリの中で生まれた分人が好きで、それは双方がカカワらなければ生まれてこなかった分人です。人間関係の面白さって、「想像しえなかった」分人が発生することにあるよなあ…。野獣ちゃんもベルちゃんも本当によかったね
そしてついに野獣ちゃん、ベル解放
パパに会いたいというベルちゃんの意思を尊重し、ベルちゃんを開放します。この時の優しく強い心の動きに胸が締め付けられました。昔の野獣ちゃんなら「監禁」一択でしたが、変わった野獣ちゃんはベルのために「解放」を選びます。自分は辛くなるけど、それがベルのためになるから。愛することを体得した野獣ちゃんの大きな変化に、涙が止まりませんでした
ぜひ・・・
野獣ちゃんの変化&役者さんの演技が素晴らしすぎて、色んな人にお勧めしたいミュージカルになりました
そして、野獣ちゃんは別にというヒトも、ディズニーの素晴らしい魔法(変身・豪華な衣装・サービス精神あふれるビーアワゲストのショーなど)に触れてほしいな~と思います。もうほんとニコニコになります笑
私も、もう一度見たい素晴らしい作品でした!
紙1枚まとめ
想いや感動があふれて言葉にもできぬ、
まとまりもつかぬ状態だったので、
こういう時ほど紙1枚。笑