片付けられなかった女、光子です
早速、一連の会話をもとに
Googleで調べてみた
「心因性頻尿」という項目が
娘の話している事が当てはまる感じで
やはりそうかと思った
娘が寝た後、私はすぐに連絡帳を出しペンを取った
これを、なんて伝えようか・・・
そもそも確証もないのに先生のせいにするのもおかしいし
でも、娘があんな事言うなんて
きっと本当に先生に怒られておしっこ我慢しているんだろう
クソっ・・・なんてこった
私の心は物凄くざわついた
親の見えないところで我が子が苦しんでいるなんて・・・
しかも生理現象にストップをかけられるのは
どんな人でも辛い
保育士として、人としてどうなのよ!
と
自分のことは棚に上げたような言葉が溢れ出した(反省)
レイコ先生は、
遅出で朝はいつも居ないから直接話すのは難しい
帰りもなぜかクラスにいないことが多く
別の先生(副担任)が保育に入っていることが多い
とにかく会う機会が少ないのだ
ペンを走らせる
「娘がお昼寝の時にトイレに行きたいと先生に話しているようで、ご迷惑をお掛けしています。
今日の夜に、家で何度もトイレに行くので
どうしてか聞いたら
お昼寝中のトイレが心配なようです。
膀胱炎の可能性を疑っています。
お昼寝中でも、トイレ誘導をよろしくお願いします。
保育園終わったら小児科に連れて行く予定をしています。お昼寝の時の様子はどんな感じですか?」
あくまで膀胱炎の可能性ということで書いてみた
その日のお迎えの時
珍しくレイコ先生が教室にいたが
帰りの準備をしているといつの間にか別のところへ行ってしまった
小児科の時間が迫っていたので、
急いでその場を後にした
小児科へ向かう道中、娘に聞いた
私「今日はお昼のおトイレ大丈夫やった?」
娘「うん、今日はずっと優子先生やった。なんかトイレ行きたいと思わなかった!」
明らかにレイコ先生がいるとおしっこ行きたくなる感じなのか?と思いつつ
小児科についた
頻尿の件と、膀胱炎の可能性があることを伝えると
採尿コップを渡された
採尿したおしっこを観て
ドクターが言った
「綺麗なおしっこだから多分膀胱炎ではないね。おしっこする時、痛くもないのよね?一応検査薬はしてみるね。まってて。」
検査結果が出るまでに
上に書いた一連のことをドクターに話してた
ドクター「え!?保育園でトイレに行ったら怒られの?」
私「そうみたいです。それで昼寝中は我慢することもあるようで、、」
ドクター「そんな保育園あるんだ?可哀想に」
私「可哀想です。私も驚きました。この頻尿ってそれと関係ありますか?」
ドクター「(検査結果を見ながら)膀胱炎の反応はないね。何回もおしっこ行きたくなったり、心当たりのある人がいると余計におしっこ行きたくなるのは、心因性頻尿の可能性があるね」
私「やはりそうなんですね。対処としては、どうしたらいいんでしょう。」
ドクター「残念ながら心因性には、出す薬はないのよ。とにかく先生につらいことを相談してみて。まず、保育園でトイレに行きたい子供を怒るなんてあり得ないことなんで!」
私「そうですか・・・わかりました」
ドクター「お嬢ちゃん辛いね。」
娘は静かにうなずいた
ただ、膀胱炎などのこわい病気ではないと言われて
安心した顔になっていた
私は今日の検査結果を踏まえて
もう一度連絡帳を広げてペンを取った
「今日小児科で検査した結果、尿に異常はなく、心因性頻尿と言われました。
トイレに対して不安があるようなのです。
娘に聞いたところお昼寝の時のトイレが心配なようなのです。
先生から見て、そのようなことはございますか。
娘からはトイレに行くと怒られると聞いています。
よかったら様子など教えていただけますか。
お願いします。」
と疑問形で書いてみた。
そして、帰ってきた連絡帳の返事は
「トイレに行きたいということが多いので、静かにいってねと言ってます。辛そうな感じもありません。膀胱炎ではなくよかったです。」
とだけ書いて帰ってきた
娘に聞いた
私「今日はお昼寝の先生、誰やった?」
娘「レイコ先生やった。おトイレ行きたいって言ったら、うなずいてくれた」
私「それでどうしたの?」
娘「優子先生がちょうどきてくれて、連れて行ってくれた」
私「そっか。大丈夫やった?」
娘「うん!(レイコ先生の)顔は怖かったけど、怒られなかったよ!よかったああ!」
こう言った時の娘の安堵に満ちた顔を見て
絶望感が襲ってきた
なぜこんな保育園の小さな子が
先生の顔色・機嫌を伺ってトイレに行かないといけないのか!
トイレに行きたいと訴えて
怒られなくてよかっただなんて
情けなくて・・・悲しくて・・・
腹立たしくて!(涙)
直接名指しで園長に報告しようと思った
いや、普通ならそうするだろう
しかし、当事者の親の私は
それが引き金に
娘が「ターゲット」にされる可能性も感じていた
それほど、私の中でレイコ先生の素性がわからなかったし
危機を感じていた
なので信用できる副担任の優子先生には
大体の概要を伝えた
優子先生は
「◯◯ちゃん、そんなことがあったんですね。お昼寝の時は特に目を配るようにします。本当にすみません。」
と丁寧に謝罪された
それから1.2週間ほどで
この心因性頻尿は落ち着いた
その間、担任から直接何か言ってくることは一切なかった
1度、同じ時期に口の中をまあまあな怪我して帰ってきた時も
何も連絡がなかった
下の子も同じ保育園に通っているから解るが
ちょっとした怪我や
小児科受診の報告をした時などは
必ず担任から連絡があったのだが
この先生はそういうやり方なんだ
ここにお世話になってる以上
あまり強く言えないし
ターゲットになって
陰で嫌がらせされるのも怖い
まるでいじめを傍観している者のように消極的になってしまった
その分、副担任の優子先生には
娘の家の様子など細かく伝え
配慮が必要かもということを理解してもらっていたようで
娘のメンタルは次第に安定していったように感じたし
私も支えられた
優子先生から園長にも話が行ったのか?
園長先生からも娘の様子をそれとなく聞かれた事があり
あまり具体的すぎないように、その出来事を話すこともできた
ただ、レイコ先生は
保育士としてどうなのか?という疑問が大きくなっていってしまった
誤解して欲しくないのが
うちの保育園の先生たち
みんなめちゃくちゃ優しくて信頼しているし
どの先生も子供の名前も覚えてくれてて
娘も「先生たち大好き!!」って感じなのだ
レイコ先生だけが、特別な空気があるのだ
お気に入りの子どもには
やたらと構うのもレイコ先生の特徴で
娘が時々
「レイコ先生、いつも同じ子ばっかり抱っこしたり、わらいかけたりするからなー。」
と、寂しそうに漏らすこともあった
ある日、ちょっとしたきっかけで
私がクラスのお母さんと話した時に
「レイコ先生、どう思う?」
と聞いたことがあった
相手のお母さんは
「あの先生、贔屓みたいで、うちの子拗ねてかえってくることあるよ」
と言っていた
娘も同じニュアンスの事を溢していたので
やはりそういうところがある先生なんだなぁ
これが他人事なら
「これまでの不可解を、さっさと園長にでも言ったらいいのに!」
と強く思うだろうが
いざ、自分自身の身に降りかかると
なかなか行動に起こせないと思っていた
そんな矢先
衝撃的な知らせを目にした
「レイコ先生が退職します」
と張り紙が貼ってあった
理由は結婚に伴う遠方への引越しとのこと
それを聞いて、私はきれいに腑に落ちた
レイコ先生の中では
もう退職することが決まっていたのだ
だから、問題が起きても解決する行動を取らなくても
失うものがないから
保護者に何か園長に言われても大丈夫だった訳で放置していたのかもしれない
どうせ辞めてしまうなら
一生懸命頑張らなくとも、保護者に嫌われても構わないもんな、、、
そして同時に
レイコ先生が退職すると聞いて
ほっと胸を撫で下ろしてしまう事に
言葉にし難い悲しみを覚えた
本当なら「レイコ先生が退職するなんて寂しい」と言えたらどれだけ幸せだったか
そんな複雑な気持ちを胸に
娘にレイコ先生の退職の話をすると
「え!!!レイコ先生辞めるの?えーーーん泣」
と、本気で泣き出した
「レイコ先生辞めたら寂しいよぉー泣」
当時まだ4歳の子供が
忖度でそんな事言えるだろうか
きっと娘の中で、怖いところもあるけど
間違いなく
大好きな先生だったのだ
私は「辞めてくれて良かった」なんて汚れた気持ちで
娘のきれいな涙を茫然と見ているだけだった
レイコ先生は呆気なく辞めて
副担任の優子先生が担任を引き継いだ
そこからは、平和そのものだった
しかし、一概にレイコ先生が悪いとも思えない
保育士という仕事がどれほど大変なことか
今回こういう出来事があって客観的に見ると
親のクレームや相談も受けつつ
子供の面倒、世話、行事などもこなしていく
ストレスや疲れも相当だっただろう
この場面だけ見てレイコ先生を非難するのは間違っていると思う
今回はこの件があって割とすぐに退職されたので
こんな形で治ったけど
そうじゃなかった場合、私はどうしたら良かったのだろう・・・
出ることのない答えを探っている状態である
長いオチのない文章ですが、お読みいただきありがとうございました
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