1960年代も後半になって来ると、ビートルズも解散するし、イギリスの音楽シーンは変貌のときを迎える事となるのです。ロックは、リバプールサウンドの時代とは遥かに違う処まで、どんどん進化を続けていました。ジョージがインド音楽に興味を示したり、ジャズの影響を受けたり、ブルースやニュー・ジャズ、フリー・ジャズ、そしてクラシックから、現代音楽までミュージシャンは貪欲に新しい音楽を追究していたのです。ポール・マッカートニーも恐らく、アルバート・アイラーをも聴いて、彼の音楽をもっと巾のある音楽に仕様として日夜努力を重ねていたのだと思います。そんな所に、ジミ・ヘンドリックスが登場して来たのです。でも僕はきっと最初は絶対、理解されなかったと思います。僕も最初は取っ付きにくかったのを覚えています。それはきっとリズムがいままでのロックとは全く違ったからだと思うのです。僕は自分でバンドのドラマーだったので、ドラムを聴いてしまうのです。当時、凄いドラムと言えば、まずストロベリー・フィールズのドラムと、プロコール・ハルムのドラム、それに、ジミヘンのドラム、その頃、ドラマーは音楽性よりテクニックといわんばかりに手が早く動くドラマーが巧いドラマーだと信じられていたので、クリームのジンジャー・ベイカーや、フーのドラマーが巧いドラマーだったのです。でもジミ・ヘンドリックスのドラマーはちょっと違いました。
それから、クリーム、エリック・クラプトンのこのグループの昔の飛行帽をかぶった映像は見たことがありましたが、ビートルズのビートルズアンソロジーの中で、アップルの開店のパーティの映像にクラプトンが登場しているのに一緒に見ていた、クラプトンオタクの友達は誰も知らなかったのです。まだ、全く無名だったのでしょうね、その映像でもただ写っているだけでした。
2007/01/27(土) 02:22:02