総選挙を意識して民主党は耳触りのいい公約を乱発しています。手元で整理してみると


  (1)道路特定財源の暫定税率撤廃         2.6兆円


  (2)高速道路の無料化                1.5兆円


  (3)こども手当の新設(26000円/月)      5.6兆円


  (4)医療対策(長寿医療制度廃止など)         2兆円


  (5)農家への戸別所得補償制度             1兆円


  (6)年金基礎部分への税投入            5.8兆円


  (7)その他(中小企業対策など)              ?  


  で20.5兆円が必要と主張しています。


 その財源として


  (1)「埋蔵金」の活用(特別会計の積立金など)   6.5兆円


  (2)政府資金の売却                  0.7兆円


  (3)租税特別措置、所得控除の見直し        4.8兆円


  (4)補助金の一括交付金化、関係法人の見直し  4.3兆円


  (5)入札改革、天下り禁止               1.8兆円


  (6)国直轄事業の半減                 1.3兆円


  (7)公務員人件費の2割削減             1.1兆円


  を挙げています。


 昨年民主党は補助金の一括交付金化で15.3兆円捻出と主張し、今年の秋には国の純支出(一般会計と特別会計の純支出)212兆円の1割を捻出と述べ、最近ではいわゆる「埋蔵金」の活用まで言い始めました。


 日々注意していないと主張はコロコロ変わります。変わらないのは「サービス、受益は最大限に」「負担は最小限に」という考えです。「国の仕組みを抜本的に見直す」「現行措置の抜本見直し」「関係法人を抜本的に見直し」など雲をつかむような話ばかりです。


 民主党の「国民の生活が第一」という美名にかくれた雲をつかむような主張を聞いていると、「粛軍演説」で有名な我が郷土の大先輩斎藤隆夫先生の68年前の演説を思い出します。


 「徒(いたずら)に聖戦の美名にかくれて、国民的犠牲を閑却(かんきゃく)し、曰(いわ)く道議外交、曰く共存共栄、曰く世界の平和、かくの如き雲を掴むような文字を並べ・・・・・」「支那事変処理方針への質問演説。1940年(昭和15年)」


写真 第2回たじま子どもまつり