さとやんですニコニコ


亡き父のお参りに行きたいと
いう母を連れて大阪の
「一心寺」へ行ってきました


父は実の父でないけれど
母や私や娘のために
本当によくしてくれた




天王寺の賑わいから
少し離れた場所にある
「一心寺」
仁王門のモダンな佇まいが
いつ訪れても凛とした空気で
迎えてくれる




ここには多くの人の祈りが
形となった「お骨佛」さまが
いて父もその穏やかな眼差し
の中で静かに眠っている







お線香の煙を眺めていると
不思議と心が落ち着いてくる
母は私の隣で、その煙を
耳と足と頭にも…
そして父に語りかけるように
長く手を合わせていた





一心寺を出ると上手い具合に
一台のタクシーが止まった
「お母ちゃん乗りや」と
声をかけたところ
とつぜん怒り出す母
「私は先に乗るのが嫌や!!」

「せっかく連れて来てあげた
のに!」と腹がたったが
ここで喧嘩しても仕方ない
「ほな、先に乗るで」と
タクシーに乗り込む

母はどうやら少し散歩が
したかったようで…


窓の外を流れる景色は
どこまでも澄みわたって
いるとゆうのに
隣にいる母は不機嫌を絵に
かいたような顔をして無言で
座っている

タクシーを降りた母の
エンジンは全開で
「乗り心地の悪いタクシー」
だの「のろのろ走る」だの
母の口は止まらない

反論すれば火に油を注ぐだけ
ただ「うんうん」と短く返し ながら何事もない顔をして
「お好み焼き食べに行こか〜」
と、いつも行く「風月」へ
母を誘う




「お母ちゃん今、お好み焼き
テコで食べる人少ないなあ」

「ほんだら何で食べるんや
箸か?」

「テコで切って皿に入れて
箸や、みんな箸で食べてるわ」

「そんなもん、美味しないわ」

母の機嫌もスッカリ良くなったと思われたが…

帰り道「今日はツイてないわ!」と、またブツブツと言い
ながら歩いている

満足に句点が打てない人だ

その母の後ろ姿を見ていると
毒舌の主とは思えないほど
小さくて老いて見える

誰かに文句を言っても
誰のせいにしても結局
自分の人生を引き受けるのは
自分しかいない


でも、それだけ毒が吐けると
言うことは、まだエネルギーが残っているわけで
母がおとなしくなったら
逆にコワイ

帰宅した母にグサッと
とどめの一言を刺される

「あ〜あ私は一人ぼっちや」

私はいったいなんやねん!


それでも今日は母と二人
天候にも恵まれた
良き一心寺への珍道中で
あったなあ照れ