「三種の神器」は、皇位継承の徴(しるし)として天皇家に
受け継がれる三種の宝物を指します。
「八咫鏡(やたのかがみ)」「八尺瓊勾玉(やさかにのまがた
ま)」「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」の三つの宝物は、天孫
降臨の際、地上に降りるニニギノミコトに天照大神が授けた
ものとされています。
「八咫鏡」は垂仁天皇の時代に伊勢神宮に安置され、ご神体に
なりました。
スサノオノミコトが八岐大蛇を退治したときに、その尾から
出てきた剣が「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」で
その後、日本武尊が伊勢神宮を参拝し、大和姫命から
この剣を授けられました。日本武尊が駿河で、土地の豪族に
火を放たれ、この剣で草をなぎ倒して難を逃れたことから
草薙剣となずけられました。日本武尊は尾張に戻り、
ミヤズ姫と結婚しますが、病に倒れます。嘆き悲しんだ
ミヤズ姫は熱田の地に神社を建て草薙剣を祀りました。それが
熱田神宮です。
「八尺瓊勾玉」は宮中にあるといわれ、歴代天皇でさえも
見ることは禁じられてきました。ほかの神器もみることは
禁忌とされ、その神聖さゆえ誰も本当の姿はわからないのです。