年中行事と神道! | 皇后八幡神社のブログ

皇后八幡神社のブログ

広島県三原市須波西にある「皇后八幡神社(こうごうはちまんじんじゃ)」のブログです。

四季折々に様々な年中行事が行われています。その多くは

 

季節の変わり目に行われます。季節の節目には万物の魂が

 

不安定になり、様々な魔や邪気が入り込む危険があります。

 

この節目に農耕神である年神にお供えをして、無病息災と

 

五穀豊穣を祈りました。これが節句の起源です。

 

年中行事が生まれたのは、生命のサイクルを一年単位で考える

 

日本古来の考え方があります。神道では、時間は繰り返し

 

循環するものとされました。

 

正月になると、年が一つ増えるのではなく、一巡して最初の

 

時点に戻り、新しい年が生まれるのです。そして、巡りくる年には

 

新しい魂が宿る。一年経つと、古い年の魂は古びて活力を失い

 

ますが、これを丁重に年神様にお返しすれば、年神様は新しい

 

生命力に満ちた新たなる年の魂を授けてくださいます。人々は

 

そう考え、新年を盛大に祝いました。こうした生命観は、稲作民族

 

である日本人に顕著にみられるものです。春に田植えをした稲は

 

秋に収穫し、冬枯れの時を経て、春には再び発芽し田植えの

 

季節を迎えます。つまり稲の枯死は終わりを意味するのでなく、

 

翌年に再び甦る命の前触れでありました。稲の語源は生命の根源

 

(イノチノネ)と言われるほどに、日本人の生命と稲の生育サイクル

 

は切っても切り離せないものなのです。新嘗祭・鎮魂祭・などは

 

魂の再生を願うためと言われています。