0.はじめに
 

1)エア・チャイナとチャイナ・エアとの違い
エア・チャイナは中国国際航空のことで、スターアライアンスの一員です。
本社は北京で、2文字ではCA、コールサインはエアチャイナです。
CAをChinaAirの略符号と勘違いするとトラブルになります。

一方、チャイナ・エアは、チャイナ・エアライン(中華航空)のことで、スカイチームの一員です。
本社は台湾で、2文字ではCI、コールサインはダイナスティです。

2)経由便なのに早い
マドリードやローマは東京からの直行便がありません。
ANAやJALでも、一度、パリなどでシェンゲン協定加盟国内線に乗り換えます。

行先がマドリードやローマであれば、北京からは直行便がありますので、乗り継ぐ回数は同じ、乗り継ぐ空港が異なるだけです。

しかも、中国国際航空はロシア上空を飛びますので、場合によっては早いかもしれません。

しかし、ロンドン、パリなどが目的地ならば、ANA、JALに加えて、BritishAirways、AIRFRANCEなどの直行便がありますので、所要時間の面では不利になります。



1.中国国際航空のクチコミは?
1)評判が悪い点は、機内食、映画等のソフト、中国人客とのトラブルなどだと思われます。

エコノミー席に乗った経験では、機内食は普通でした。


機内モニターの映画は基本中国語。それに英語で、日本語はごくわずか。
機内放送は、主に中国語、副は英語です。
食事のサービスでも同じです。
機内食は2択で、機内放送が流れます。中国語は当然わかりません。英語の放送でかろうじてチキンとかビーフ程度が聞き取れました。そして、配膳の時には、「チキン、プリーズ」。



昔、トワイニングのCFで伴淳三郎さんが「トワイニングチィ、プリイズ」とカタカナで発音していましたが、今では笑えない立場となりました。

中国の飛行機ですから半分以上が中国人。残りの大部分が行先の国の人ですので、中国流のサービス、ふるまいは当然と思います。
「郷に入っては郷に従え」です。

中国人が嫌いな人は乗らないと思いますが、もし嫌いなのに乗ったら苦痛でしょうね。
航空会社未定のツアーで、全く予想していなかった中国国際航空が割り当てられたり、ビジネスクラスで搭乗して過大なサービスを期待しているとがっかりするのかもしれません。

 

結論として、寝ている分には問題ありませんが、飛行機が好きな方には楽しみたいという方もいます。それであれば、評価は下がると思います。

2)2番目に悪い点は、遅延、欠航等が起きた時の対応だと思われます。
これは、日系LCCでも同じと思いますが、良い対応は期待できないようです。
中国語での対応になりますが、中国語ができなくても強くアピールしないと埋没してしまうと思います。

経験が無いので憶測ですが。

3)逆に、選んだ理由が安さ、という人には高評価のようです。
日系LCC以上、日系FSC未満ということでしょう。




2.どれくらい安いのか
0)次回の欧州は、パリのルーブル美術館を考えています。
オリンピック時には行きたくありませんし、いろいろ個人的な用事もありますので、早くて晩秋になるでしょう。
参考例としてskyscannerで検索した結果を記載しました。
東京5月14日発-復路パリ5月24日発が安そうなので、その日で検索してみました。
金額は、搭乗する航空会社のサイトでの購入による額です。

1)一番安いスリランカ航空=\96,970円
ワンワールド所属なのに安いのですが、
一つ.スリランカは国が破産に近い状態です。国が破産したら、どうなるのでしょう。
トム・ハンクス主演の映画「ターミナル」は、搭乗中に国が消滅して旅券が無効になる話でした。旅券ではなくて搭乗券が消滅する可能性があるのであれば避けたいです。
二つ.時間がかかりすぎ。でも、南回り欧州線を追体験したい人には物足りないかもしれません。

「深夜特急」の沢木耕太郎は羽田-香港-バンコク-カルカッタ-デリーをインド航空のB707で旅したと記憶しています。

自分は買わないと思います。

a)成田NRT11:35発-コロンボCMB17:25着
(機材)A330(所要時間)9:20

b)CMB3:25発-パリCDG10:55着
(機材)A330(所要時間)11:00

往路所要時間30:20=(搭乗時間)20:20+(乗継待時間)10:00

a)CDG12:25発-フランクフルトFRA13:40着
(機材)A330?(所要時間)1:15

b)FRA15:05発-CMB4:35着
(機材)A330?(所要時間)10:00

c)CMB19:50発-NRT8:10着
(機材)A330?(所要時間)8:50

復路所要時間36:45=(搭乗時間)20:05+(乗継待時間)16:40

2)二番目安い中国国際航空=\110,540円
ロシア上空が飛べれば東京からの直行便は約12時間で着きますが、現在は遠回りしているので約15時間となります。

メリットとしては、一つ.直行便の15時間弱を座り続けるのはちょっと辛いですが、10時間強は辛くありません。
直行便と北京経由便と比べて、飛行機に乗っているトータル時間は、実はほぼ同じです。

乗り継ぎ時間分だけ遅くなるだけです。

二つ.途中の乗り継ぎでのラウンジでリフレッシュできること。

一刻も早く帰りたい人には欠点ですが、時間に余裕がある場合は、欠点になりません。むしろ、深夜に着くのであれば翌朝着の便にしたいくらいです。

エコノミークラス症候群の予防にもなるかもしれませんし。

デメリットとしては、中国はVISA免除が停止しているので、24時間以内の乗り継ぎで入国できるのか不透明であることです(24時間超144時間以内のストップオーバーであれば入国可能のようです)。

a)成田NRT15:15発-北京PEK18:25着
(機材)A330(所要時間)4:10

b)PEK2:10発-パリCDG7:25着
(機材)B777(所要時間)11:15

往路所要時間23:10=(搭乗時間)15:25+(乗継待時間)7:45

a)CDG12:30発-PEK4:45着
(機材)B777(所要時間)10:15

b)PEK9:15発-NRT13:40着
(機材)A330(所要時間)3:25

復路所要時間18:10=(搭乗時間)13:40+(乗継待時間)4:30



3)直行便で一番安いエールフランス=\180,490円
普通は直行便を選ぶでしょうね。
しかし、ウクライナ戦争の影響で遠回りしていますので、所要時間が延びています。
ちなみに、ANAやJALの直行便は5万円以上は高いです。

エールフランスはスカイチームなので、自分はステイタスがありません。
LCCのような運賃体系で、受託手荷物や座席指定は別料金のようです。

しかし、エールフランスは児玉清のパネルクイズアタック25のスポンサーだった企業でもあります。あの離陸の映像が忘れられないのとコンコルドを所有していたこと。イメージが刷り込まれていて乗りたくなります。

ちなみに、以前乗った時、機内食の品数が多く、さすが食の国の航空会社だと思いました。食後にブランデーが付きましたし。
自分は、プライオリティパスを持っていますし、中国国際航空との価格差が現在より縮まれば選ぶかもしれません。
(ロシア上空を飛ぶようになれば安くなるし、円高になればなおさら・・・)

 

羽田HND(9:05)-パリCDG(16:50)
(機材)B777(所要時間)14:45

CDG(22:00)-HND(18:30)
(機材)B777(所要時間)13:30




3.中国国際航空に乗った感想
1)座席指定については、予約クラスVでしたが(公式サイトの最低料金)、無料で指定できる座席はエコノミークラスの後方しかありませんでした(スターアライアンスGでも)。
ただし、搭乗日近くなると、中央寄りが開放されることがあるようです。
自分は、窓側席が希望なのですが、最初は無くて通路側を選びました。1か月ごとにチェックしていて窓側の空席を見つけました。もしかしたら、キャンセル分だったのかもしれませんが。

2)機内モニターは主に中国語です。日本語のソフトは少なく、操作も直感的ではないのでもたつきます。期待しないほうが良いでしょう。
退屈と思う人はスマホの音楽か、読書の用意をしたほうが良いと思います。

自分の時は夜行だったので、ひたすら目を閉じていました。

3)機内食はエコノミークラスでしたが普通です。
飲み物は、コーラやジュースを選ぶ人が多いです。
お酒は、食後にしかでません。
自分は、食前は水、食後はワインにしていました。
なお、空港ラウンジが利用できる人は、ラウンジ飲み食いした方が美味しいと思います。自分は1回目の機内食はパスすることが多かったです。



4)北京での乗り継ぎですが、航空券番号が999で始まる航空券で、6時間以上の待ち時間がある場合は、トランジットホテルが無料で利用できます。
ただし、先着順ですし、おまけ的なサービスのようです。

なお、自分は予約できましたが、出国が認められず、というかイミグレ到達前に、誘導の人に追い返されたので利用できませんでした。
短時間での出入国は、必要性がないとの判断らしいです。

なお、999で始まる航空券番号というのが良くわからないのですが、公式サイトで個人購入した場合は該当するようです。代理店で購入した場合は該当するのか、しないのかわかりません。

5)同様に、トランジットラウンジも利用できます。
自分は、スターアライアンスGなので、ビジネスクラスのラウンジを利用しました。
しかし、トランジットラウンジでは客室での休憩もあるようなので、夜間利用はこちらのが良いかもしれません。
なお、この宿泊は事前予約ができませんので、行ってみなければ泊まれるかわからない点が困ります。

6)予約クラスはVですが、ANAにマイルを付けました。
50%でNRT-PEKが656マイル、PEK-MADが2.860マイルでした。
往復で7,032マイル(プレミアムポイントも同じ)となり、これはこれで嬉しいです。
1マイル1円換算で7,032円、2円換算では14,064円ですし、今週のトクたびマイルならば2区間乗れます。

 

4.ステイタスの対応

1)スターアライアンス(ANA)のステイタス(gold)がありますから、予約時にANAの顧客コードを入力しておいたので、自動的に搭乗券にはNH*Gと印字されていました。

(カードも提示しましたがチラ見でした)

 

2)当然のようですが、アシアナ航空では違いました。

ビジネスクラスのカウンターがトラブっていたので、ガラ空きのエコノミーでチェックインしました。

そうしたら、搭乗券も、受託手荷物もステイタスが反映していませんでした。気が付いたのは金浦空港の手荷物受取の時です。ほとんど最後での受け取りでした。それで、プライオリティのタグもなければ、搭乗券に印字されているわけでもない。ステイタスなしの扱いだと気づきました。

帰りは、ビジネスクラスのカウンターでチェックインしましたので問題ありませんでしたが。

 

3)そして今回の、ワンワールドのイベリア航空もです。予約時にJALの顧客コードを入力しておいたし、チェックインの度にステイタスのカードを提示しました。

2往復4区間で、ステイタスが反映されたのが2区間。

同一予約番号で、復路の搭乗券だけJALの顧客コードが消されていたのが1回。

2区間のマイルがいまだに加算されていません。

JALのサイトによると、4週間過ぎるまで、静観しているようにとのことです。

 

4)防衛策としては、エコノミークラスのチェックインカウンターに行かないことだと思います。ビジネスクラスのカウンターであれば、手荷物にプライオリティのタグを付けたりすることは、当然の手順、一環の流れ作業です。

それでも、イベリア航空のように手を抜かれることがあります。

その対策は手を抜くことを前提に、搭乗券受取時にチェックするしかないようです。


 

5.まとめ

自分は、本文のとおり、単純に東京パリ往復だけであれば、エールフランスへのあこがれが勝ると思います。

ただし、機内がボロだったので、金額次第ですが。

 

しかし、ついでにローマにも寄ってとなれば、中国国際航空となるでしょうね。

11月、12月出発ならば、8月くらいに予約でしょうか。早く、円高にシフトしてほしいです。

 

直前まで決まらないと、スリランカ航空という最終兵器の出番が来るかもしれません。それは無いとは思いますが。