ロマンと二人 | ある男の行動範囲

ある男の行動範囲

ある男の取り留めのない話。

映画クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん観てきた。
以下ネタバレ含む感想。











いやはや面白い。
随分ネットでも評判良かったし期待してたけど期待通りの面白さ。
SFもありロボットもありギャグもあり家族愛もある。

ロボとーちゃんは、予告動画でもちらっとネタバレしてたけどひろしの記憶をコピーしたロボット。
家事から日曜大工に雑用までなんでもこなすすごい親父。
でも体はロボットなので最初は野原一家も受け入れがたい雰囲気。
特にみさえ。

それがトラブルなんかもあってすっかり野原家に打ち解ける。
が、実は絆を深めるところまで含めてちちゆれ同盟の陰謀だった。
一家に受け入れられたところでがんこ親父モードに変更され、厳しく一家にあたる。
それだけではなく、近所の父親達を先導し父親の地位を高める運動を行っていく。
しかし途中でがんこ親父モードを解かれ元に戻るが、本物のひろしと出会ってしまう。
自分が本物だと信じている、それを納得させる絆もある。
でも作り物であるロボとーちゃんは本物発見と共に家族から距離を置かれる。

最後にはロボとーちゃんと生身のひろし、それにしんのすけが強力して敵の親玉を倒してしまう。
その後、壊れかけのロボとーちゃんとひろしの家族を賭けた戦いが行われ終幕。
という流れ。

この映画で注目すべきはロボとーちゃんと、それからみさえ。
特にみさえは夫が主役ポジションの為に随所でヒロインとしての見せ場がある。
最初はロボットだからと拒絶するが、ロボとーちゃんが子供達を思う気持ちが本物だと分かると受け入れる。
その後本物のひろしが戻ってきてからはひろしを気遣うがロボとーちゃんも置いてはおけない、という微妙な心境が続く。
ロボとーちゃんを受け入れるシーンなんてロボット物のヒロインそのもの。

ロボとーちゃんも実に切ない。
ひろしの記憶をそのまま持ってるものだから、あくまで体だけロボットになってしまっている、と思い込んでいる。
そこに生身のひろしが登場して自分の存在について疑問が生まれる。
戻ってきたひろしに、ロボとーちゃんが親父として家族と接していた記憶はない訳だから、その期間は確実に親父として存在していた。
なのにそんな記憶を持たず怪しげな液体に閉じ込められていたひろしが本物と言われるんだからそりゃ悩むよね。

あと個人的に気に入ったのが、ひろしが怪しい液体から解放されたシーン。
エヴァのLCLよろしく肺をも満たしていたであろう液体を吐き出すのはギャグのようでなんともSFらしさを見た。

ただ期待以上、ではなくて期待通り、って感じだったね。
作品としては家族愛を見せたいんだろうけど、ストーリーがやや噛み合ってない感じ。
親父達が反乱を起こしちちゆれ同盟が暴れているので倒す、ってのがストーリー上の決着だけど、その決着にロボとーちゃんの必要性がない。
ぶっちゃけロボにしなくても催眠術か何かでひろしを操ればちちゆれ同盟の目的も果たせるし決着も付けられてしまうしね。
なにかどうしてもロボとーちゃんでなければいけいない、という理由を欲しかったかも。

それからラスボスがギャグ過ぎたかも。
今までもギャグっぽいラスボスは居たけど、それはそのラスボスがギャグ性を持ってるから成立してたけど、今回のラスボスはむしろ格好良さを追求していた。
なのに最終決戦で使うロボットが何故か五木ひろしだったりで無理矢理ギャグにされている感じがしてここも噛み合ってないかなと思った。

何はともあれ非常に面白い映画だった。
たとえとうちゃんが二人になろうと野原一家としてまとめてしまうしんのすけはすごい。


関係ないけど退職願書いてきた。