所用で高田馬場駅にいた。
改札を出ると、なかなかの雑踏。
学生街で乗り換えの人も多い。
その中で その人だけが停止ボタンが押されたように止まっていました。
微動だにせずに、一心に前をむいていました。
50歳くらいの女性の方。
近づいてみたら、盲導犬もしっかりその人の左側にお座り。
ささやくような声で
「すみません。
たすけてただけないでしょうか・・・」
とゆっくりと しっかりしたお声で言ってらっしゃいました。
私は盲導犬のいない右側から
「お手伝いいたしましょうか?」
とこれまた、ささやくようにお話しました。
「ありがとうございます。
タクシー乗り場を教えていただきたいのです」
「はい、タクシー乗り場はここから100メートルくらいです。
ご一緒しますからよろしかったら、
私の左腕をとっていただいてもいいですか?」
と、その人の右側でお話すると、
「それが一番、たすかります」
と盲導犬のいない右手で
私の左手をそっとつかまりました。
東京の人の歩みよりもゆっくり目に進み始めました。
盲導犬は何も言わなくても、しっかりとご主人の横を歩きます。
ちょっとも歩くと、タクシー乗り場が見えてきます。
「今1台タクシーが出て、タクシーがありません。
3人ほど並んでますが、よろしいですか」
目から入る情報、当たり前のような情報も見えない方には分かりません。
「それなら、ならびます。」
ということでしたので、
ちょっと 歩いて列の後ろにつきました。
「ありがとうございました」

と丁寧にお礼を言っていただたのですが、、、、
英語の have a nice day に代わるいい言葉がないな~と思って、
「どういたしまして、どうぞ 佳い一日を・・・」
と言って別れました。

そして、ちょっとして振り返ると
ならんでいた方々が次のタクシーをその方に譲ってました。

いい朝でした。



園舎の駐車場側にある花壇に、今咲いている花を、、、、