俺の希望は、高層マンションの最上階で2LDK以上だった。
『ぼくとカイワレ』による印税で、俺は楽に生きていける収入があり、
こう君と出会う前から、そろそろ部屋をグレードアップしようと考えていた。
しかし、その希望をこう君に伝えると、あっさり却下されてしまった。
理由を聞いてみると、こう君は大学生で、収入がほとんどないとのこと。
「金銭面で頼る人がいなくて。
アルバイトで生活費と学費を何とかしてるんです」
そういえば、昔ゆうから聞いたことがあった。
ゆうたちの両親は小さいころ火星に行ったっきり帰ってこない。
だから、幼いころから朝から晩まで働いて、その日暮らしの生活をしていた。
「ごめんなさい。
僕、そんな部屋を借りるお金がなくて・・・」
俺はそんな健気なこう君に涙が止まらなかった。
「じゃあ、こうしよう
俺が家賃を全額払う。その代わり、こう君が家事全般を行う」