コウチ・ジョー -5ページ目

コウチ・ジョー

   ★★★★★★★★★

俺の希望は、高層マンションの最上階で2LDK以上だった。


『ぼくとカイワレ』による印税で、俺は楽に生きていける収入があり、

こう君と出会う前から、そろそろ部屋をグレードアップしようと考えていた。



しかし、その希望をこう君に伝えると、あっさり却下されてしまった。


理由を聞いてみると、こう君は大学生で、収入がほとんどないとのこと。



「金銭面で頼る人がいなくて。

アルバイトで生活費と学費を何とかしてるんです」


そういえば、昔ゆうから聞いたことがあった。

ゆうたちの両親は小さいころ火星に行ったっきり帰ってこない。

だから、幼いころから朝から晩まで働いて、その日暮らしの生活をしていた。



「ごめんなさい。

僕、そんな部屋を借りるお金がなくて・・・」



俺はそんな健気なこう君に涙が止まらなかった。


「じゃあ、こうしよう

俺が家賃を全額払う。その代わり、こう君が家事全般を行う」

突然の申し出に俺のカイワレは残像が見えるほどビートを刻みだした。

すみません、突然こんなこと…。

こう君は恥ずかしそうに謝った。

いや!迷惑とかそんなじゃないんだ!
ただあまりにも突然でびっくりしてしまって…。その、俺のほうこそゆうの大切な双子のこう君を守りたい。


俺は思っていることを素直に告げた。

こう君は花が咲いたような満面の笑顔で頷いてくれた。

それか俺たちは新しく二人で住む家を探すため、不動産を訪ねた。



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こう君は3杯目のプリンを食べながら、自分とゆうのことを話し始めた。


「小さい頃から、僕は兄に助けてもらってばっかりで。

顔はそっくりなのに、中身は全然違うんですよ。

兄は社交的で男らしくて、僕は人見知りが激しくて、いつもいじめられてた。」



こう君がいつの間にか頼んでいたチョコバナナパフェが届き、彼はそれを食べながら話を続けた。


「兄の背中を見ては、兄がピンチの時は僕が助けるって思ってたんです。

だけど、もうできなくなっちゃいましたね」


こう君は悲しそうに微笑んだ。



「俺もゆうに助けてもらってばかりだよ。

最後は命をかけて守ってもらったんだ。

本当にゆうに感謝してる」


俺がそう言うと、こう君は持っていたスプーンをテーブルに置き、

何か思いついた様子で、意外なことを言い出した。


「そうだ。

一緒に暮らしませんか?

ゆうが命をかけて守ったあなたを、僕も守りたい」

握手を返すこともできず、しかもブーメランパンツのみで両乳首のカイワレはビートを刻み続けてい俺に若干引きながらも笑顔でいるこう君の優しさに感動した。

落ち着くためにも俺はコーヒーを頼んだ

こう君はというとプリンを頼んでいた。

そんな可愛いものをチョイスするこう君に俺のカイワレは限界だった。

こう君はプリンを食べながら兄、ゆうのことを聞きたがった。

俺は涙を堪えながら小説には書かなかったゆうとの話をした。

話し終わるとこう君は

ありがとうございます、兄は貴方のおかげで本当に幸せだったと
さっきのような引いたら笑顔ではなく
本当の最高の笑顔を俺にむけてくれた



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俺は彼を目の前にして、久しぶりに情熱を感じていた。


鼓動は速く、カイワレはビートに合わせて乳首の上で激しく踊っている。

この感情、言葉で表すのであれば・・・LOVE


そう、俺はこう君に一目ぼれをしていた。



だが、この気持ちを彼にばれるわけにはいかない。

ゆうを失くしてまだ日が浅い。

そんな中、ゆうの弟に恋をしただなんて気づかれるのは避けたい。


それに・・・相手は男だ。

俺はゴリゴリではない。


「ハァハァ」

だが、体がいうことをきかない。


「とりあえず座りましょうか」

こう君は、握手に応えなかった俺を責めることなく、微笑んでくれた。


そんな優しさは俺を余計興奮させた。

気づかれないように息を整えていたが、カイワレの踊りがさっきよりも激しくなっていく。


こんな日に限って俺の今日の服装は、ブーメランパンツのみだった。


相手は待ち合わせ場所に
グツサンという喫茶店を指定してきた。

初めて行く喫茶店。少し警戒したが、なんといっても俺はとにかく強い。カイワレの旅でだいぶいろんな困難を乗り越えた結果だ。

何か不穏な動きがあれば返り討ちにしてやると思っていた。


グツサンという喫茶店に入る。
なかなかおしゃれな店で、店内は少し暗めの照明だった。
なるほど、隠れて会うにはもってこいの店だな。
そんなことを思っていると、
店員が近づいてきて、ヨシオさまですね?
お連れのかたがお待ちですと、席まで案内された。

店の一番奥に観葉植物で他から死角になっている席に手紙の主は座っていた。


俺は緊張した素振りをみせないように、ゆっくりと相手の前に立った。

手紙の主は俺の影で気づいたのか、ハッと顔をあげた

その顔みて俺は言葉を失った。

ゆう…。

そこにはゆうが居たのだ。

言葉を失い、立ち尽くす俺に男は

はじめまして、ゆうの双子の弟、こうです。

そう言って俺に手を差し出してきた

俺はその手を握ることができず、ただ相手を、ゆうの双子と名乗る男を見つめていた。



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だが、俺はただの作家ではない。

人気イケメン作家だ。

相手がただのファンだったら困る。

こんな手紙ごときで心を揺らされていることを相手に感づかれてはいけない。


俺は乳首のカイワレを手でもてあそびながら、文章を考えた。


「お手紙読みました。

ありがとうございます。

内容はともかく、あなたの文才にとても興味を持ちました。

急ではございますが、ご教授お願いしたいのです。

一度お会いできませんか」



返信してから数日経ち、相手から返事がきた。



「たった3行で、私の文才を見抜くとは・・・

私もぜひお会いしたいです」



こうして俺はゆうを知る謎の人物と会うことになった。


そして、その当日・・・




売れっ子小説家になった俺もとにはよくファンレターが届いていた

そのなかで、気になる手紙があった。

それはカイワレの便箋で中に可愛い字でこう書かれていた

ゆうのことを愛してくれてありがとう。
僕は貴方がゆうをとても愛してくれたことが嬉しく幸せに感じます。
きっとその想いは天国のゆうにも届いていると思います。


俺は何度もその手紙を読み返した。


彼には家族がいたのか?
兄なのか?この手紙の主はゆうとどういった関係だったのか?


とにかく気になった俺はその手紙の主に返事を書いた。


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それから俺は世界中を旅し、色んなカイワレ乳首を持った人たちと出会った。

ハート型の葉や、先が二つに分かれているものなど。

そして、それらにはそれぞれ物語があることを知った。


“もう一度恋をしてみませんか、笑いと涙の感動作『ぼくとカイワレ』”

俺は、ノンフィクションの小説を書いた。
この本は、旅で出会った人たちから聞いた話だけではなく、ゆうとのことも書いた。

永遠にゆうとのことを覚えていたかったからだ。


この本は日本中の老若男女に読まれることとなった。

その結果、いつのまにか、顔も整っていることもあり、俺は人気作家となっていった。
ヨーシミンは毛で覆われた乳首を両手で隠すと、そのまま来た道を帰っていった。

俺はどうしよう。

ヨシオは生きる希望を失っていた。

父のカイワレのこともどうでも良くなっていた。

疲れた。

俺も休みたい。

しかしヨシオは自分の乳首をみて驚いた。

彼のカイワレの葉と自身のカイワレの葉がくっついて四葉になっていたのだ。

四葉…

それはキラキラと輝きを放っていた。

ゆう…。

初めて彼の名前を口にした。

ゆう、ありがとう。ありがとう。

四葉のカイワレを優しくなで俺はまた歩きだした。




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