※妄想のお話です。
来年も個展が大阪であるなんて🍀
大野さんを感じることが出来るのね。
嵐の番組を引き継ぐのも嵐だし…。
色々、幸せだね。
私達は幸せだ…。
本当に嵐ファンは幸せだ…✨
息が整い始めた頃。
小さな波音と大きな虫音が響くその部屋で、ようやく口を開いたのは俺の方だった。
「…ごめ…背中とか、痛かったよね…?」
固く冷たい廊下。
玄関先で横並びになっていて、抱き合ったままだ。
ひんやりする日本家屋だけど、今は夏。
互いの全身が汗ばんでいる。
勿論…萎 んだ俺のモ ノもそのまま智くんの 中。
この状態で誰か入ってきたら…?
信じられない。
体裁を第一に考えてきた俺が、考えなしにこんな事するなんて。
「…んふふ、先生遅すぎ…」
…遅っ…?!
「えっ、ごめん…めちゃくちゃ我慢してたけどそんな遅かった…?」
遅 漏…って思われた…?
それ、最悪!
秒で出る位気持ちよかったけど超絶我慢してたのに!!
必死こいてご褒美タイム(?)を引き延ばそうとしてたのに!!!!!!!
「いや、違う違う(笑)…一ヶ月以上もかかったねぇ~。」
一ヶ月。
この島に来てから、ないしはレッスンを始めてからだということに気付き、
俺がしびれを切らして襲 うまでの時間のことだと悟る。
「…俺からこうするの、ずっと待ってたの?」
「うん。それがレッスンだったんだよ。」
少し考えて、ああ、とやっと納得する。
つまらない、と松本に言われてしまった セッ クス。
本当はどういうものかを教えようとしてくれてたのか。
だから毎日の慰め合いは必要だったんだ。
ム ラ ム ラ が溜まって、とかじゃなくて
お互いがお互いを欲することで最高のエクス タシーを生む。
あれをして、これをして、ここに気を使って…と
『自分の欲を消費するため』に準備していた俺に、松本が「つまらない」と思うのは仕方ないことだったんだろう。
それが不必要なことだとは思わない。
だけど毎回毎回そうだったから、うんざりしてしまうのは今思えば必至のことだ。
だって実際、俺だってこんな 快 感 生まれて初めてだったから。
…それは智くんが上手いから?
…それとも…
智くん、だから…?
「おいらもう限界だったんだからな!先生遅すぎるっ。何度おいらから襲 ってやろうと思ったことか!」
そんな風に思ってたなんて全然知らなかった。
毎回あっけなく「じゃぁおやすみ」と言われて俺がどれだけもやもやしてたか!
「なのにあんな状態で『いい?』とかまだ聞いてくんだもん。参ったわ。」
クスクス笑われる。
そう言えばあんな余裕ない状態で笑われたっけ。
「…ごめん、つまんなくて…。」
「何で謝んの?おいら…ビックリした。
普通に無理矢理でいいと思ってたし、あまりに遅いから爆発して最悪外かもとすら思ってたのに…
先生はさ、多分、相手を思いやってるから。優しいからさ。
だから、つまんないんじゃないよ。すんげぇあったかいんだよ。」
智くんが微笑む。
心に刺さっていた棘が、じんわりと溶けていく。
あったかいのは絶対にあなたの方だ。
俺はいつだってあなたに陽だまりのような居心地の良さを感じてるのに。
「…ダメじゃ…なかった?」
「うん。すげぇ…ヨカッタ。思いやられてエッ チ したの初めて。…なんか、ここすんげぇぽかぽかする。」
智くんが自分の胸に手を当てる。
「ふふ…俺も同じこと考えてた。こんな心が満たされたの、初めて。
…最近…ここへ来て、あなたと過ごしてだんだんと温かさを感じてたけど。
ちゃんと初めて繋がれて…心身共にあなたに触れられた気がして…余計にそう感じた。」
そう告げると、智くんがぽかんとした口を開けている。
「何、その顔?」
「…ほんと先生、はじぃ奴だよなっ!!」
恥ずかしいのか、俺の胸に顔を埋める。
ああもう、何その反応?
ぽかぽかするって言い始めたの、あなただよ?
分かってるの??
ああ、可愛さに胸がぎゅ~~~~~っと締め付けられる!!
花火の時の横顔は、この世のものとは思えない位綺麗だったのに…。
…そういや…
「…もしかして、今日のキスって…」
俺をたきつけるため…?
俺はつい…自然に引き寄せられたような感覚だったんだけど…。
「…いや、うーん…そういうつもりでって言われると…おいらでもわかんないけど…あんなん初めてだったし…。」
…ああ、よかった…。
あれがレッスンの為だと言われたらショックだから。
「って、初めて…?」
「ん…。流れとか何も無くちゅーだけ、とか、普通ないだろ。」
今更恥ずかしいのか、首の後ろに手をやる智くん。
……初めて……。
あ、やべ…めちゃくちゃ嬉しい…。
いや普通ないって、普通は出会った初日に~とかの方がおかしいんだけどね?
相葉くんとは挨拶代わりに濃厚なのぶちかまされてたけどね??
(すげぇ嫌だけど、『いつも相葉くんから』ということだけが救いだ)
「…俺、うまくなった…かな…?」
「当たり前じゃん。だって…おいら…何回もイ ッ ちゃったし…てか今までで一番…」
ぼそぼそ語尾が小さくなる智くんは、月明かりでぼんやり照らされてる頬が赤く見える。
今までで、一番…?
「…気持ちよかった…?」
「………だから、そう言ってんだろっ。」
きゅうううって締まるそこ。
…いや、あなたそう言ってませんけど。
あ~………マジでやべぇ。
くっっっっっっっっそ嬉しい。
「…何ニヤニヤ笑ってんだよっ」
ぺしっと叩かれて、ずるりとそれが抜けてしまう。
「んっ……、」
智くんがそんな色っぽい声を出すもんだから、つい…
「…あのさ…もっかいしてもいい?」
またしっかりと頭をもたげ始めてしまうわけで。
「…いいけど、その…」
智くんが言いづらそうに小さく声を出す。
「……次はもっと、ゆっくりやりたい。風呂入ってから、布団とかでちゃんと。…すげぇ、キモチヨカッタから…。」
嗚呼、もう。
俺さ。
身体云々とは別に、あなた以外にこんな気持ちになれるとは思わないよ。
順番間違えて初めての感情に戸惑ってるけど、何かわかった気がする。
「俺が全部やるから、つかまって!」
「うぇ、せんっ…マジかよ!?すげぇな力!?」
いわゆる、お姫様抱っこをして抱え上げる。
不安げに智くんの腕が俺の首に絡まりつく。
ああ、軽い。
あなたという人間はしっかり自分を持っているのに、こんなにも軽いんだね。
俺にとって存在がとても大きくて途方もなく大きな背中をしているのに、現実は19歳の少年なんだね。
けど…そんなん、どうだっていい。
体裁なんて、必要ない。
ねぇ、多分さ。
俺
年齢とか状況とかそういうの全部関係なくて
あなたに恋してる。
…いや、多分。
『愛してる』んだ。
とっくに。