※妄想のお話です。
遅くなってごめんなさい~(;A;)
やっと終わるよ~短編じゃないな10話は…(笑)
あ、アメンバー申請したのにまだ承認されてないぞって方!
申請条件が揃っていないか、
アメンバー申請が来ていないか、
私が見落としているか(ごめんなさい)、
申請が消えてしまっているかです(ほんまごめんなさい)
ココ最近Ameba開かない日もざらにあってですね…うう…ごめんなさい…m(_ _)m
というわけで来てないよって方は再度ご連絡orご確認くださいませm(_ _)m
「えっ…あの美術で有名な高校に智くんを?」
俺がそう提案した時、石原先生は酷く驚いていた。
当然だ。
中学生の進路は普通県内で探すことが多い。
ましてやその学校の偏差値は結構高い。
美術の推薦枠を除いては。
「ええ。推薦をとる条件を教えて欲しいんです。勉強はなるべくしない方向で。その方がいいでしょ?お互いに。」
「そりゃ、ねぇ…でもあそこは遠いじゃない。県外でなんて…あっ?確かあなたの志望校…?」
「大丈夫ですよ。僕が一足先に向こうへ行って生活してますので。兄弟二人仲良く暮らせば両親も安心でしょう?」
「…納得。そういうことだったのね。いやに智くんに執着してるくせに進路希望が他県だから不思議に思ってたけど。」
「やだなぁ先生。俺はただ自分の可能性を信じて難関校を受験するまでですよ。まだ合格したわけでもありませんし。」
「でも合格する自信はあるんでしょ?」
「愚問ですね。」
愚問だ。
合格するに決まってる。
俺はこの計画の為だけに生きてきた。
智くんを手に入れること。
それだけを目標に、ありとあらゆる努力を行ってきたんだ。
通らないなんていう選択肢が、引いては失恋などという言葉は俺の辞書にはない。
否。
その可能性という可能性を、ひたすら潰していくだけだ。
欲しいという気持ちは、絶対に他者に負けない自信があるから。
「しつこい男は嫌われるわよ。」
「どうでしょうか。」
「すっごい自信家ねぇ。自分にそれほどの価値があると?」
「当たり前でしょう。智にみあう男になるため俺がどれだけ努力したと思ってるんですか。足りないものは他のところで補う。俺に芸術的な才能はないから、勉強。
スキンケアだってちゃんとしてますよ。将来おっさんになってシミができて智に嫌われたら困りますからね。智は俺の顔が好きみたいだし。」
「…はぁ~。呆れた。」
「ドーモ。褒め言葉として受け取っておきますよ。」
「ほんっと櫻井くんは可愛くないわね。智くんもえらいのに目をつけられたもんね。人生決められちゃって可哀想に。」
「決めてませんよ。智の意思がなければ同じ家では絶対に過ごせないですからね。」
「そうね。ふふっ、私ね、自信家がこっぴどくフラれちゃう漫画とか映画がだーーーい好きなの♡期待してるわね?お、に、い、ちゃ、ん。」
何とでも言えばいい。
外野の言葉なんてシカトすりゃいい。
俺には智だけあればいい。
智だけでいいんだ。
そして、多分。
智も…同じだと信じてるから。
*
「…もしも生まれ変わったら…って、考えたことない?」
智が寂しそうな顔をしてそんなことを尋ねてきて驚いた。
「んっと…例えば…違う世界線だったら、とか。この人と違う関係だったら……とか。…好きになっちゃいけない人を好きになっちゃった…とか。」
智が俯く。
その顔は前髪に隠れどんな表情なのかわからない。
…だけど。
それって…俺のこと、言ってる…よね?
「ないよ。」
当たり前だ。
あるわけがない。
智と出会えたこの人生に。
智に恋に落ちたこの世界に
これっぽっちの遺恨もない。
「生まれ変わりたいなんて思ったこと、ない。今に満足してるよ。智に会えたしね。」
「そっ…か……。」
智は今、どういう気持ちでこの発言をしたのか。
考えれば考える程、曖昧なものが確信へと近づいていく。
…これで違ったら俺、超絶かっこわりーけど。
でも
一緒でしょう?
智と俺は繋がってる。
だから
なぁ智
16歳になったら覚えとけ。
今は言わない。
今はまだ早い。
今タガが外れたら、俺はこの家で智を襲 ってしまうだろう。
それじゃダメだ。
父の言うところの『倫理の道』から外れてしまう。
それだけは避けなければならない。
両親に反対されては俺のこれまでの努力が水の泡だ。
この恋が成就するのは、この家を出てからだ。
***
「……えっ、今なんて…?」
「誕生日にごめん。でも…俺、ずっとこの日を待ってたから…。16になるこの日を…。」
「ちょっ…、翔く……?!」
ごめんな。
こんな兄貴でさ。
祝いに来た両親を見送った後、一息入れる間もなく組み敷いた智の顔は、驚きと戸惑いに満ちている。
「約束したろ。16になったら迎えに行くって。…『智くん』。」
「………っ!!!!!お、覚えてたの…?!」
「当たり前だろ。櫻井智にするって約束したの、忘れた?それとも偶然だと思ってた?こんな奇跡的な偶然あるわけないじゃない(笑)」
「だって…え、何…で…?」
「黙って。…俺、もう限界……。」
「…んっ…!ふ、ぁ…っ、しょ…っ」
──もしも次生まれ変わったら。
あの日からずっと考えてた。
だって、この関係には少なからず障害はあったわけだから。
せめて性別が違ければ。
せめて義兄弟じゃなければ。
せめて俺にも智のような感性があって共感出来れば。
せめて俺がもっと大人だったら…。
そんなこと並びたてたって関係ない。
きっと俺はどんな環境だって智に惹かれ智を離さないだろう。
それがどんな形であっても。
それがどんなに苦痛を伴ったとしても。
俺は俺の手で俺と智の人生を引き寄せる。
好きになっちゃいけない人なんて、いるわけないんだから。
何度生まれ変わったとしても、きっと智を見つけて恋に落ちる。
そして俺は全てをかなぐり捨ててでも、どの世界線でも智を手に入れるだろう。
それは俺が決める、俺が『作り上げるであろう人生』だ。
だから、神様。
もしも生まれ変わるなら
次も智と同じ時代にして下さい。
それ以外は何も望まない。
そうだな、例えば
俺と智の歳の差が逆だとしても
両家がいがみ合った敵対した国の王子同士だったとしても
世界的なスター同士で、絶対認められないような恋愛だったとしても
人間以外の生き物で、捕食者と絶対的弱者の図だったとしても…
きっと俺は諦めない。
きっと俺は智を手に入れる。
有り得ない数の人混みの中で、
大輪の華の下智を見つけるだろう。
奇跡やら運命なんて非科学的なモン、基本的には本気で信じちゃいないけど
智とのことだけは、絶対に諦めない。
どんな手を使っても
どんな状態であっても。
必ず隣にいて
何かあった時に一番にフォローするんだ。
どんな関係だろうと
どんな環境だろうと
俺と智は結ばれる。
それだけは、『決まってる運命』だ。
「何度生まれ変わっても、絶対あなたの隣をキープするから。覚えといてね。」
「…翔くん、ちょっと怖いよ。」
「…引いた?」
「……んふふ。引かない。だいすき!」
END
ピコさん、akiさん、taoさんに捧げます♡
リクエストありがとうございましたー!!
限定なくてごめんなさいいいい。・゚・(*ノД`*)・゚・。