ボク、運命の人です。27 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。

毎日毎日5×20聴いては泣いています。
5 is my treasure number.
は多分歌割的には相葉さんが歌うのが自然なのに、
5人で歌ってんだなぁ…とか、
大野さんの『その笑い方、その話し方…』の優しい歌声で、
歌入れの時に顔を浮かべたんだろうな…とか、
もう色んなとこで涙が滲みます。
からの
「皆と一緒に歩いた20年最高だよ」「5 and you × 20」
で涙腺崩壊。
運転中です。(聴くのをただちにやめましょう)











「えーーーーっ!ちゅーー?!」


「ちょ、相葉ちゃんウルサイ!松兄に聞こえるだろ!」


大野と相葉は会議室の片付けをしている。


慌てて相葉の口を押さえ、オフィスに続く廊下を見るも誰もいる気配はなく安堵の息を漏らす。


「ひゃっひゃ、翔ちゃんにしては頑張ったじゃん!(笑)保留にしたってことは、OKするってことでしょ?」


相葉は楽しそうにホワイトボードを向き、羅列する文字を少し大雑把に消す。


それを過去に雑だと指摘した時、『ね~Bの部分なんだよねぇ~!』と言われたのが未だに大野には分からない。(※血液型の話です)


「迷ってるんだって…お互いのことまだ何も知らないし。それになんかわけわかんない事言ってるし。」


「あのねぇ、そんなん皆知らないよ?俺とおーちゃんだって最初から仲良しじゃなかったでしょ?付き合ってから、知ってけばいいの!」 


相葉がニコニコと微笑むと、大野の毒気は抜けていく。


「とにかくもーちょい考えるよ。」


大野は書類をテーブルでトンと纏めた。





ドン!


テーブルに置かれたジョッキの中で、ビールが波打つ。


「もーーくっそーーーー!バイって聞いたからいけると思ってたのに!!」


「ちょ、声でけえ!すみません、すみません!」


生田が眉根を寄せて叫ぶのを、櫻井は慌てて宥め周囲に謝る。


「そもそもいけると思ってたのがおこがましいだろ、お前ごときが。俺クラスならまだしも?」


堂本がニヤリと長髪を片手でなびかせる。


それを無視して櫻井は零れたビールの雫をおしぼりで拭き取る。


「ヘイお待ち、『復活LOVE』!…で、どったのその人。」


かなり特殊な名前のカクテルが生田の前に置かれる。


「いやそれがさぁ大将…相葉ちゃんのことなんか聞いてる?」


櫻井がそのカクテルを生田から少し遠ざける。


「シェフだっつの。相葉ちゃん?何も知らないけど、何で?」


「こいつ俺の同期で、相葉ちゃんに片想いしてて…でも今朝ジョギングしてたら、松本と朝帰りした姿見ちゃったみたいで…」


「松本…ってあの眉毛の?」


「そ、眉毛の。」


これで通じる男はなかなかいないだろう、と櫻井はこっそり思う。


「大将~、付き合ってんのかなあの2人…。すらっとしててモデルみたいだからさ~たまたま朝タクシーから降りる2人が目に入っちゃって…」


生田が涙を拭う仕草をして同情を誘う。


「シェ・フ・な!ふうん…まぁ背の高い同士お似合いなんじゃない?」


大将(シェフ)は自分の身長が高くないのを気にしているのか、不機嫌そうに背伸びをしながら厨房(キッチン)へ戻っていく。


余計なことを…


と思うや否や、生田が恨めしそうに顔を上げる。


「お似合い…ふ…俺だってなぁ、顔は結構イケメンだし、身長はまぁまぁ…スタイルもまぁまぁ…?どう?」


何故かセクシーポーズをとり始める生田に、すごいすごいと宥めるように肩を叩く。


「だろー?!」


「どうでもいい。つかイケメン度なら俺のが上な。」


ズバッと切り裂く堂本を櫻井が反射的に睨む。


「うーーーーーーっくっそ!!飲むぞ!櫻井!」


「飲むな!」


「つーかお前ん家行こうぜ!」


「来んな!」


「あ、俺も行こうかな。櫻井ん家見てみたい。」


「何で!!?」


「行きましょ光一さん!じゃ泊まりで!」


「泊まんなーーーーー!!!」



というわけで、櫻井の家には無理矢理押しかけた2人の男。


恐れていた神との遭遇はなく、櫻井はほっと一息つく。


その間にも、2人はせっせと家探しをしている。


「女モンの下着とか落ちてねーの?」


「勝手に触んな!」


生田はぺろりと右上に舌を出し腕まくりをして洗濯物を漁る。


「なんか人格疑うようなドエ ロいえげつないDVDとかねーの?…うわ、何これ、こんなバンド知らないわー。マニアックだね君?」


堂本が勝手に漁る棚には神に渡されたバンドのDVDが沢山並んでいる。


「人格疑うようなって何すか、いやあの、ていうか勝手に」


「あ、光一さん!HDDに俺と櫻井がテレビに出た時の映像残ってるはずッスよ!」


「いや残ってるけどね、おい斗真、勝手にな?」


「どれどれ苦しゅうない、見せてみなさい」


「だからね堂本さん、とりあえず一旦僕の話をですね、」


「ちょ、うるさい!黙ってろ!」


「はい。」


家主は既にぐったり疲れてしまい大人しく座る。



「…これ、いつの?」


「1年前かな?」


テレビは過去のニュース番組を映している。


サッカー場の外で、日本代表が負けて落ち込んでいるファンへの街頭インタビュー。


「あ、そういやこの服じゃん?インタビューされた時お前が着てたの。」


部屋着にと櫻井に渡されたTシャツを生田が引っ張る。


「そうそう、これ着てた!」


「え…日本代表の服じゃねーの?(笑)」


堂本が笑っていろんな角度からTシャツを見る。


青いので一見そう見えるものの、公式のものでは無い。


「なー櫻井、When it rains,it pour…ってどういう意味?」


生田の着るTシャツの背中の文字を、堂本が読み上げる。


「ああそれは…」


「あ、この辺!」


早送りをしていた生田が再生ボタンを押すと、櫻井と生田が酔っ払った調子のままマイクを向けられている。


「ほら、この辺で俺らインタビューされてぇ…うわー懐かしい!ちょっと若くね?俺!」


「1年なんだからあんま変わんねーだろ!まぁ…確かに懐かしいな。俺も久しぶりに見たわ。」


「は~、日本人だからって日本のチームの勝敗に一喜一憂とか俺は理解出来ないね。」


堂本は興味無さそうに背中を座椅子に預ける。


「…あれ?これ…」


櫻井が生田からリモコンを奪い早戻しする。


「何してんだよ、次が俺のインタビュー…」


「しっ!!!」


生田が喋るのを制してその場面を注意して見てみると。



「……これ、大野さん……!」



奥に映っているのは大野智。


青い服を着てベンチに座り込んでいる。


「この試合来てたんだ…やっぱ、運命だ…。」


「え、大野…って、あ、ほんとだ!ミラクルの隣にいる猫背の人!!よく見つけたねお前?!」


「あーいたねぇ。なんか地味なちっさい子でしょ?相葉くんの引き立て役みたいな。」


地味?引き立て役??


驚きのあまり目を見開いて堂本を見る。


「あんなに可愛くてかっこよくて所作が綺麗で無駄が無くて優しくてほわっとしてて癒されてキラキラ輝いてるのにですか?」


素っ頓狂な質問に2人は顔を見合わせ眉間に皺を寄せる。


「櫻井って…まさかそっち狙い?」


「えーっマジ?ミラクルになら抱 かれてもいいけどこの子はちょっと…」


「何言ってんのお子ちゃまだね~生田は。相葉くんみたいなタイプは啼 かせてナンボじゃん。あの笑顔を涙や白いので汚して服従させたいとか思わないわけ?」


「光一さんちょっとだいぶヤベぇ趣味ッスね?!引きますわ~!むしろミラクルになら服従したいですね!あの太陽みたいな笑顔で『足の指舐めてよヘン タイ♡』とか言われたらゾクゾクしません?!」


盛り上がる2人を他所に、「何故相葉くんそんな人気なんだ…?」と納得のいかない櫻井は不機嫌そうに眉を顰める。


ピンポーン。


その時、玄関のチャイムが鳴った。


反射的に時計を見ると夜の9時。


あまり来訪者が来るような時間とは言えない。


(…まさか…神…?)


櫻井の顔がサッと青くなる。


「出ねぇの?」


生田が不審な顔で振り返る。


「…いやっ、まぁ別に…いいかな?」


「何だよ!お前怪しいぞ!?」


「いやいや、別に何もないよ?ないんだけど~あの~…ほら、別に急用じゃなさそうだs」


ピンポーンピンポーン。


(~~~あんのやろ!)


「何だよ、何隠してんだよ!!」


「わーーー出るなって!!!」


「はーい。」


櫻井の生田への制止も空しく、堂本がガチャリとドアを開ける。


「あ、こんばんはー宅配便ですー。」


なんだよ!と拍子抜けする二人と、安堵の息を漏らす櫻井。


荷物は母親からだった。


「おんもっ!!」


「あ~多分米だわ。お袋がたまに送ってくんだよ。」


櫻井は荷物を開き、茶色い米袋を壁に立てかける。


「…で?米だってわかってんのにドア開けるの戸惑ったその心は?」


「しつけーな、何もねぇってば!」


しっしと虫を払うような仕草で櫻井は生田の追求を振り切った。