※妄想のお話です。
にのちゃん誕生日いくよ~っ!!
多分、これがうちで一番「好き!」って言ってもらってるシリーズな気がします。
多分…統計したわけでもなんでもないけど…(笑)
簡単にアンケートとれる機能が欲しいAmeba…。
そして私事ながら、、
蓄膿からの咳地獄×チョコレート嚢胞(卵巣の病気で、生理痛が超重い)で死んでおります。
※手術は今んとこ必要ないのでご安心を!
不健康が代名詞みたいな生活をしているのですが、母に何と言われたと思いますか?
「大野君に顔向け出来やんやん!健康第一なんやろ!」
だいぶ染まってきたでしょ?w
自担が健康第一が口癖なの知ってるのに笑ってしまったw
大きな空は誰のためにあるのだろう。
流れる星は何のために燃えてしまうのだろう。
風はどこから生まれてどこへ行くのだろう。
寄せて返す波音はどうして胸を締め付けるのだろう。
何故、あの夏
神様は、俺らを入れ替えたんだろうか。
-June in Japan-
「──遅いよね。」
突然話しかけたから、え?と相葉ちゃんが驚いて振り返る。
口の端にはご飯粒。
冷えたカレーは不味いだろうに、温め直すことすらせず一心不乱に口に流し込む背中は少々痛々しい。
時計は22時。
飯も食わずこんな時間に帰宅なんて。
俺はというと、とっくに飯をたいらげ風呂上がりだ。
ひとり飯なんて当たり前だったのに、住む家を同じくしてから、一人の時は驚くほど味気なく侘しいものになってしまった。
全てはこの男のせい。
…俺に温もりを教えたせい。
「最近。仕事忙しいの?」
ここ1ヶ月くらいめちゃくちゃ忙しそうで…
ただでさえ細いのに、倒れてしまわないか心配になる。
ああ、と眉を下げるその顔は叱られた小犬のよう。
「うん、そう、ごめんね。今…やることいっぱいあって。」
相葉ちゃんは基本土日休み、俺はシフト制。
最近施設の立ち上げ作業に追われているらしい。
立ち上げは本当にゼロからで、家を借りたり、どんな活動をするか企画書をまとめたり、申請して登録して、他の施設へ声がけして、クラウドファンディングで足りない資金を集めて…
これは風間から聞いたこと。
相葉ちゃんは詳しいことは教えてくれないから。
聞いていいのかもよくわかんないしね。
頑張ってるのは誰がどう見てもわかるわけだし。
休みの日何してるかなんてわざわざ詳しく聞いたりはしないけど、やっぱ出かけてるみたいだし。
まぁ元々休日家に籠るような人じゃないけど。
『俺…仕事辞めて手伝おうか?』
ある日そう聞いたことがある。
だけど相葉さんは、断固拒否した。
『何言ってんの!ダメ!カズはダンサーとして頑張ってるでしょ?俺だってカズに誇れる自分でいたいの!』
──そんなん、とっくに。
高校の時からだっつうの。
なんて、言えるわけないけど。
相変わらず素直になれない自分の愚かさに苦笑した。
「ねぇ…頼むから無茶しないでよ。倒れたら看病すんの俺なんだからね。」
「くふふ、わかってるよ!風邪引いちゃったらちゅーもイチャイチャも出来ないもんね?」
「ばあか。」
…それは、結構、いやかなり…困る。
その2週間後。
「──は?」
「ごめんっっっ!知らなかったの、誕生日!!!」
深く頭を下げられ、きょとんとしてしまう。
誕生日?
って、俺の?
そういや、明後日か。
あ~、それで仕事が休みになってたのか。
次の日も休みで、珍しいテンポのシフトだなって思ってたんだ。
風間が一枚噛んでるに違いない。
「それが、何?」
「だから、仕事入れちゃって…他の人に頼んだけどどうしてもその日抜けられなくて…」
「や、だからそれが何?」
ぐわしっと二の腕を掴まれ、その剣幕にえっ!と息を呑む。
「何…って…誕生日だよ?!カズの好きなとこ行ったり、おいしーもの食べたり、それか朝から晩まで腰が 溶ける ようなラブラブイチャイチャなえっ ちしたりとか!!したかったのに!!!」
「ば、バカじゃねーのっ!!」
そんなん、誕生日じゃなくてもヤッ てんだろ!!!
…って返しは更に馬鹿だから口に出さない。
「だから、風間ぽんにお願いしといた!」
「…はいっ?(笑)」
こいつの思考回路が本当に謎だ。
思わず笑いながら聞いてしまう。
「放っとくと家から出ないじゃん!折角出会って初めて祝える記念すべき誕生日を、寂しく独りで迎えさせるわけにはいかないから!!」
当たり。
間違いなくゲームして過ごすね。
何も言えねー。
言うけど。
「いやね、相葉ちゃん?言っても俺、結構な歳なわけで、誕生日なんて…」
「ダメーーーーっ!!絶対祝うの!!だから、お願い!風間ぽんと合同誕生日会してて!仕事終わったら駆け付けるから!!」
んなこと言っても、さぁ。
そりゃね。
誕生日なんて祝われるような生活してこなかったからさ。
相葉ちゃんに「おめでと」って笑顔を向けてもらえるのかな、とはぼんやり期待してたよ?
でもさ。
別に仕事休んでもらってまで丸一日一緒にいようだなんて、そんな罰当たりなこと考えちゃいないよ。
俺にとっては今を形成する全ての瞬間が奇跡だ。
相葉ちゃんが…
恐らく風間経由で俺の誕生日を知ってくれて、一緒に過ごせないと嘆いてくれている時点で、
身体を纏う一切の重力がなくなってしまうんじゃないかって位に幸せなんだから。
「ね、何が欲しい?」
「国。当選した1等の宝くじ。」
「んも~っ、真剣に考えてよ~っ!」
だって。
何も要らないんだもん。
俺にはあなたがいる。
それ以外に何を望むっていうんだ。
こうして話せてるだけで、俺は幸せなんだよ。
いい加減わかれ、アイバカ。
「…じゃぁ、とびきり美味しいスイーツ。」
「えっ?」
「用意してくれる?それ仕事終わりに一緒に食べてくれるなら、国は諦めてもいい…けど。」
ケーキやスイーツみたいな甘いもんは、正直あまり好きではない。
だけど…
「…うんっ!絶対用意するねっ!」
この人の満面の笑みが見れるなら、胸焼け起こしてでも食う価値はあるわけで。
「期待しといて。涙がちょちょ切れる位にとびっきり美味しいスイーツ、準備するから!」
……自分でどんだけハードル上げりゃ気が済むんだ、このバカは。
という本音を飲み込んで、
「ハンカチ用意しとくわ。」
と笑った。