「おかえりなさい」 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


平成が終わりましたね。

そして令和が始まりました。

こんな元号変わる挨拶なんてもう次出来るか分かんないから、不思議な感じ。


令和も嵐が嵐としていてくれて本当によかった。

令和も嵐のファンとして存在できて幸せです。

令和も精一杯愛を叫びます。

令和も(ダメだ慣れない………レイワ……)


そんなわけで、令和もよろしくお願い致します!














「何にする?」



また突然、智くんがわけのわからないことを言い始めた。


いつものことだし、恋人としてはなるべくノーヒントで解きたい。


しかし、如何せん。


今は昼飯食ってるとこだし、夜は俺の仕事的に別々だし、飯の話ではなさそうだ。


智くんには脈絡という概念が存在しない。


自分の理解力の乏しさに悔しさを感じながら、仕方なく「何の話?」と聞いてみる。


「れーわ。」


れーわ?


…あ、令和?


「…えーと、令和にすること?」


令和に何かをしようなんて話した覚えはないけれど。


もしかしたら昨夜の睦言で…?


いやいや、申し訳ないけどzero終わりで俺終わってすぐ寝たし。


2回したけど。


「チューはつまんないし出来ないし」


ちゅっ…?


令和にキスって…


「あーっ、21世紀はKissから始めよう?」


「うん。令和は何からにする?」


何にする、って、そういうことね。


わかりづれぇ!(笑)


「何って、俺生放送よ?」


「分かってるよ。だからチュー出来ねぇって言ったじゃん。」


拗ねる様子もなく、何を馬鹿なことをとでも言いたげに智くんは生姜焼きを口に運ぶ。



智くんの作ってくれる生姜焼きはウチのものよりだいぶ甘い。


しかし大口かと言われるとそうでもなく、俺好みの絶妙味付けだ。


家同士味付けが似てるかというと決して頷くことは出来ないのだが、智くんと俺は概ね食の趣味が似ているし、微々たる好みの違いもお互い把握している。


ニノだったか小倉さんだったかに『カップルか』とつっこまれた位には分かちあっている。(当時は付き合いたてで隠すとか全然してなかった…反省。)



「何も要らないでしょ。特別なことは。智くん今日帰らないんでしょ?それだけで俺はじゅうぶんだけど。」


「そんなん、つまんねぇじゃん。元号だよ?時代が変わるんだよ?この先体験できるかなんてわかんねぇし。」


つまんないわけがない。


智くんは自分の価値を一片たりとも理解していない。


「…っていうか珍しいね?あなたそういうのあんま意識しない人だと思ってたよ。」


どちらかというとロマンチストなのはいつでも俺の方で。


あまりに気にするから「翔ちゃん、ウザイ」と言われ地の果てまで落ちた日まであったのに。


「…相葉ちゃんが、ニノと」


あ~なるほど。


ロマンチスト仲間の相葉くんの影響なわけね。


「元号をえっちして跨ぐって言うから」


げぇっほぉ!!!


え、何、スイーツ部そんなことまで話してんの?!?


あ?!


まさか福岡で


『カウントダウンしてその瞬間出しちゃう~♡』


『や~んマジでぇ?相葉ちゃんテクニシャ~ン♡』


って会話してたのってそういう話?!


俺てっきり生クリームとかチョコレートソースとかそういう話かと思ってたのに!!


意外にえげつない話を甘いもん食いながらしてんのねあなた達!?!



「で…でもさ、何も出来なくない?離れてるし。ジャンプも無理よ?昨日の放送でも言ったでしょ(笑)」


そりゃ、そんなこと出来んならそれに越したことはないけど。


俺は生憎仕事だし、愛する人といることより求められた仕事をこなす自分は結構好きだったりする。


「離れてても何だって出来るぜ?だって、俺には翔ちゃん見えてるもん。しかも本物よりも大きく!」


サイズのかなり大きなテレビを親指で指し得意げに笑う智くんに、嬉しさと恥ずかしさと、少しばかりの疑問が混在する。


「や、ちょっと待って?智くんの考えてる『何か』は、2人ですることじゃないの?」


「2人だよ?当たり前じゃん(笑)」


くすくす笑われるけど、話繋がってます?


うーん、智くんの考えることは分からない。。。


「例えばなんだけど、何する予定なの?」


「翔ちゃんが合図送ってくれたら、その瞬間俺も何かする。」


……合図って。


こちとら生放送中ですよ?


「無理だよ、流石に。全国ネットで智くんだけに何かするのはリスクが高すぎる。」


「あんなぁ、足上げるとか、瞬き2回とか、大袈裟に唾飲み込むとか、そんなんいーんだよ。画面に映んなくて俺がわかんなくてもいいの。」


智くんがわかんなくても?


どういう意味だ??



「何だっていいから、『何かする』って約束すんの。ほんなら、生放送中だけど、その瞬間俺の事考えてくれるでしょ?」


智くんはふわりと笑う。



そんなこと言われなくても、いつだって。



収録の合間に


ニュース原稿に目を通している時に


一人で帰ってる時に


真っ暗な寂しい家に帰ってきた時に


トイレに入ってる時に


眠りにつく時に


目が覚めた時に



あなたの居ない時、ふと思い出すのはどうしたってあなたなんだよ。


いつだって、俺の中にはあなたがいるんだよ。



そして昨日だって。


どれだけ疲れて帰ってきても、あなたの「おかえりなさい」で俺はどれだけ救われてるか。


どれだけ『俺』が『本当の俺』に帰れてるか。



あなたにはきっと分からないだろう。


あなたの笑顔の尊さが。


あなたの言葉の効力が。


あなたの存在の大きさが。



「…わかった、考えとく。決めたらLINEするよ。」


「約束だかんな。」


智くんは両手を合わせ、ご馳走様でした、と小さく頭を下げた。


俺も同じように続けて頭を下げた。


ほら、俺はあなたで作られていくんだ。


こんな瞬間ですら。





大切な人の隣にいられる奇跡。


たくさんの運命と奇跡に感謝する。


そして、0時を持って元号は変わった。



平成に出会い


時を共に過ごし


幸せや悔しさ、楽しさや辛さを共有し


想いが通じ合って


色んな壁を乗り越えて


あなたの『自由』について考えて


5人で答えを出して


5人で伝えて


たくさん笑って


たくさん歯を食いしばって


たくさん涙を飲んで


手を繋いで


支え合って


励まし合って



俺はまた、あなたの元へ帰る



新しい時代になっても。



寝てるかな?


それとも、聞けるかな?


俺の一番好きな言葉。



「…ただいま。」


小さく扉を開けると、そこは俺の『帰る場所』。


どれだけ疲れてどれだけ嫌な思いをしても、『俺が俺になれる場所』。


部屋は問題じゃない。



それは、あなたの隣であるということ。



「                         」



それが唯一で、全ての条件だから。



新しい時代も、一緒にいたいんだ。


あなたと。