僕たちの道1 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。

追記!
ごめんなさい男遊びじゃないww
女遊びですww

ご無沙汰しております!
向こうには書いたんですけど、
息子が幼稚園に大泣きする生活なので
なーーーんにも考えられずただ朝晩一緒に泣くという…
そんなおバカな日々を過ごしているので、
妄想なんぞ全く出来ておりませんでした(笑)

どれくらい何も考えてないかって、聞いて、
今月の読売新聞確保し忘れたの………il||li_| ̄|○ il||li
ショックすぎて知った時半泣きでした。(笑)
ずっと…まさか4月で躓くなんてショックすぎる……。
こりゃいかんと慌てて嵐モードにムリヤリ切替。

そんなわけで(?)
新しいのぶっ込んでみました。
ハイテンションでお届けすることになるかと思います。
よろしくどーぞ♡











「翔ちゃん、和と潤のおべんとまだー?!俺学校遅刻しちゃうよー!」


雅紀が足を地団駄踏んで急かす。


「待て、今作ってる!…だーっ上手く巻けねぇ!!もういいや!」


「わー初めて見ましたよ黒のマダラの卵焼き。…ていうかクレープ?何でそんなに巻けないの?わかった、ボクらのきりん組を表してる?ある意味キヨウだよね翔ちゃん。」


DSでカシャカシャ写真を撮る音を背中に、俺は中途半端に千切れたラップと格闘中だ。


「和、嫌味並べて写メ撮ってる暇あったら手伝え!」


「ちょっと翔くん!フライパン!ケムリ出てるよっ!」


潤の声に顔を上げると、換気扇にモクモクと黒い煙が吸い込まれていく。


「わぁ~~~?!?!?!!?水、水!!!」


「コンロ!まず切るんですよこういう時は!火災報知器鳴る前に早く消す!」


「は、はい!!」


「ひゃっひゃ、和かーちゃんそっくり~!」


「うるさい!手伝いなさいよおマメまさき!」


「こんのっ!兄ちゃんに向かってー!」


「きゃー!くすぐるのなし!ごめん!ごめんてまーくん~っ!!」


「うっ…うわーーーん!和とまーくんがボクの牛乳こぼしたーーーー!!!」


「だぁーーーーーーーーーーっ泣くな潤!雅紀!和!!暴れんじゃねえ!!!」


「「はあーい。」」



朝は戦争。


1秒が命取り。


まさにそれだ。


上手いこと言う人もいるもんだと妙なところで感心する。


まぁ戦争を起こしてるのも俺で、テンパってるのも俺なわけだけど。



「…わりっ!今日もコレで!!」


「……またおかず入りおにぎりだけ?」


潤が不服そうに唇を尖らせるけど、無理なもんは無理なんだよっ!!


文句なら母親に言え!!


「仕方ねぇだろ!料理なんてしたことねんだから!」


「ミソジにもなって料理したことないとかザンネン過ぎるじんせいだよね。」


和が表情を変えずやれやれと肩をすくめる。


こいつ本当に5歳児かよ!?!


「俺はまだ29だ!三十路じゃねぇっ!!!」


「んもー、そんなんどうでもいいよ!俺らから見たらおっさんには違いないし!とにかく早く行くよっ?!」


「お、おっさ…!!」


「「「いってきまーす!」」」


パタンと閉まるドアに抗議の言葉は届かない。


「はぁぁぁぁ~…………。」


ワイシャツ姿でエプロンをして、苦手な料理と格闘し…


小学2年生の雅紀と、5歳で双子の和と潤に振り回される。


俺にこんな朝が来るなんて、誰が予想できただろうか。


…少なくとも俺は、未だに状況を上手く飲み込めていない。




順風満帆という言葉は、俺のためにあるようなものだと思っていた。


エリートと呼ばれるような勤め先の有名広告代理店。


この名を出せばどの女も大体食いつく。


加えてこの容姿。


頭の良さも、天才とまではいかないが平均からはだいぶ上だ。


友人も多く仕事も出来る。


結構稼いでいて、3LDKのタワマン暮らし。


特定の女もおらずフリーで、自分で言うのもなんだが最高物件だ。


まさに完璧。


…いや、1個だけ欠点がある。


が、これは今は置いておく。


とにかく、そんな完璧な俺…の姉からの電話で、事態は一変した。



「…はっ?!」


『だからぁー、Darlingが里帰りするんだって。一緒に行ってくるから♡よろしくねーん。』


「いやいや、馬鹿じゃねぇの?だからって何で俺が!大体新しい彼氏ハンガリー人って何事だよ、元彼確かチリ人だろ?!どうなったらそんな人生歩むんだよ?!」


『どうって…日本人の旦那が闇金で借金作ってヤクザに連れてかれて消息不明で子供3人抱えて恋愛しようとした結果?』


「オネエさーん、説明されても全く納得出来ないんですけどぉー。つーか、俺が1週間もアイツらの面倒みるって無理があんだろ!仕事してんだぞ?!」


『いーじゃん、あの無駄に豪華なマンション無駄に部屋余ってるんでしょ?無駄の有効活用すればいいのよ。今んとこ彼女もいない無駄な生活なんだし。』


「無駄無駄言うな!つーか、え、その旅行どれくらいかかるんだよ?!」


『1週間くらい?』


「はあぁぁぁあぁあ?!お前、可愛い我が子に1週間会えなくて平気なのかよっ!!」


『寂しい、お姉ちゃん涙がチョチョギレるほど寂しい。胸に穴が空くみたい。』


「なら…」


『チョチョギレるって何かチョレギサラダみたいね、お腹すいてきたわ韓国経由しないかしら。いやまぁそれは置いといて、そりゃ私だって寂しいのよ?でも雅紀はともかく和と潤はまだあんな小さいし…


和に至っては飛行機が墜落する確率とかなんとか言い出して潤も和の影響でじゃー行かないって言い張ってもう面倒…じゃなくて、遠い国に子連れで行く方がママとしては苦しい。無理。ああ辛い。ううっ…。というわけでよろしくゥ!』


「ふざっ」


ツー、ツー、ツー。


無感情で冷酷な電子音に真っ青になり、慌ててかけ直すも電源を切られてしまった。


マジかよ。


これから1週間手のかかる甥っ子3人を仕事しながら育てろって?


女遊びなし、夜更かしなし、クラブにも飲みにも行けないって?!


ふざけんな!!!


いや、つーかありえないよな?


冗談だよな???


そう現実逃避しているところにチャイムが鳴る。


まさか…


急いでモニターを覗くと、そこには。


「翔ちゃん、開けてーっ!俺だよぉー!」


「早くしてくださいよ、可愛い甥っ子達のお出ましですよ。」


「……おじちゃ…翔くん、コンニチハ。」


案の定、雅紀と和也と潤………。


姉貴の野郎、こいつらをマンションまで連れてきがてら電話してやがったな…。


あぁぁぁぁ…最悪だ。


これは現実だ………。


俺は連打されるチャイムを前に崩れ落ちた。




それから一週間後。



姉貴は帰ってこなかった。



和の言う通り


飛行機墜落事故。





…では、ない。



「はあぁっ?!」


そろそろ本格的に事故や事件の可能性を疑い始めた約束の日から3日後にようやく届いたエアメールは、目を疑うものだった。




『翔へ!


愛する子供たちは元気?

連絡出来ずごめーん!

いやーまいったわ。

実は彼氏がさぁ、知らない内に麻薬の運び屋やらされてたみたいで…

私まで巻き込まれて現地警察に捕まっちゃった!(๑´ڡ`๑)♡テヘペロ

うっかりさんだよね~(笑)


ハンガリーって英語通じなくてさーどんだけ違うって言っても聞いてもらえないのよ!۹(◦`3´◦)۶プンスカ!

ま、私ほぼ英語も喋れないけどね!(折角私、スロバキア語とインドネシア語は話せるトリリンガルなのにー!)

本当最悪よ!

今日本語の通じる弁護士を手配してもらう手続きを出来る人を探してもらおうと説明頑張ってるとこ!


つーわけで姉ちゃんもう少し帰るの時間かかるわ!

このまま見つからなければ刑期は約5年なんだって。

長くない?そんなもん?

よくわかんないけどw


ま、一つ言えることは…

こっちの刑務所超快適!✨

泊まってたホテルよりいいっていうw

男の刑務所とも月イチ交流あるから、彼氏とも会えるし心配しないでー♡

子ども達には手紙それぞれ書いたから、翔は見ないでよ!

よろしくね!


とにかく子育て頼んだ!


快適ムショ暮らし@ハンガリーのお姉様より!』



膝から崩れ落ちた。(2度目。)


なんっっっっっだこのハイテンションは。


は?捕まった??


いやいやその前に。



習得した言語特殊すぎんだろ。



心配しないでー♡って彼氏と会えること誰がいつどこで心配した、あ゛ぁ゛?


5年我が子と会えないかもしれねーんだぞ?!


貴様はそれでも母親かぁっ!!!!



仕方なくまず雅紀に手紙を渡し、伝える。


「あのな…お前のかーちゃん、何か…暫く帰れないらしくて…」


「え…?」


ああもう、絶対泣くよな。。


くそ、俺だって泣きたいんだから…


「そーなの?でもかーちゃん元気ならまぁいっか!暫くよろしくね翔ちゃん!」


ケロッと言われて拍子抜けする。


いやいや、は?


イマドキの子ってそんな感じ??


とは言え5歳の和と潤は流石に…


恐る恐るそれぞれの名前の書かれた手紙を渡し、打ち明ける。


「ふーん。まぁあの人らしいですよね。無事ならいいんじゃない?」


「かーさんオトコ見る目ないんだよなぁ~。」


「な。こんないいオトコ(息子)に囲まれてんのに何でだろ。」


……すんなり受け入れられてしまった……。



かくして


俺の地獄の日々は正式に幕開けしたのであった。