「智くん、よく読んで。引っ掛けがあるから。こういう四択みたいなものは、読んでみて大きな間違いが見つからなければ言葉遊びみたいな引っ掛けの可能性が高いんだよ。」
「引っ掛けっつったってわっかんねぇんだもん。漢字多いともう頭こんがらがってくんだよぉ…」
「うーん、漢字…情報ではなく文字として認識してしまうからかな?じゃぁ映像化してみよう。あなた絵描くの得意でしょ?絵で想像してみればいいんだよ。」
「絵……。」
うーんとうなり目を閉じる智くんに思わず笑みが零れる。
いつもならダンスや歌、絵、運動、演技…俺が智くんに教えられることなんて一つもない。
しかし、智くんは確かにこういう作業は苦手だ。
そして俺はどちらかと言うと得意としている方なわけで。
そう。
……俺が珍しく役に立てるんだ!!!!
張り切りまくって先生役をかってでた。
念の為、もう一級の勉強にも着手済みだ。
海図などは難しいが、多分1週間後試験を受けたら受かるんじゃねぇかな…位までは自信あり。
受けないけどね。
これは智くんの試験だから。
「はー疲れた。なぁ、もう風呂にしよ?」
「だーめ。あと2問、頑張ろう!今日の目標はここまで!」
「……けちんぼ。」
けちんぼって!!
口を尖らせる智くんが可愛いけど、ここはぐっと我慢。
たかが2問、されど2問。
この小さな差は、この先の智くんの試験の合否に関わる可能性がある。
すなわち俺と智くんのイチャイチャタイム♡にも関わってくるわけだ。
番組の企画ということは、恐らく不合格であれば再試験になるだろう。
そうなれば毎日イライラ…いや、彼曰く『憂鬱くん』との闘いの日々が再度幕を開けるわけで…。
(因みにこういうふとした表現はたまらなく可愛いと思ってるけど、口に出すとあんまり言ってくれなくなるから心の中で毎回拍手喝采して額縁に入れて飾る位の気持ちでいる。)
モヤモヤしてる時にヤ ろうとすると、智くんは消極的っつーかあんま乗り気になってくんねぇんだよな。
それなら釣りに行って機嫌よくコトに及ぶ方が断然いい。
(え?どっちでもス るよ?そりゃ愚問。)
だから合格は俺の中で必至項目だ。
「んんー、もう無理っ!やめやめっ!」
シャーペンを放り投げる智くんに、小さくため息をつく。
…この手は使いたくなかったけど。
「…ご褒美あげないよ?」
「ご褒美?」
智くんに耳打ちする。
別に俺んちなんだから、普通に話しても問題はないんだけど。
「………やる。」
「ふははっ!げんきんだねーアナタ(笑)」
「…うっせ。さっさと教えろや!」
「はいはい。これはね…。」
*
「はぁっ……ぁ……ぅ…っ」
「おや…苦しそうですね?もう限界ですか?」
銀縁のメガネを片手でクイと上げ、ニヤリと笑う。
ベッドに腰掛ける智くんの膝の 間で俺は智くんのモノ を 扱 いている。
白いシルクの手袋は毎回使い捨てる物。
色は同じと言えどアレで汚れたものを何度も洗って使うのに抵抗があって、ネットでまとめ買いしたものだ。
まぁ、そんな使用頻度は高くないんだけど。
ツルツル した手袋越しの智くんの モノは、既に限界 ギリギリ。
ガチ ガチ に硬 くなり、我 慢 汁 が手袋 を濡 らす。
「あ、はぁ…んっ、やっ…!」
手の 動き を速め、追い 詰める。
「も、出……っ」
その言葉を聞き、その手をピタリと止める。
「…えっ、な、に」
「ご主人様。我慢 すればする程、快 楽 とは昂 るものでございます故。」
「や、だ…しょぉちゃ、イキ た…っ」
「影山、でしょう?貴方が言ったんですよ。影山になりきって 手 淫 をし てほしいと。」
冷たい目で口角を上げてやると、智くんがゾ クッ と身体 を震わせる。
その頬は若干 赤く染まり、瞳は 恍 惚としている。
…影山って、こんなキャラだっけ?
いまいち覚えてないんだよなぁ。
自分の過去の作品見返すのはどこか気恥しいが、智くんが望むのであれば致し方ない。
智くんは影山の姿の俺が好きらしい。
若干 M 入ってる智くんに、冷ややか な視線と軽い 罵 倒、そしてこの燕尾服姿での奉 仕という背徳感 が堪らない…らしい。
俺のこといっつも変 態とか言うけど、智くんのがよっぽど変 態じゃね?
「ダメですよ。イ ク のは…ディナーの後に?」
「飯食ったじゃん!!」
「ああ、失礼致しました。では、私が頂きますね。」
「あっ…!!」
ぱく りと口内 に迎え 入れると、智くんのモ ノが中でぶ るっと震える。
智くんのって…
でかいんだよな。
(いや、他の男のなんて 咥 えたことねぇからわかんねぇけど)
「はぁっ…ア、んっ」
舌で 撫で 回すと、ぷるぷる と震え出す。
あんまりフェ ラはやりたくない。
顎、疲れんだもん。
智くんのサイズ感がさぁ…。
(何度も言うが智くん以外 咥 えたことねぇから知らねぇけど)
「かげや、まっ…」
あ…呼んだ。
切羽詰まった その声と影山呼びが、ズク っと俺の ジュ ニア に直結 する。
なりきりプ レ イなんてものは、恥を捨ててから始まるわけで…。
「…はぁっ、影山っ…!」
智くんの手が俺の後頭部を抑え込む。
喉の 奥へ 突き刺すように 腰を 打ち付ける智くん。
苦しいし、えずくし、辛いんだけど
智くんが余裕がなくなって、俺に狂ってる感じを
下からじっと見てんのは……
すげーそ そられる。
智くんがちらりと俺を見て、ばちっと視線が絡む。
苦しいけど、ニヤリと笑ってちゅう と吸い 上げてやる。
「………ッ!!!」
智くんがビク ビク っと震え、俺の口 内へ 生温かい 欲を吐き出した。
余韻を 味わ うよう腰 をぐっ… と押し付ける智くんは、いわゆる賢 者 タイム。
……なんて味あわせてあげるほど、俺優しくないけどね?