No control103 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


ただイチャついてもつまんないかなって←











【Side 大野】


急に抱き締められて、思わず携帯をソファに落としてしまった。


「さ、櫻井さん、管理人さんいるよ!」


「………何でこんな所にいるんです。」


「何でって……れ、連絡先知らないし…でも、二人きりで会いたくなっちゃって……。」


ボソボソと喋ると、背中に回された手がぎゅっと強くなる。


「何時だと思ってるんです。」


「あ…ごめん、こんな遅くなると思ってなくて…迷惑だよね。」


ちらりとエントランス内のオシャレな時計を見ると、いつの間にか月曜になってる。


ここに来て2時間半以上経っちゃったらしい。


ニノの家に寄って色々教わるって言ってたから、一度家に帰って一応明日のスーツとカバンだけ持って。


…一応、ね?


泊まるつもりで来たわけじゃないけど…一応、念の為。


なんて、こんな下心だらけの俺…嫌われちゃうかな?


でも、仕事と計画が始まればきっと忙しくなる。


お互いの家を気軽に行き来も出来ないと思う。


やることは山積みだし、会社の人にバレちゃいけないし。


会社で会えても、二人きりで会えることは…あまり無いかもしれない。


そう思って二度来たことのある櫻井さんのマンションについて。


もう少し、もう少し……って思い続けて。


最後の方は時計も見なくなって。


ただただエントランスのソファで膝を抱いてて、自動ドアが開く度に顔を上げてた。



なんか…ストーカーみたい?


気持ち悪いって、思わないかなぁ…って、急に不安になる。


「…迷惑なわけないでしょ?……ずっと待っててくれたんですね…すみません……」


櫻井さんは、優しい。


そう言ってくれるって、ほんとはどこか思ってた俺は…ずるい。


「ううん、勝手にごめんね。」


「めちゃくちゃ嬉しいですよ。かなり舞い上がってます。今大野さんにオネダリされたら何でも買っちゃうかも。」


「何、それ。」


俺、部下に何を買ってもらうんだよ?


変な例えに笑う。


「…泊まってってくれますか?」


「…いい?」


願ったり叶ったりな質問におずおずと顔を上げると、満面の笑みでまた抱きしめられた。


とりあえず部屋へ、と促され、管理人さんの好奇の目を通り過ぎてエレベーターへ乗り込む。


その間もずっと手を繋いでくれてて。


カメラあるのに、って思ったけど、無言でぎゅっと握ってくれる櫻井さんの優しさに胸がいっぱいになる。



だけど………。


優しさだけじゃ、足りない。



疼く 気持ちは、多分…


お互い。



部屋のドアを開けて中に入ると、ドアが閉まるのも待てずお互い噛み付くようにキスをする。


後ろ手に鍵を閉めて、そのまま玄関に雪崩込む。


床暖房だから、櫻井さんの背にある床はあったかい。


でもそれよりも……熱い2つの身体。


「ん…っ、ふぅ……、あ…っ」


俺が櫻井さんにのっかって、押し倒して貪る ようにキスしてる形って、なんか…


いつもと違う感じで、すごく…興奮…っていうか。


何か、ものすごくドキドキする。


まるで俺がアルファみたいな。


ちょっと不謹慎かもしれないけど、オメガのフェロモンに狂うアルファな感じ。


俺は櫻井さんのフェロモンに…オーラに…魅力に…狂ってるから。


角度を変えて深く舌 をさしこんで、当然だけど溶け 合えない ことに焦れったさを感じる。


小さい水 音と荒い 吐息 が玄関に響いて、何だか背徳感…。



「…はぁっ…大野さん…可愛い。」


だけど、床を背に微笑む櫻井さんはすごくかっこよくて…きゅーんってする。


押し倒してるのは俺でも、抱え込むように頭を撫でられてやっぱ余裕みたいなものが違う。


「か、可愛くないよ。」


ぷいと顔を逸らせば、どうしたの?って優しく聞かれる。


「…俺ばっか…何か…余裕なくて、恥ずかしい。」


ボソボソ言うと、櫻井さんがふっと笑う。


「わ、笑った!」


「笑ってません、ほら……くははは!」


「笑ってるじゃんか!!!」


「だって…ふはっ……可愛すぎるんですって。俺がどれだけ余裕ないかも知らないくせに1人で勝手に拗ねちゃって。」


余裕ない…の?


とんとんと指をさされた櫻井さんの胸。


その櫻井さんの心臓に耳を寄せる。


ドッ、ドッ、ドッ、と早鐘を打つ心臓。


こんな緊張…してたんだ。


そっとチノパン に手を伸ばすと


「んっ」


既に 固い それに、櫻井さんが身じろぐ。


「…玄関まで我慢した俺を表彰してもらいたい位ですよ。エントランスのソファで押し倒 しても俺は良かったんですよ?気持ち的には管理人に見せつけたいくらい。


でも…大野さんのフェロモンで管理人も参加しようとしちゃうだろうな。あの時の大野さんの顔と声、すげぇエロいもん。」


ニッと笑われて、かぁっと顔に血が集まる。


「ま、またそんな意地悪言う。」


「意地悪じゃないよ。もう誰にも見せたくない…皆あなたに堕ちる……。」


腕を伸ばされ、ぎゅっと抱きしめられる。


ペットが飼えるようにという構造だろうか、少しだけ柔らかいフローリングに櫻井さんと俺が重なる。


そうなんだ…


櫻井さんも…そうやって、俺に欲 情して、嫉妬してくれたんだ…。



そう思ったら急にすっごく嬉しくなって。


そしてげんきんな俺は急に意地悪したくなってきて。


だって、言っとくけど


俺だって、櫻井さんのことが可愛くて仕方ないって気持ちもあるよ。



『そういうの、大事だよ?』


松潤とまぁくんの楽しそうな声が浮かぶ。


……いい、のかな?



「…物じゃなくてもいい?」


「ん?」



「…オネダリ。」



たまにはさ。


俺が翻弄、してもいいかな?