甘くて苦い24 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です!ご注意ください。
















「ただいま~」


「おかえり!」


時計は14時半。


軽食を持った櫻井が帰宅した。


「映画決めた?」


「おう!酒も買ってきたから、飲もーよ。」


「あ、うそ?ありがとう!じゃこれツマミに。」


「ありがと~。翔くんの映画決めた?」


「俺は…メリーに首ったけ。」


「翔くんほんとそれ好きだな!」


「智くんは?」


「ジョーズ。」


「智くんこそ!!つーかお互いチョイスにセンスがねぇ!」


「ばぁか、名作じゃねぇか!」


「だからだよ!(笑)」


不朽の名作とは言え、趣味も全く違う。


それでも2人は楽しかった。




まずはジョーズを見た。


展開は知っているものの若干ビビる櫻井を、大野は横目で笑いを堪えながら見た。


平静を装いつつソファを握る手に血管が浮き出ている。


「仕方ないだろ、驚かせるために作られた映画なんだから。


むしろ俺が正しいよね?智くんは監督の意図に反してる!」


屁理屈を並べ強がるセリフに大野がとうとう吹き出す。


映画が終わる頃にはお互いビールのせいでほんのり頬が赤くなり始めていた。




次にメリーに首ったけを観た。


家に置いてあったシャンパンを開け、飲み始めた。


空回りする主人公をバカだなぁと笑う。


「翔くん、このキャメロン・ディアスが好きなんでしょ?」


「まぁね。と言うよりメリーかな。俺もメリーに首ったけなのかも。」


「首ったけって表現古くね?」


「知ってる?原題はね、There's Something About Mary.っていうんだ。


このSomethingは大きいもの、すごいものって意味で、メリーにはすごい魅力がある、って感じの意味なんだよ。」


「ほぇ~…相変わらず何でも知ってんだね。」


「首ったけって、原題どうなってんだろって気になっちゃって。」


クスクス大野が笑う。


大野は櫻井のこういうところを尊敬している。


気になることはすぐに調べ、自分の知識にする。


それをすごいだろ、と自慢するわけではなく、そっと予備知識として会話の流れに組み込んでくる。


自分にはないその努力と勉強熱心さは、単純に憧れだった。


「俺から言わせてもらえば、There's Something About Satoshi.だけどね。」


「何だそりゃ。」


「あなたには何かよくわからないけど、人を引き付けて離さない魅力があるから。俺も松本も旬くんも、智に首ったけだね。」


「前から思ってたけど、翔くんてキザっつーかクサイよね…。」


「え、嘘?普通じゃない?」


「色んな事知ってんのに自分のことは見えてねぇのな。えーと、あれだ。」


とーだいもとくらし、と大野は笑った。