中国長沙・馬王堆漢墓に行ってきました✨ | 佐ノ川谷藍子-ceramic works blog-

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関西・大阪の陶芸家 佐ノ川谷藍子(さのがわやあいこ)のblog
Aiko Sanogawaya's blog from Osaka,Japan.


雑誌「目の眼」で馬王堆漢墓の帛画をはじめて見たのはハタチのころ、ちょっと震えるほどの感動を覚えました。その時は漢代の世界観の解説のみだったのですが…


その後 馬王堆漢墓は発見時 完璧な密閉状態で
封土に小さな穴を開けると青い焔(ガスの噴出)が上がり、
幽霊が出たと作業員が逃げ出した話や

透明な液体で満たされた棺から
生けるが如き2200年前の高貴な夫人が発見され、
中国国内で国家主席も巻き込んだ大ブームが起こったこと。
(液体は空気に触れるとすぐ茶色く濁り、発見直後は瑞々しかった辛追夫人の肌もシワシワになってしまったと言われる)

今でも使えそうな状態で残された数百点の副葬品(日本で画像を探したけれど一部の漆器以外は見つからず)は完璧な保存状態でその中には当時最古の老子も含まれることなど、

馬王堆漢墓の名前がずっとずっとファンだけど
なかなかお目にかかれないアイドルのような響きを持っていた昨今…

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学者先生と江南に馬王堆漢墓と漢代のお墓を訪ねる旅の案内を見て行ってきました!


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帛画は図版よりも全体の色調がはっきり分かれていて、絵の具の滲みやアタリ絵の線などガラスケースに鼻先が当たるほど近くで画工の筆致を追いました。



漢代の画工の筆致を間近に見て、その人の気質まで感じました。

華美に過ぎず…ユーモラスに過ぎず…嫌い好みも筆使いが画工の思惑を自然と超えているような人智の及ばぬ世界を体感しました。

この先陶技に迷うことがあれば巡礼したい聖地です✨


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辛追夫人は想像より小柄な方でした。






そして漆器の量の膨大で種類の多いこと!


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棺は四重で、それぞれ素晴らしい意匠でした。


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馬王堆漢墓 一号墓 実物大模型の中(外棺(多分実物)のうえ)で行われる棺の装飾や帛画が動く360度プロジェクションマッピングも凄かった✨




湖南省博物館のあとは、
今は病院の敷地内にある馬王堆漢墓 発掘現場へ。





一号墓と二号墓は発見後 長沙市民が押し寄せ、下に降りる人もいたため埋め戻され、利蒼一家の次男が葬られた三号墓のみ見学可能でした。