京都に白隠さんが来ています | 佐ノ川谷藍子-ceramic works blog-

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関西・大阪の陶芸家 佐ノ川谷藍子(さのがわやあいこ)のblog
Aiko Sanogawaya's blog from Osaka,Japan.



技巧をかなぐり捨てたような禅画をたくさん見て、心の垢を落とそうと電車で二時間、京都国立博物館に来ました。




前半はガチガチの臨済宗図鑑仕様。ほとんどがおっさんの肖像画(たいへん偉いお坊様方の姿絵です)で疲れましたが、文字では絶対覚えない禅宗の系統が結構しっかり頭に入りました。やっぱり賛(絵に添えられ一体となっている漢詩)をちゃんと読めるようになりたいですね。

有名な絵ほど実物は小さく見えるものですが、白隠さんは逆で思ってたよりドデカイ。いくつかは庶民に分かりやすく絵で禅学を表すものなのでホワイトボードサイズでした。



正木美術館の高橋先生の本で知った地元泉州ゆかりの「舟行送別図」にばったり会えて思わず声をあげ、なんと雪舟の特に有名な絵がさらっと並ばずみれて思わず二度見と言わずガン見、牧谿も三軸あり鼻血が出そうになり、あの一休宗純さんのこれが仏教というド直球の字「諸悪莫作(諸悪を作るなし)」の表情に惚れ惚れしました。






前から気になっていた、西本願寺前に出来たシルクロードや仏教美術に詳しい新しい美術館、龍谷ミュージアムにもはじめて行けました。







国宝重文オンパレードの京博よりこちらのほうが骨董好きがしますね。頬擦りしたくなるような愛らしい文物や物語のある屏風絵や巻物、ファンが多く中毒性の高い変わり種の神仏像がテーマ研究に沿ってさまざまな時代から集められていて面白く刺激的。図らずも午前と午後で美術展のマリアージュを味わいました。



それからチラシを見つけたのですが、この夏、秦の始皇帝 兵馬俑の一大展示が大阪にやってくるようです。中之島の国立国際美術館。 殷周の青銅器は大好物なのですが、いままで春秋期のものを一挙に見れる機会が少なかったうえに先日「キングダム」を一気読みしたところなので弥が上にも期待が増します。