はじめに

大学に入るためには、大学入試に合格するとともに高卒資格を取得することが必要である。

この記事では、高卒認定試験の対策について述べていく。なお、私は高二のころ数学2,B両方の単位を落として留年しかけた(追試の追試でやっと単位認定してもらえた)関係で高3の時に本試験に合格した。このため私は高卒認定と普通の高卒資格の両方を所持している。


 高卒認定試験とは

この試験は高等学校卒業と同程度の学力を持つことを文科省が認定するものである。全科目全問マーク式である。主な利用者としては、家庭の事情等で高校に通うことができなかった者などを想定しているのであろうが、全日制高校に在籍する者も制度上は受験可能である。


全日制高校に通う者は、通常3年間通学すれば高卒資格を取得することができる。しかし、中には持病等で出席日数が不足したり(1/3以上の欠席)学業不振により留年する場合もあるだろう。特に、ここの読者の中には数学を完全に捨てた者も存在するものと思われる。しかし、いくら受験で数学を使わないからといっても高校の定期考査である程度の点数を出さなければ卒業は認められない。


この試験は、留年しかけた(あるいは留年した)者が他の同級生と同じ年に大学受験が出来る様になる抜け道としての役割も担っている。よって高校での数学を完全に捨てようと思っている人はこの記事をよく読むことを推奨する。


 出願について


詳細はこちらのサイトを参照されたい。

第二回試験の出願期限はは2024年9月6日(消印有効)である。それ以降の出願はいかなる理由であれ認められないので注意すること!

また、出願書類は簡易書留での提出だったはずなので注意が必要である。


 科目免除について

この試験に合格するためには以下の科目全てに合格しなければならない。


しかし、馬鹿真面目に全部受験するのは時間の無駄である。(しかも学習指導要領改訂に伴い日本史と地理両方が必修になった)

よって科目免除を適切に使うべきである。


 高校での取得単位による免除

高校である程度単位を取っておけば科目を免除できる場合がある。これで理論上は1科目だけ受験すれば良い状態にすることも可能である(全科目免除の場合でも一科目は会場で受験する必要がある)

高校入学年度等で免除科目が異なり煩雑なので詳細は以下のサイトで確認されたい。なお、私の場合は学校の事務室から単位修得証明の発行を拒否されたので自力で頑張るしか無くなった。


 検定試験による免除

高校で十分に単位を取得していない場合でも、いくつかの検定に合格すれば科目免除になる場合がある。ただし、現実問題として免除要件になる検定よりも本試験の方が簡単なので実用性はあまりないかもしれない。なお、この免除申請には検定の合格証明書の原本が要求されるので文科省に書類を出す前に必ずコピーを取ること!(記憶が正しければ)



 国語

検定での免除要件が無いので国語総合?の単位を取得していない者は自力で合格する必要がある。

ただし、問題自体は難しくないので過去問を数回解けばどうにでもなる。ただし、問題自体は難しくないとはいえ、量がそれなりにあるので全くの対策なしで本番に挑むのはお勧めしない。


 数学

おそらくこの記事を読む人の多くが一番気にしている科目であろう。結論から言うと全く難しくない。高2の数学の定期考査で0点を連発し、中学生の頃も数学で30点を取っていた人間が言うのだから間違いない。

数検2級を取れば免除されるが、そんなものより本試験の方が余程簡単である。

本試験では、数学1の範囲のみが出題される(数学Aの範囲は一切出題されない)また、問題の答えも少数になることはほぼないので、最悪代入という名のごり押しで割となんとかなる。

先程過去問を確認してみたところ、中2の連立方程式と中3の二次関数、三角比が解ければ割と対処できる問題であった。(統計も中学生でも仕組みは理解できる箱ヒゲ図と4択の相関係数の問題くらいが出題されている)実際、私も本番では代入という名のインチキをして5段階のうち一番良い成績を取得している。


 地理

文科省の馬鹿な官僚が指導要領を変更したせいで、必修科目に格上げされた。私が受験した時は必修科目でなかったため問題を見たことすらない。今の高校生は可哀想である。しかし、所詮高卒認定なのでそこまで難しい問題は出題されないものと思われる。


 歴史

問題

白熱電球を発明したのは次のうち誰か?

1. エディソン

2. ヴェートーベン

3. リンカン

4. アインシュタイン

これは私が受けた世界史Aの問題のうち最も印象に残っているものである。

以前は世界史が必修で日本史と地理どちらかの選択であったが、今年度から変更になった。また、世界史と日本史が一つの科目に統合されたため対策が少々大変になったが、これについては歴史のA科目(世界史A,日本史A)の過去問が対応しているものと思われる。

なお、試験科目統合に伴い科目免除のためには歴史検定の世界史と日本史両方に合格する必要が出てきたので注意が必要である。(かつては片方ずつ免除出来たので、私は日本史を受験していない)


 理科

これは高校での履修に関わらず、一科目は「科学と人間生活」(以下、科人生と呼称する)を選択すべきである。理由としては、科人生を選択した場合は理科基礎をあと一つ受験するだけで良いが、選択しなかった場合は理科基礎を3科目も受験する必要があるからである。

科人生の内容はほぼ中学理科である。しかも、その中から得意な分野の問題を選択して解くことが可能である。対策としてはメルカリで科人生の教科書を購入し、過去問を数回やればそれで十分である。

残りの理科基礎一つは学校で履修しているもののうち好きなものを選べば良い。(ただし物理基礎は難しいのでやめておいた方が良い)


 英語

英検準2級で免除できるが、もし合格していなかった場合はある程度対策に時間を要すると思われる。

センター試験から共テに変更されたことで姿を消したアクセント問題と単語の並び替え問題がいまだに存続している。厄介なことこの上ない。ただし、共テと違って分量は多くはないのでそこは安心である。

なお、私は当時英検2級を持っていた関係でスルーした。


 公共

存在感が薄くて忘れていた。この科目は所謂かつての「現代社会」に相当する科目と思われる。よって対策には現代社会の過去問が有効であると思われる。


 おわりに

質問等あれば気軽にコメント欄までお願いしたい。