修行について その8 旦過寮生活ー夜の部ー | 修行僧の涙目な日々

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修行僧時代を振り返ってみるブログ。

僧堂の夕食(薬石)の時間は早いです。5時に食べ始め、15分後には食べ終わります。
薬石も古参の方がついて、朝昼と同じように指導を受けながら食べます。

(食べた気のしない)薬石のあと、2時間ほど勉強の時間があります。
そのあとで、夜の座禅の時間がきます。古参和尚に連れられて、座禅堂(僧堂)へと向かいます。

僧堂は二重構造になっており、
座禅堂2 可睡斎

座禅堂1 可睡斎

旦過寮にいるものは外側(=外単(がいたん)といいます)に座ります。
二枚目の写真の奥のほう、黄土色のお袈裟をつけた方の位置に座るのです。
朝と同様、背筋を伸ばして一所懸命に座禅をしなければなりません。とはいえ、すでに一日中座禅を組んで勉強をしていたので、足がこれまで経験したことのないほど痛いです。
どうしても足を動かして痛みの少ない姿勢になろうと、体が勝手に動いてしまいます。

そして、動いた瞬間、肩をたたかれる(=警策(きょうさく)を受ける)わけです。
この警策というものは、テレビなどで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
座禅会などに参加されて警策を受けた人もいるかもしれません。
音はすごいけど、そんなに痛くないという話もよく聞きますね。

実は
一般の方を叩く警策と修行僧を叩く警策はモノ自体が違っています。一般用はやわらかい木を使っているのです。だから、音の割りに痛くないのです。

とういわけで、修行僧は硬い木を用いた肩の赤く腫れるような一撃をくらいつつ、懸命に座禅をします。

50分ほど座禅をして、ようやく就寝です。
そして、午前4時過ぎ頃におきて座禅・朝課となるわけです。

これが旦過寮の一日の流れです。この生活が約5日ほど続きます。


※写真は可睡斎ホームページより拝借しています。