これはアルダウッターナアーサナ(半分の立ち前屈)というポーズです。
股関節を前に倒し、背骨をしっかり伸ばすことで、裏ももやふくらはぎがストレッチされます。
手を大地に預けずに、腰に手をやってみます。
手の支えなしに同じ体勢を保持しようとすると、下へ向かう力(重力)とそれを阻止する力が拮抗します。
ストレッチだけでなく、体幹力も必要になってきます。
自分の体重が重力に負けないように・・・ですが、最近、負けそうです。
「天高くBBA肥ゆる秋」更年期ヨギーニNaoです(苦笑)。
さて、昨日は、電車に乗る練習。
家族と2人でショッピングセンターに出かけました。
電車はクリア。
後は本屋でものぞいて帰ろうとしていた時、耳に入ってきた歌声に意識が向きました。
映画館から聴こえてきます。
その歌声をもっと聴くために、どーしても映画が観たくなってしまい、突発的に観賞。
映画館は暗闇で囲まれた空間。
ミニシアターで働いていた頃は、その暗闇に身を沈めるのが大好きでした。
(わたくし、元ミニシアタースタッフです)
映画も好きでしたが、そもそも映画館という場所が好きだったんですよね。
自分の存在を埋没させ、スクリーンに映し出されたドラマに吸い込まれていくひと時は、テレビやYouTubeでは味わえないものです。
けれどもその頃と、昨日は少し事情が違いました。
パニック症状を再発してから初めての映画館。
緊張してくる自分がいます。
呼吸を意識しながら座席に座りました。
不安と向き合い、どうしてもダメなら出ようと思いながら、予告編を眺めていました。
映画が始まり、大きな音が流れ始めました。
しばらくは「大丈夫なのか?」「大丈夫」と疑問と肯定を繰り返す自分がいました。
ところが、劇中でフレディたちがクイーンを結成し、「キラークイーン」が流れ出した頃から、自分の体を観察する気持ちが薄れてきました。
はい、観たのは「ボヘミアン・ラプソディ」です。
私はファンと言うほどではなかったのですが、「輝ける七つの海」という曲が大好きでよく聴いていました。
カセットテープに録音し、編集したお気に入りテープに入っていました。
(ははは、死語ですね・・・・)
そんな10代の頃へ引き戻されながら、後はもうフレディの人生と、素晴らしい歌声で、心が埋め尽くされました。
ライブエイドは日本でも放送されましたが、長丁場な上、放送時間が夜中にかかっていたと記憶しています。
録画なんてできない時代。
観たければ一発勝負です。
今の紅白のように誰が何時あたりに出るなんてさっぱりわからず、ただただ、きら星のごとき、スターたちのライブを観ていました。
80年代は洋楽が流行った時代です。
それは日本の中学生にとっても、夢のようなイベントでした。
けれども途中で、眠くなってダウン。
観られたのは数時間だけ。
その観ることができた数時間の中に、クイーンが入っていたんですね。
今、海の向こうでクイーンが演奏してるんだと思ったらワクワクしました。
ラストシーンではその時の映像が思い出され、その裏でこんなドラマがあったのだと思うと、涙が止まらなくなってしまいました。
もうあれから、何十年も経ちましたが、クイーンの演奏、そしてフレディの歌声のおかげで、大好きだった映画館を苦手にならずにすみました。
音楽の力は偉大ですね。
時を超えます。
そして、やはり呼吸は大切なお守りになってくれました。
ちなみに隣に座っていた同世代の女性も、同じように泣いていました。
こういう時、全然知らない人と、感情の共有が生まれるのも映画館の良いところ。
以前、同じように涙を他のお客さんと共有したのが「のび太と恐竜」。
私が鼻をズルズルさせながら観ていたら、同じく子連れで観ていたパパさんも、派手に泣いていましたっけ(笑)。