朝日新聞の名古屋版の朝刊に掲載されていた「TOYOTA再発見」という記事に新しいエピソードや、豊田章男社長の独占インタービューを追記した1冊。
創業家社長である豊田章男氏についてや、トヨタ2000GTからLFAまでのトヨタの走りに対しての思い、そしてトヨタ生産方式についてや、トヨタのスポーツへの思いなど、トヨタをあらゆる面から語ってくれており、読んでていて前向きな気持ちになれました。
この本の中で一番感じた言葉が「原点回帰」
最近はミッションを再度見直そう。経営理念に立ち返ろう。という風潮が広がっており、それにより経営が良くなった会社もいくつか聞きます。トヨタも同じだったんですね。
少し前にトヨタショックという言葉広がりましたが、それは売り上げ数字・利益という部分だけを見てしまい、急速な生産拡大をしたり、それにともない在庫をもってしまったりと、数字に踊らされてしまい、原点を見失っていたために起こってしまったようです。
そこで出て来たのが創業家の豊田章男社長。
2009年6月の就任時には
「いいクルマをつくろうよ」と社員に呼びかけをした。
「豊田氏は販売台数や売上高など具体的な目標を語りたがらず、記者会見でも、佐吉の遺訓「豊田綱領」などの名言を述べることが多い。」
トヨタという超大企業でも、このように再度経営理念を見直しそれで復活しつつあるのですから、ぜひ現在売り上げが苦戦している企業も、もう一度経営理念をしっかりふまえて企業経営を行って欲しいですね。
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目次
第1章 創業家社長の挑戦
第2章 走りの頂点をめざせ
第3章 ものづくりの心
第4章 もう一つの母国
第5章 スポーツの王国
第6章 車工場がきた
第7章 復興への決意
付録 豊田章男社長独占インタビュー
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目次
第1章 創業家社長の挑戦
第2章 走りの頂点をめざせ
第3章 ものづくりの心
第4章 もう一つの母国
第5章 スポーツの王国
第6章 車工場がきた
第7章 復興への決意
付録 豊田章男社長独占インタビュー
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「世界一の歯医者や国一番の歯医者の看板より、街一番の看板を掲げた歯医者が繁盛した。住民に最も近く、住民のことを最もよく知っている町一番の自動車会社を、私は目指したい」(豊田章男氏)
「テスラ・モーターズのチャレンジ精神を学ばせて欲しい。トヨタも数十年前はベンチャーだった。再びその精神を思い起こし、挑戦していきたい」(豊田章男)
「凧凧あがれと言うが、 天まで上がったとこはない。必ず落ちてくる。落ちてきた時の備えが大事なんだ」(大野耐一)
平均値は参考データーに過ぎない。異常値にこそ、改善のヒントがある
「誰かに後ろから木刀で頭を殴られてもいいという位の気持ちでやっている。だから、ヘルメットかぶらない」(大野耐一)
※今でこそ有名なトヨタ生産方式ですが、はじめの頃は周りからはかなりの反発があったようです。
トヨタ生産方式の解説本は数多いが、その中でも「バイブル」と言えば、この『トヨタ生産方式』だろう。(中略)実はゴーストライターがいる。三戸節雄。経済誌「プレジデント」の記者だった77年夏、ダイヤモンド社の役員からの電話を受けた。「大野のゴーストライターをやってくれ」
「トヨタ生産方式の本質は人材育成にある。人を強くすることが、結果的に会社を強くする」
「豊田綱領に「常に時流に先んずべし」とあるように、ここまでやったらゴールというのはない。絶えず、お客さんの要望も変わるし、技術の進歩する。技術者が夢を持って、それを具現化がさせようと、ただただ継続的にやってきただけだと思います」(豊田章男)
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