『能率手帳の流儀』 野口晴巳 | kottsunのLogノート

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主に、読んだビジネス書のこと、iPhone関連、パソコン関連のことなどを書いています。

 著者の野口さんは、「能率手帳」でおなじみ日本能率協会マネジメントセンターの
代表取締役会長で、ご自身の手帳への想いや、手帳の使い方を綴ったのが
この本になります。

 手帳の本となると、最近は「手帳の自己の規律をまもる」とか「成長のためには
こうこうしなくてはいけない」など自分の行動を固めてしまうような内容のものが多く、
また他の人の手帳をみて、俺の手帳は・・・と寂しくなるようことがあります。
しかし、この本では「手帳って楽しいものだよ。もっと気楽に手帳を使おうよ」
ということを教えてくれます。

 野口さんは、職業上「どうしたら手帳を上手に使えるようになりますか?」
聞かれることが多いとか。
そのときに答えるのが、
「手帳を好きになることです」

 好きでないと手帳にものを書くこともなければ、見ることもないでしょう。
だから手帳はやらされて書く・見るものではなく、楽しんで書く・見るものなのです。

今回は、手帳を楽しむための方法をご紹介していきます。

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目次

はじめに

序章 私の成長はすべて手帳が支えてくれた
    30代までの手帳は「まっしろ」
      人生の岐路だった名古屋転勤
      「とくにありません」――本当に何もないのか?
      自分の「できる」と上司の「できる」の違い
      ギャップを励みにする
      一人の時間は考える時間
      「思い」先行、「具体策」なし
      大きな目標は「大きな挫折」につながる
      今日を振り返れば、明日がよくなる
      「よかった」「よかった」の積み重ねでいい
      「仕事」と「生活」の調和
      散らない花を咲かせる

1章 手帳にしかできないことがある
      なぜ教育会社が手帳をつくるのか
      手帳は成長するための最高のツール
      書かなければ、すべて忘れてしまう
      「自分を知る」方法
      「まっしろ」が不安を生み出す
      「能力」よりも「習慣」
      「好き」だから習慣化する
      なぜ今、手書きが大切なのか
      消せないペンで書くと「強い心」が育つ
      自分で考えて、自分で決める
      節目を「見える化」する
      決意を新たに自分を鼓舞する方法
      いくつになっても人は手帳で成長できる

2章   「書く」習慣が人生を変える
   「読む・書く・考える」が成長の基本
     考えて書く、書いて考える
     手帳で「重点化力」を鍛える
     書くから人は進歩する
     空白を埋めようとすると行動が変わる
     「忘れない」が信頼を生む
     手帳で思考を「再スタート」
     名詞で書くこと、動詞で書くこと
     仕事は「時間優先」で書く
     食べたい・行きたい・読みたいリスト
     「心の悲鳴」も書く
     手帳は「汚く」使う
     見られたら「恥ずかしい」ことを書く
     昨日やったことを「朝」書く
     1週間で「行動パターン」がわかる
     「今」「ここ」から未来が始まる

3章  「振り返る」から未来が見える
   手帳で自分をほめる
     遊び心で「振り返り」を楽しむ
     朝一番に振り返る真の意味
     「手考足思」
     ひまは手帳のゴールデンタイム
     「細切れ思考」で集中する
     手帳とペンはトイレにも持って行く
     書く→振り返る→書く→振り返る
     「できない」ことを計画する
     繰り返しパワーでツキを呼び込む
     節目、節目に「人生の句読点」を打つ
     月はじめには「儀式」を行う
     1ヶ月ごとの振り返り――マンスリー表の作成
     3・6・9・12が私のラッキー数字
     年初は「思い」を見返しページに書く
     1年ごとの振り返り――人生年表の作成
     「振り返り」が心の安定をつくる
     俯瞰の力で「日々の努力」が自信に変わる
     達成したら日付を入れて消す
     現状不満足が無限の向上心へ

4章  絶対時間で大樹をめざせ
    「絶対時間」とは何か?
     人生は「遅咲き」でいい
     親の「あせり」は禁物
     「悩む」は進んでいる証拠
     「人を育てる」は我慢の連続
     フィンランド教育の基盤は読書
     ロスタイム読書法
     大作読破の秘訣
     アドレス帳で人格を磨く
     教養こそが「魅力の素」
     人生の楽しみを計画する
     2冊の手帳で人生の楽しさも2倍に
     やりたいテーマ別に表を作る
     人生を「計画する」ことはできない

5章  手帳を活かす仕事術
手帳でスピーチが上手くなる
     「会議ほど重要なものはないぞ」
     「変える」ことを決めるのが会議
     手帳で仮想会議を開く
     会議でメモすべきことは何か?
     「聞く人」から「決める人」へ
     アフターファイブ問題解決法
     大きな問題は分解して考える
     忙しいから「振り返る」
     育てるためには「ほめない」
     上司なら叱る勇気をもて

6章  元祖能率手帳の「こだわり」と「これから」
    60年の歴史は「能率」を上げることから始まった
     日本最初の時間目盛りつき手帳
     外注先の社長からの励まし
     手帳は自分の「分身」である
     手帳を捨てることは、人生を捨てること
     習慣化をうながす書き味
     薄くて丈夫で書きやすい紙
     クリーム色には理由がある
     グリーンとオレンジの微妙なバランス
     何千回もの開閉に耐える製本
     大きさは昔のハガキと同じポケットサイズ
     左ページは時間管理、右ページは自由自在
     日本人の日本人による日本人のための手帳
     ワークライフバランス手帳への挑戦
     手帳はまだまだ進化する

「能率手帳」各ページ紹介
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・ 望みを実行に結びつけるためには、さしあたって今日、明日、何をするかを
 書き出すことです。そして、その前提として、これまでを振り返ることがとても
 大切になってきます。1日をいったいどう過ごしているのか。これまで、どう過ごして
 きたのか。それを手帳に書くことによって、自分の行動が明らかになります。
 未来はその延長線上にあります。
  →「手帳に書き、振り返ることによって、習慣や行動が変わる」

・ あまり大きな目標は挫折につながります。足元を見ながら、今日できることを
 着実にやるほうがいい。
  ささやかな目標をたくさん書いて、できたら消す。それを頻繁に繰り返しています。
 その方が達成感を何度も味わえるし、生きていて楽しくなるからです。

・ 人が成長するとはどういうことか?
 それは「読む・書く・考える」ということ。
 その道具となるのが手帳。

・ 消せるシャーペンとかでなく、消えないポールペンで書くということは、自分自身
 に対して言質をとるようなもの。書いたら絶対に行動することをうながす力になって
 くれます。

・ 最初は、1日のできごとを手帳の日記欄に書く。
 それが習慣化してきたら、今度はやりたいことを書いてみましょう。
 観たい映画、行きたい店、気になる本などなど。とにかく自分の好きなことや
 興味あることだけ書いてみる。
  どんなやりかたにせよ、書くことがあなたを進歩へと導いていってくれます。

・ 嫌なことも、悲しかったことも含めてあらいざらい手帳を書くことではじめて、
 自分の人生が投影される。

・ 手帳は他人に見せるものではありません。自分自身のためのものです。
 どんなにへたくそな字でも、ぐちゃぐちゃに書いていてもいいのです。
 きれいに書こうという固定観念から脱皮できたとき、初めて自由に、そして
 楽しく書けるのです。

計画のたてかた
  1.綿密な計画は立てない
  2.遠大な計画は書かない
  3.「ねばならぬ」ではなく、「ああしたい。こうしたい」を計画する

・ 一ヶ月の手帳の書き込みを読み返します。そして、その月のハイライトを表に
 落とし込んでいくのです。日常のこまごましたことはそぎ落とし、
 「ここは大事だぞ」という箇所だけ転記します。
  →節目節目を振り返るということは重要。そうしないと毎月が単純に
   流れてしまい、気付いたら・・・ということになりかねない。

・ 手帳も日付は必須です。いつやったかが大事。時間軸に行動や成果を
 位置づけるマッピングの作業も忘れずにすること

・ 手帳に書く「~したい」リストは、生きている限りいくつでもわき出てきます。
 それがみなさんを無限の向上心に導いてくれるのだと思います。

・ 毎日を着実に生き、基礎をしっかり固めればいい。1日1日の積み重ねが
 絶対時間に達したとき、必ず大輪の花が咲くはずです。

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