先週、先々週のカンブリア宮殿で、すごい会社が紹介されました。
メガネ21(トゥーワン)
1986年設立
全国に128店舗持つメガネ屋
2008年の年商は83億円
で、この会社のすごいところが
①メガネが安い
②販売ノルマなし
③ボーナスは20代で150万円、多い人で1回のボーナスが400万円
④管理職なし
ということ。
なぜ①③のようなことが出来るのか?
その秘密が「内部留保がない」ということ。
通常企業は新規事業への投資や、新製品の開発、または不況に備えてお金を蓄えます。
それを内部留保というのですが、このメガネ21は内部留保がないのです。
内部留保するお金を、製品単価を下げるのに当てたり、社員のボーナスに反映させているのです。
では、どうやって新店をオープンさせているのか? メガネの開発は?
それが社員出資制度。
グループ内の社員が、会社にお金を貸す。という仕組みを取っています。
つまり本来企業が持っている内部留保を、メガネ21は社員が持っているということになるわけです。
しかもその貸した金には当然金利が付きますので、社員に取っては収入の一部になる。
というメリットもあります。
こんなにメリットのある会社であれば、販売ノルマなどなくても、一生懸命働くようになるでしょう。
だから販売ノルマなど無くても成り立つのでしょう。
そしてもうひとつ驚いたのが④の管理職が無いということ。
店舗には責任者は一人存在しますが、中間管理職というものが存在しません。
そして社長もその責任者が持ち回りでやる。というなんともいいかげんというか、おおらかな会社です。
ではどうやって管理、管理職的役割を行うのか?
・まず社長業や人事などの管理業務については、本部に6名の女性がおり、この女性たちで
運営をおこなっています。
・開発や給与、新製品について、そして仕事に対する悩みなどは、すべて社内ネット上で公開。
つまり隠し事が無く、誰もが平等に立てるのです。
・社内稟議も、ネット上に公開して、異論が無ければOK
・人事評価も勤務年数・出資金額・貢献度をネット上で公開
→貢献度については、異論があればネット上に書いて行きます
というような仕組みなっています。
この会社には隠し事がありません。
これに対してプライバシーの侵害ではないか? という意見もあったようですが、
「一部の経営者が会議室でこっそりと決めて評価する方が、一方的な決めつけであり
これこそがプライバシーの侵害ではないか? 」との回答。
この会社は
社員のための社員による社員のための会社
と言えるでしょう。