その後ダイエー代表取締役社長→マイクロソフト日本法人代表執行役最高執行責任者となり、
現在に至っておられます。
そんな樋口さんが、新卒で入った松下電器産業、MBA取得のためハーバード大学留学、
その後ボストンコンサルティング会社、アップルコンピュータ、コンパック→HPと勤めてこられた中での
経験や考えが書かれています。
外資系で働いてこられた方はどういった考えで仕事をされているのか? を少しでも知れたらと
思い読んでみました。
「その仕事で喜びを見出せなければ、思い通りの人生は描けない」
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目次
序章 試練を糧にせよ
第1章 仕事の閉塞感
第2章 人格改造講座
第3章 実力主義の世界
第4章 外資系の文化
第5章 社長という職業
第6章 激動時代の働き方
あとがき
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◆コミュニケーション
・ビジネスは、「異文化」を理解し、異文化間コミュニケーションというものが成立して、初めて
動くようになる。だとしたら、自分の身体に「異文化」をすり込んでいくことは非常に有利で、
それに合わせてコミュニケーションできる素地が重要
・価値観や立場の異なる人たちを動かすのは、ロジックやファクトだけでは十分でない。どれだけ
熱い言葉で語れるか、それがもっとも大事となる。信念に裏打ちされた言葉、日々の努力が
凝縮したような言葉を、誠意を持って相手に伝え続ける。それが価値観や立場の壁を越えて、
時には言葉の壁を越えて人を動かす
・熱い想いを伝えるということだ。事実や理論では人は動かない。語り手の情熱や信念に触れた
ときに人は共感し、共鳴し、自ら働き始める
◆IBMの会議
(1)まず前回の会議の論点整理や宿題の確認
(2)その日の課題を参加者全員で共有し、終了時刻を確認し、それから議題の検討が始まる
(3)終了時刻が近づくとメンバーそれぞれに宿題が割り当てられ、定刻にビタリと終わる
◆仕事術
・苦しみを乗り越えたときに、達成感や「やりがい」を得ることが出来た。それが周りからの良い
評価につながり、さらに大きな仕事を任せてもらえる。周囲の期待に応えようとしてますます
やる気を高め、精一杯の力と知恵で仕事にぶつかっていった。それがビジネスパーソンとして
の成長につながり、今の私がいる
・メッセージの何がポイントで、本質はどこにあるかを、常に意識しておくと言うことである。
そのためには、仮説に基づいて問題を構造化し、整理出来ていなければならない。
・世の中には勉強にならない仕事など無い。マイナスに思える仕事でも、後で振り返れば必ず
プラスになっている。焦らずにコツコツと努力を続ければ、成果は後からついてくる。「ここで
踏ん張らないで、いつ踏ん張るんだ」とい気概を持って仕事に取り組むこと
・対人関係のデータベースを蓄える際の基本原則
(1)どのようなタイプの人にも、自分の伝えたいことを熱意と誠意で持ってきちんと伝える
(2)相手がどういう気持ちや苦労を持って仕事をしているのかを理解し、それを尊重する
(3)遠慮しない
・悩みが生じたときは、その原因が何かを一つ高い視点に立って考え、悩みの構造を整理しながら
解決に向かうことが必要である。そして、悩みを短絡的に解決しようとせずに、現在置かれている
状況から、解決する状況に向かって段階的にステップを踏んでいくこと。
・悩んだときはポジティブに考えるのが基本
・ビジネスパーソンがスピード感を高めるには、仮説志向、現場志向、予測能力、そして変化を
恐れない前向きな姿勢が必要
・これからの人材に求められるのは、高い「マインド」である。
(1)「パッション=情熱・やる気」
情熱は、自己成長の原動力となる
(2)「オーナーシップ」
自分が責任を持って最後までやり遂げるという決意
(3)「コラボレーション=協力・協業」
チームワークの必要性がますます高まっていく。そのため
異業種とのコラボレーションも厭わず実行出来る人間でなければならない
(4)「スピード感」
過去にしがみつくことなく、現場志向、仮説志向で仕事を進めるマインド
※高いマインドを身につけるには、ロールモデルを見つけるのが近道
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